コメント
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あんまり設定活かせてなくて泣く
kuso naga dasaku !!
なんでも食べれれるぜ!!っていう人で、
おへそに醤油つけちゃいそうなくらい暇な人だけお進み下さい。
チョさんの設定をパク……受け継ぎました(?
許可承諾済みなのでご安心を…
あと!!フォロー欄とかからチョさんの小説見に行ってくださいね!!
神なので。
この設定の話はチョさんの短編集の何話かにありますヨ。
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ゴーン、ゴーン
ゴーン、ゴーン__
呼び名の通り広い教会の広間に、
低い鐘の音が伸び広がっていく。
その音色に導かれるように俺は祭壇の前に立ち、
静かに跪きながら両の手を組み、切に祈りを捧げる。
「……神よ、どうかあの方の罪をお赦しください。」
まだ鐘の音の余韻が残る空気に混じえてそう呟くと、
頭上からフワリと
真っ白な羽根と共に優しい声が降ってくる。
「…レウ、また祈っとるん?」
「__あ、きょーさん。」
片方は欠けている翼を背に生やしている天使__きょーさんは、
俺の祈りを聞いて、呆れ気味に目を細めた。
「いい加減、他のことに時間使ったらどう?勿体ないで、こんなんに時間使うの。」
「………別に、祈るも祈らないも、俺の自由でしょ。」
「せやけど…」
きょーさんが言葉を詰まらせるのを見て、
ふ、と笑い混じりの息を吐く。
「笑…きょーさんの罪が許されたら、俺はいいの。」
「……そうか、、」
まだ少し不服そうなきょーさんを横目に、
また祭壇に祈りを捧げる。
「__どうか、どうか救済を。」
だがどんなに祈っても祈っても、
相も変わらずきょーさんの欠けてしまった片翼は治らない。
…それでも、俺は信じる。
きょーさんはいつか、救われると。
「…なぁレウ。」
「え、どした?」
俺が振り返ってきょーさんを見ると、
きょーさんは俺の目を避けるように目を逸らした。
なぜそんなことを、と思いながらも、
きょーさんの次の言葉が聞こえるのを待つ。
「………俺が犯した罪、知っとるっけ。」
「?…うん。」
きょーさんが犯した罪__それは許されざること。
決して許されないような、重い重い罪。
「…せやったら、なんで許してもらおうって祈るん?」
「…え?」
わけがわからずにただただきょーさんを見つめていると、
きょーさんは痺れを切らしたように言葉をつむぎ始める。
「改めて言うねんけど…」
「俺の罪は、……神殺しや。」
「これがどんだけ重い罪か分かるか?」
「『この世の物には全て神が宿っている。』」
「…教えをきちんと学んどるレウなら知っとるやろ?」
きょーさんは皮肉交じりな口調でそう言い、
自嘲気味に笑った。
「“物”と、それに宿っとる“神”は一蓮托生や。」
「……1人の神が死ぬだけで、1つの国や物、生物…その存在が消え去るねん。」
分かるかなぁ、と呟き、
それからまっすぐ、俺の目を見つめた。
「例えば花瓶の神が死んだら、“花瓶”って物の存在自体が無くなるねん。」
「“花瓶”って名称も、この世にある花瓶も、全っ部、無くなるねん。」
「__俺が殺したんは、▒▒▒▒の神や。」
その言葉は耳に届いた。
脳を通り、“なにかの単語”だということは理解できた。
だが、それ以上の情報が処理できない。
そのまま理解ができずに、
右耳から左耳へと単語が通り過ぎていく。
「…ほら、分かったやろ?俺が▒▒▒▒の神を殺したから、▒▒▒▒も消えたんよ。」
「……▒▒▒▒は危険な兵器でな。偶然に偶然が重なって生まれた劇物だったんよ。」
「▒▒▒▒のせいで、沢山の人が犠牲になった。」
「…せやから、▒▒▒▒の神を殺した。」
「……だ、ったら、きょーさんは悪くない、、じゃん。」
やっとのことで絞り出した俺の言葉に、
きょーさんは諦めきっているかのように苦笑する。
「せやけど、神を殺したって罪は罪やねん。」
「…許されることじゃないねん、この罪は。」
「許されようとも思ってへんしな、俺は。」
それを聞いて、俺の頭はグルグルと混乱していった。
なんで、きょーさんは許されるべきなのに、
きょーさんは悪くないのに。
そんなことを考えるうちに、
いつしか俺のはらわたにはふつふつと怒りが湧いてきていた。
「…レウ?」
「っ…なんで、なんでなんでなんで…!!」
「レウ、落ち着け。怒ったらアカン、」
「だって!!なんで、なんできょーさんが!!」
「レウ!!やめろ!!お前は__」
その声は俺の耳に届かず、
きょーさんがなにかを言い終わる前に
俺の視界は怒りで真っ赤に染まっていく。
「お前は神様の目の前にいるんやぞ!!!」
その言葉にハッとする。
急いで顔をあげると、そこには女神の像が静かに佇んでいた。
「っ゛!?」
「レウッ!?」
瞬間、俺の瞳と頬に鋭い痛みが走る。
少し呻きながら、必死に手で目を覆って耐えたものの、
生理的な涙が溢れ、止まらない。
「レウ…お前、…“憤怒”……」
目の前の天使は信じられない、と言わんばかりの声色でそう呟く。
俺がようやく顔をあげると、
きょーさんは更に絶句する。
「…ぁ…お前、目………」
目がどうかしたのか…?
と思いながら、教会ならではの大きい縦鏡に目を向ける。
そこには、瞳が真紅に染まり、
頬にはマークが刻まれている俺の姿が写った。
__それはまるで、罪人につける刻印のようだった。
「……俺、、七つの大罪…を、?」
怠惰、色欲、強欲、傲慢、憤怒、嫉妬、暴食……
俺の場合、ひとつに心当たりがある。
“憤怒”…だ。
「……ねぇきょーさん」
「俺を許してくれますか。」
「…許すに決まっとる、やろがい」
「次から気をつけや、絶対に。絶対やで。」
その言葉に、俺の頭には良くない考えが浮かぶ
…きょーさんが救われる気がないのなら、
一緒に救われることはできないのだろう。
……なら、
一緒に堕ちればいいのでは?
「ねぇ、きょーさん。こっちきて。」
「?…なんや。」
素直に近づいてくるきょーさんの腕をガシリと掴み、
女神の象へと押し付け、逃げ場をなくす。
「レ、ウ?どないしたん、」
困惑するきょーさんの細い首を、
そっと撫でる。
「…あは。」
そして、ぐーっと絞める。
骨がミシミシ鳴るくらい、思い切り絞める。
「きょーさん。一緒に堕ちようね。」
「レ”ウ”ッ…」
きょーさんは俺のことを突き飛ばそうと、
俺の胸に両手を添える。
だが、その手に力が入ることはなかった
「…はは、やっぱできないよね、俺のこと突き飛ばすなんて」
「っ…、」
きょーさんは優しい。
いつも温かい。優しい。
…けど、もう冷たくなっちゃったね
「はは。」
冷たくなっちゃったきょーさんの手を取る。
そして、俺の首に添える。
きょーさんの手の上から、自分の首を絞めた。
「ぁ”は…」
きょーさんが汚くて大嫌いな神を殺すなら、
俺は、綺麗で大好きな天使を殺すよ。
___来世はいっしょに救われようね。
罪を犯した天使サン。