回想を抜けて
第三話と繋がります
現在
不破side
[っグズッっごめっ、うっなさっ…]
あの地獄みたいな日々を味わって
自分の生きる意味を見失って、
それでも大好きな親友がいるから、
大切な大好きな明那がいてくれるからって、
生きてきたはずなのに
俺は、何をしてんだ
自ら親友に手を出して
勝手に犯して、喘いで
[っ、…あきなグズッごめっ、]
謝ってももう遅いのに
最低だ
明那side
[ごめっ、ヒックッ、グズッなさぃ]
目から流れる涙を
必死に拭いながら謝るふわっち
ふわっちのないている姿なんて
一度も見たことがなかった
普段は強かで、強がる彼が
崩れている、助けを求めている
[もう、わけ、わかんなくてっグズッ]
[ずっと、おれ、よるのっあいて、グズッさせられて、]
[解放っ、されてからも…グズッからだが、もとめて、っ]
[ごめっ、ごめんなっさ、グズッ]
そんなことをさせられていたのか
腕には数十箇所の注射の跡
首にはくっきりと残っている手の跡
お腹には拳のあざ
ふわっちは、計り知れないほどの
悍ましいことをされていたんだ
救えなかった、助けてあげられなかった
大好きだったのに、
愛しているのに
不破side
[こんなんじゃ、もうっ、]
親友でなんていられない
俺が関係を壊したから、
大好きな、大切な人を
自分から、手放したんだ
[しんゆうじゃ、いられなっ]
ガバッ
瞬間俺は抱きしめられていた
[えっ]
『 親友には、もう戻れないよ』
そうだよ、もう戻れない
俺のせいで
『 でも、恋人にはなれるでしょ』
え
『 俺、ふわっちのことが好きだよ』
好き、だなんて
今の俺がもらっていい言葉じゃないのに
今の俺は汚くて、汚れて、けがれて
明那のそばにいれないのに
『 助けてあげられなくて、ごめん』
『 それでも、これからは助けられるから
辛い時は支えるし、ご飯だっていくらでも作る』
『 だから、そばにいてほしい』
[っ、]
こんなことをしておいて、おこがましいかもしれない
自分勝手なわがままかもしれない
それでも俺は、明那といたい
でも、
『 一緒に生きよう?』
[でも、俺っ、汚れてるよ?]
もう、明那の好きだった俺はいない
今の汚くて、悍ましい俺なんて、
『 そんなことない』
[“普通”ももう何かわからないんだよ?]
『 一からまた教えてあげる』
[ご飯の食べ方だって汚いし、]
『 俺だって汚い方だよ』
[あざだって、こんなに、]
『 あざすら愛しいよ』
『 ね、ふわっち、大好きだよ』
『 ふわっちは?』
[俺も、大好き]
ずっと明那のそばにいたい
こんな俺でもいいのなら
ずっとそばに
『 被害を受けた側の痛みは消えないけど』
『 苦痛は今後もきっと着いてくるけど』
『 辛い時はそばにいる』
『 ふわっち』
『 幸せになろう』
END 恋人として
コメント
4件
最高
最高。好き。
わややさんの不穏は健康に 良いです…とても… お清めの方も美味しく頂きます😉