初めて会ったときから『あ、この人だ』ってわかった。
この人が自分の探してた人だって。
ずっと一緒にこれからいるべき人。
ちゃんと見つけられて良かった。
あなたもそう思ってくれたらいいな。
あれから何年も一緒にいるけど、こんなに変わらずあなたを好きでいる。
辛い時も楽しい時も。
いつだって愛してるあなたがいる。
「涼ちゃんおまたせ、帰ろう···って寝てる?」
少し確認したいことが、とスタッフさんに引き留められて一緒に帰る予定だった涼ちゃんを待たせていた部屋へ迎えに行くとどうやら自分の腕を枕に寝てしまっているようだった。
この人ってなんでこんなに無防備にこんなところで眠れるんだろう。
眠ることに関しては上手く出来ない俺には羨ましい限り。
それにしてもあどけない、可愛い顔してるなぁ···。 つい身体が動いて、その柔らかな頬にキスをした。こういうふうにそっとキスをするのは初めてじゃない、けど何度経験してもこっそりとこうすることにドキドキと心臓が高鳴る。
「涼ちゃーん、お待たせ、起きて」
「ぁ···寝ちゃってた···」
「ごめんね、一緒に帰ろ?」
まだ少し眠気があるぼんやりとしている涼ちゃんの手を取り、起こしてあげる。
「ありがと、元貴の家に行くなんて久しぶりだね〜」
そう、今日は涼ちゃん手作りトマトパスタを食べたいと我儘を聞いてもらうために部屋にご招待したのだ。
「疲れてるのにごめん」
「なぁに言ってるの、元貴のほうが忙しいくせに」
「けど俺はまだ若いからさ、やっぱり30過ぎるとねぇ」
「それは言わないでよ〜」
顔を膨らましてむぅ、と拗ねる。
そんな可愛い子他にはいない。いくつになっても涼ちゃんは昔から変わんないよ。
ふふふ、と笑うと涼ちゃんも嬉しそうに笑う。
「元貴ごきげんだね、僕がいると嬉しいの?」
たまに確信を突くような涼ちゃんの発言にドキッとする。素直にそうだと言えばいいのに俺はいつもアマノジャクな態度を取ってしまう。
「トマトパスタが楽しみなだけ 」
「頑張って作ります!」
あぁ、自分のバカ。素直に伝えればいいのに、いつだって上手く伝えられない。
涼ちゃんは美味しいパスタを作ってくへて後片付けは2人でした。コーヒーを飲みながらテレビを見ながらのんびりと過ごす。
「ちょっと食べすぎちゃったかも、パスタ茹ですぎたぁ」
「美味しかったからたくさん食べちゃったよね、やっぱり手料理っていいなぁ」
「だめだぁ、眠たくなっちゃう···」
「···どうせなら泊まって帰ったら」
なんでもない風に言ってみる。
内心はドキドキしてるのに。
「えっ、いいの?やったぁ」
あまりに簡単に喜ぶ涼ちゃんにほっとして、服を貸してあげるねと用意する。
「シャワー借りていい?こんなこともあるかなってパンツは用意してたんだよね」
「どうぞ〜」
お風呂場に向かう涼ちゃんを見送る。
ってかパンツの用意してるとか準備良すぎない?そんなにお泊りしたかったのかな、と思うと嬉しかった。
今日はどうやら凄くいい日なようだ。
コメント
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♥️💛のシリーズ、楽しみです🙌😆
ニマニマニマニマ