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暗い夜空のその彼方、白い煙を吐きながら、夜汽車はもくもく進みます。

車輪と線路を擦らせて、大きな体を揺らしつつ、夜汽車はごろごろ進みます。

何時乗ったのか、何処で乗ったのか、何も覚えていないけど。揺れに任せた体は弾み、私を何処かへ連れて行きます。

窓から覗く星の粒、それらに手を伸ばしたのなら、星の大きさを知るでしょう。

何処へも続く乳の道、じいっとじいっと見ようなら、一粒の星が在るでしょう。


「お隣失礼いたします。」

この挨拶が聞こえれば、これは相乗りの合図。

誰かの人生の旅路に、少しお邪魔させていただきましょう。

この汽車は「相乗り夜汽車 星芒」。

良ければ貴方も、この物語、ちょっと覗いていきませんか?

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