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「光ノ咲高校から来ました」
「茨崎 翔流です」
「よろしくお願いします」
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入学から1ヶ月が過ぎようとしていた。
そんな時に転校生。1ヶ月の間何してたんだ?
どうでもいいけど。
今、ソイツは女子たちからの質問攻めを受けている。言っちゃ悪いが、あれってほぼ尋問だよな。
まー俺は転校生にキョーミないからどうでもいいけど。
「おっほ〜人気ですな〜」
朝から元気な奴……
コイツは北原 純也。右目を隠していて、前髪の毛先が白い。席が近いからか、何かと絡んでくる。
「ねぇ、堀澄的にはさ。正直アイツ…茨崎?どう思う?」
どう思う?別に何とも……
……茨崎…翔流。
根元から毛先まで真っ白な髪。
染めたとは考えられないほど綺麗で透明な髪。
『変だよね、こんなの。〇〇〇〇はいいなぁ』
変なの。
「……嫌い」
「あはっ、直球〜」
北原は嬉しそうに手を叩く。
子供かよ。…まだ子供か。
「堀澄に嫌われちゃあ…アイツ、終わったなっ」
いや何が終わったんだよ。俺を勝手にヤンキーかなんかにすんなよ。
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「ねえねえ、趣味は〜?」
「前の学校ってどんな感じだったのー?」
「私、鈴木 奈々、よろしくね」
「あ〜ずるーいっ」
「あ、あはは……」
……
片目隠した厨二病……何アイツ…
「ねーねっ、翔流くん。聞いてる?」
「……あー、ごめん。なんだっけ?」
僕がそう言うと、女の子は安心したように話を続けた。
……
「それで、この学校はね──」
あ。
「ん、どうし……ひっ」
僕が彼女の後ろから歩いてくる2人組を見ていると、彼女もそれに気づき振り返った。
「よお、転校生」
前髪を真ん中で分けた、羨ましいほど真っ黒な髪の毛。
ああ……やっぱり。
「あーくん」