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・政治的意図及び戦争賛美等は一切ございません
・多少のcp表現(🇫🇷×🇬🇧)が含まれます
・IQを3にして読むことを推奨致します
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硝煙が立ち込める戦地に訪れた一時の静寂。イギリスは軍帽を被り直しながら、小さくため息を吐いた。彼の目線の先には、情熱的なキスを交わすフランス兵たちの姿。別れを告げるためか、再会の喜びか、はたまた別のものか。何にせよ、ここが戦地とは思えないほどに濃密だ。
「まったく…貴方のとこの兵はいつもああなのですか?」
呆れたように問うイギリスに、フランスは陽気な笑顔で答えた。
「ま、なんてったって僕は愛の国だからね!」
「そういう話では…私はもう少し節度を持つべきだと申し上げているのです。あれでしたら、まだ動物の方が品があるでしょうね。」
フランスの答えに、イギリスは眉間の皺を深めて言った。
「ひっどいな〜!次の瞬間にでも死ぬかもしれないんだよ?愛を分かち合いたくなるのも無理ないでしょ?」
「それはそうですが…まぁいいです。貴方のするような下品なキスということで———“フレンチキス”、とでも呼んで差し上げましょうか?」
イギリスは鼻で笑うと、紅茶を一口啜った。その皮肉にフランスは一瞬きょとんとしてから、面白そうに目を細める。
「フレンチキス、ね。」
そう呟くと、フランスはあまりに自然に、イギリスの腰へと腕を回した。
「いいね、気に入ったよ。ねぇ、君の皮肉がどれくらい的を得ているのか…確かめてみる?」
「……は?」
一瞬言葉の意味を理解できず、イギリスは硬直した。数秒遅れてフランスの意図を理解すると、イギリスは慌てて身を引こうとした。
「お、お断りします!離しなさい!」
力任せにフランスの胸を叩くも、腕はびくともしなかった。互いの腹部が密着し、息がかかりそうなほど顔が近づく。
「いてっ、ちょっと待って結構痛いんだけど!ま、やめないけどね⭐︎」
「貴方となんて絶対に嫌ですっ!ちょ、ちょっと!誰かこの変態を引き剥がしてください!」
周囲に助けを求めようと視線をやる。
仏兵は口笛を吹いて、2人を冷やかしていた。
「ひゅ〜〜!」
「いいぞ祖国様!もっとやれ〜!」
一方で英兵はというと、いつも凛として隙を見せない祖国の姿に目を丸くしている。
「あれは……その、どういう?」
「そ、祖国様が…!」
「わ、私の威厳が!うわっ、ちょっと…ん……ぅ…」
必死の抵抗虚しく、イギリスの抗議の声は熱に溶かされてしまった。甘く、舌を絡めとるような深いキスに、呼吸さえままならない。イギリスはただ、甘い吐息を漏らし、情熱に溺れるのみだった。
「ふ、どうだった?本場の”フレンチキス”とやらは?」
唇を袖で拭いながら、フランスは唇の端を吊り上げて問いかけた。
「っ〜〜!この変態っ!」
「ありがと、褒め言葉として受け取っておくね」
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「ほぼコピペの解説(?)」
時は第一次世界大戦。イギリスとフランスは、同じ三国協商の一員として共闘していました。
その際、当時のフランス人たちはイギリス人をはじめ諸外国の人の前でも気にせずに情熱的なキスをしていたそう。 戦争に赴いていたイギリス兵が帰国後、その実情を皮肉って「フランス人のキス=フレンチキス」と名付けたことがフレンチキスの由来なんだとか。
気が向いたら後日談を出すかもしれません。