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【〇〇side】
―――意識が、ぼんやりと霞んでいる。
真っ暗な暗闇の中に身体ごとふわふわ浮いていて、自分の意思では指の一本すら動かせないような。
まるでモニターに映る景色を見るように、“私”の目に映る景色は移ろっていく。
不意に催眠が解かれて意識が戻ってきたかと思えば、私を待ち受けていたのは・・・ありとあらゆる“苦痛”だった。
桁外れの治癒能力を備えた私の魔力を研究するためにと、身体のあちこちに得体の知れない器具を繋がれた。
魔力を無理矢理吸い取られる痛みに、何時間も脂汗を滲ませて耐えたりもした。
私自身の自己回復の限界を調べようと、正体不明のクスリを何度も飲まされたりもした。
ヴァレンティノ『いいクスリほど撮れ高にはなるんだが・・・その分早く、演者はぶっ壊れちまうんだよなぁ』
ヴァレンティノ『だからさ、クスリの後遺症が治せるなら、使い放題にできるワケ。そうだろ?』
研究者の中にはヴァレンティノの姿もあり、意識が飛んでは叩き起こされ・・・何度それを繰り返したかもう覚えていない。
わざと身体を傷つけられ、その傷が完治するまでの過程を散々観察され、記録される。
しかし、それだけでは終わらなかった。
長い長い苦痛から解放されたかと思えば、今度はヴォックスの自室に連れ込まれる。
彼自身の悦楽のために欲望をぶつけられ、散々に弄ばれ、嬲られる。
何日にもわたって繰り返される、まさしく地獄のような日々。
解放される“いつか”を望む私の心は、段々堅く閉ざされていった。