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⚠事故を示唆するような内容があります。苦手な人は見ないでください。
横たわり、集中手術室ヘ入っていった君を、ボクは一体どういう感情で見ていたのだろう。
横たわり、集中手術室ヘ入っていった君に、ボクは一体、何を言ったのだろう。
忘れてしまった。だが、これだけは分かる。
君に向かって何かを叫んだ事。
何を叫んだのかは分からない。
今、君は“生きている”。
たまに起きたと思えば、よく分からない事を叫んで。
泣いて。
果たしてそれは、“本当に生きている”のか。
ある日、男の死神が君の前に現れた。
不思議な目をした死神は、君の首に大きくて不気味な鎌を当てた。
慌ててボクが、「何をしているんだ!」と言うと、その死神はニヤリと笑い、「なんだと思う?」と言ってきた。
ふと冷や汗が、ボクの背中を伝った。
死神がボクに言う。
「お前、本当にコイツの見舞いに来たのか?表情が人を殺そうとしてるやつのソレだったぞ。」
「は…?…この子を殺そうとしてるんじゃない。この子をこんなにした奴を殺そうとしただけ。」
そうボクが返すと、死神は少し考え込んでから、口を開いた。
「お前、死神になってみないか?お前には、魂の素質がある。」
それからボクはあの死神に魂を預け、死神として生きるようになった。
人の魂を狩り、自らの魂を大きくしていった。
名前も改め、君に会いに行く回数も減った。
君が確実に死んでくれたら、ボクはこんな運命を辿らずにすんだのに。
暗い暗い夜。
ボクは君の病室によった。
ガラガラとドアを開けると、目に包帯を巻いた君が、横たわったまま、少し顔を上げて言った。
「ヤ、シロ…?そこ、にい、る…?」
「…大丈夫だよ。」
大丈夫。
ボクが守ってあげる。
目線:ヤシロと呼ばれた人物。
電車の中で書いたので、読みにくいかも知れません……。