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kymrch、学パロ
続く予定
「…きゃめさん?」
「どうしたの?」
「いや、やっぱり何でも…かっこいいな、って」
登校中。
駅のホームの自販機でスポーツドリンクを買ってる時に言われたこと。
りぃちょくんが、俺の何を見てそう思ったか、
気になるけど言ってくれないだろう。
信用はしても、あまり心の内を明かすような子ではないから。
「…っふ…笑」
「なっ…なに…」
「りぃちょくんも、かっこいいよ。」
「絶対思ってないじゃん…、」
半分事実。どちらかと言うと可愛いの方が勝つ。
1年生のりぃちょくん、3年生の俺というのもあって後輩は全部可愛く見える。
その中で一番に選ばれたのがりぃちょくん。
俺らは付き合っているけど、キスまでは行ってない。
共に過ごす夜なんて…いつになるのやら。
「…きゃめさん、電車、きたよ?」
「っあ…ごめん、ボーっとしてた」
乗った電車はそれほど混んでいなかった。
多分どちらも遅刻したからだろう。時刻は午前9時。
遅刻するなら遅刻するでゆっくりしたいよね。
「…キャメさんって俺のどこがすきなの」
「っえ…?い、いっぱいある…!」
突然の質問に驚いて変な回答になった。
どこか…なんて言われても、だな。
全部、全部好き。
君の淡紅色の瞳、長いまつ毛、サブカルチャーなピアス、ただおばかさんなだけじゃない性格、影の努力家なところ、嫌なことをはっきり言えること、全てをポジティブに変換できるところ、才能を発揮できる場所をしっかりと見つけられること。
「…ざっと、こんな感じじゃない?笑」
どうやらキャパオーバーな俺の愛を受け取ってしまったようで、ぷしゅーと言ってしまいそうなくらい赤面で下を向いた。
「…あは、そんなところもかわいい…」
「い、今ダメ…褒めないで…無理無理…」
今彼を抱きしめたら体が暑すぎて冬にはいいヒーターになるだろうな。
しかも、そこだけを切り取って聴くとなんかエロいし。
初めて彼に性的感情を覚えたかもしれない。
「…もー…」
「お、落ち着いた?まだ耳は赤いけど。笑」
「わざわざ言うな馬鹿…!」
「じゃあ逆に、りぃちょくんは俺のどこが好きなの?」
ちょっと気になって…聞いてみた。
彼の行動から見て俺のことはかなり好きだと思う。その自信がある。
「…ん、んん…ぜんぶ…?」
「んもー、恥ずかしがりすぎ…笑、まぁ、いつか教えてよ、将来的に同棲はするでしょ?その時とか。」
俺にはきっともう、りぃちょくんしか居ないから。
半ばプロポーズともとれることをぽんぽん言う。
もしりぃちょくんが離れて、幸せになるならそれでいいけど…俺はずっと拗らせると思う。
「…ふふ、じゃあその時…ね?」
まるでプロポーズに応えるようにそう言った。
ああ、俺ら今、1番幸せだよ
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