と!言うわけで俺は無事目覚めた訳なんだけど、なぁーんか寂しい様な、物足りない様な気がして…
要はホームシック?ってやつ?
で、ないくんと一緒に大神山に向かってる訳!!
なんか、俺の故郷はいちばんがい、??ってとこらしいんだけど、ないくんの許可無しじゃ番街はまたげないんだって。通行手形ってやつ!で、俺ら幹部が各番街の管理責任者になるって事で話がまとまったんだけど…
ガタン、、ガタン、、
りうら「ねぇないくーん!。」
俺が呼び掛けると、ないくんは読んでいた本から目を離し、んー?と首を傾ける動きと共に返事してくれた。
西日の反射で顔が照らされたないくんは、なんだか幻想的で、あらぬ雰囲気を纏っている。
こーゆーとこだよなぁ、、イケメンの専売特許。
りうら「番街を俺らが管理って、もう館には住めないの?」
ここが少し不安だった。ないくんが仕事だと言うなら仕方がないが、もうみんなで住めなくなると言うのは少し寂しい。
そんな俺の気持ちを察してか、ないくんは本を閉じ、本格的に俺の方を向き直してくれた。
ないこ「だいじょーぶだよ、管理を任せるって言ったって、届いた書類にハンコ押すだけ笑。ただ、何か問題が起こったりしたら、そこに行ってもらう事もあるかも。」
りうら「えー、書類ぃ??難しそうだね~…。」
ないこ「はは笑りうらは賢いし、飲み込みも速いんだから大丈夫だよ。それに、まろも俺も全力でサポートする!頼りにしてるよ?最年少!!」
そう言ってないくんはポンっと俺の頭を撫でた。
前々から思ってたけど、これはないくんの癖なの??俺はほとけっちと違ってもう独立した立派な大人(年下)なんですけどー
りうら「もお!子供扱いしないでよね!!」
ないこ「あはは!ごめんて笑。」
その後も雑談して、三十分くらいが経とうとしていた時。運転席から声を掛けられた。
部下「りうらさん!ボス!!もうすぐ到着です!!!」
りうら「ありがとー!!」
ないこ「そんな大きな声出さなくても聞こえてるって笑」
部下「うわぁっ!?!?」
ガタンッ!!
馬車が一際大きく揺れる。
りうら「ッ!?」
ないこ「…。」
??1「オイ!!!命が惜しけりゃ大人しく出て来い!!!お前に賞金がかかってんだよ!!」
??2「変装のつもりかァ??随分古いが、これは相当グレードの高い馬車だろ。」
扉の外から恐らく二人であろう怒鳴り声が聞こえてくる。
ないくん曰くここは管理責任者(ないこ父)がクズでろくに管理も出来ていない無法地帯らしいから、野蛮な俗共がうじの様に沸くらしい。
想像はしていたけれど、いざ故郷が好き勝手されているとなると流石の俺でも腹が立つ。
りうら「ねぇないくーん。」
ないこ「んー??」
この衝撃によって俺との会話の興が削がれたのか、うちのボスの目線はさっき閉じた本に戻っていた。
先程と全く同じ構図で、ないくんは相変わらず綺麗な顔のまま、
いつだってないくんは冷静だ。うっすら笑みまで浮かんでいて、余裕である事が容易に想像着く。
カッコいい…!…、、
けどそーゆーとこだよ!?!?いまりうらとはなしてたよね!?!?ねぇ!?!!アンタ他人に興味無さすぎだろ!!!
…まあ置いといて、俺はちゃんと大人だから、ないくんのこの行動が俺への信頼あってこそである事くらいちゃんと解っている。
そこで軽い嫌がらせとしてため息を一つ溢すも、この男には全てお見通しらしい。
ないこ「…ねえりうら。…‘’殺したい‘’?」
彼は、己の桃色に光る瞳を細め笑みを作り、彼は聞いてきた。
んな物騒な…まあでも、
りうら「うん。‘’今すぐにも‘’」
実際そうなんだけどさ、
ないくんは俺の顔を見て満足気ににんまりとした。
ないこ「いいね…仕事は楽しまなくちゃね!!」
りうら「じゃあ…!!」
ないこ「うん!!いいよ。」
視点ないこ
ないこ「でも…ってありゃ、」
人の話は最後まで聞こうね…りうらくん…。
りうらには殺す前に情報を聞き出す様にと伝えたかったんだけど、あの子ったら返事を聞いてすぐに馬車から出てっちゃった。
まあいいか。どうせ半グレだろ。聞き出せる情報なんかありゃしない。
ベシャッ!!
窓が赤い色で染まる。
が、彼は変わらず綺麗な顔で本を開く。三度目、状況は違えど、彼は決して取り乱しなどしなかった。
ないこ「ふぁあー、、!!」
あくびを一つ。
顔に当たる光の色が変わろうとないこの頭の中は、
「速く終わらないかなぁ、、」「この馬車の掃除大変そうだなぁ、、」
と、何処か他人事。
不意に、外からの音が止んだ。
ガタッ、
扉の窓に赤い手形が着く。
あー、、だる。
すすり泣く男の声。
ないこ「…終わった??」
りうら「いやまだ~。もうちょい待ってぇ~」
声からして二人目だろうか。馬車の価値もわかっていた様だし、鑑定士にでもなればそこそこの生活は出来ただろうに。
ズル、ズル
引きずる音。
??2「くそっ!!はなせっこのカスッ!!!!まて、まてって、、待ってください!!お願い!助けてぇ!!」
五月蝿いなぁ…読書の邪魔。
ないこ「りうら。」
ないこは急かす様にりうらの名を呼んだ。
りうら「はーい」
この扉を開けずともわかる。りうらは今お気に入りのナイフを振りかざしている。
珍しいなぁ、りうらが返り血を気にしないのも。やっぱ何か乗り越えたのかな?
末っ子の成長ってのは何度経験しても泣けるなぁ…!!
まあ、殺人なんてろくな物じゃないけどね。
俺性格悪いからさ、俺と俺のお気に入り意外別にどーでも良いんだよね。
だからと言って進んで人殺しする程落ちぶれてはないけど…これは正当防衛でしょ。長生きしたいなら、喧嘩売る相手は考えた方がいーよー。
??2「ぁ゛゛あ、、、…。」
って、もう遅いか。
りうら「ただいまー!!!」
ガタッと扉が開く音がして、りうらが現れる。
ないこ「おかえり笑。遅かったね、何かあった?」
パタリと本を閉じ、目線をりうらに向ける。
…これは驚いた。
彼の衣服には血が1滴も付着していなかった。それだけの事ならば、血嫌いだったりうらだから、納得出来るが、
りうら「♥️」
顔や腕には返り血がベッタリ。
ないこ「器用だねぇ…、。」
普通に感心してしまう。
りうら「なにが??あ、服の事??」
ないこ「うん。別に着替えくらい用意させたのに…はいこれ、タオル。」
りうらは俺から「ありがと。」とタオルを受け取り、顔をゴシゴシと拭いながら言った。
りうら「いや、この服オキニなんだよね。汚したくなくってさ。…それに、血生臭いまま皆に会いに行くのは、なんか違うかなって!笑」
ないこ「りうらは本当に良い子だよね~✌️」
りうら「辞めてよもぉ~!笑」
ないこ「ねえ部下?生きてる??」
りうらが出たんだから、心配は要らないと思うけど…
部下「は、はい…(怯)」
うーん、、この子は情報員だったから、ちょっと刺激が強かったかな?💦
ないこ「りうら、俺部下と運転変わるから。様子看てあげて。」
部下「そんな!!もうしわけっ…う゛っ、、、」
りうら「大丈夫!?気持ち悪い??💦ちょっ、っと赤過ぎちゃったかな、??ごめんねぇ、、!!💦もうすぐ着くから…💦」
ないこ「遠慮しないの!これは上司である俺の監督責任でしょ。ゆっくり休んで?」
部下「はい…!!」
視点部下
とても人を殺めた直後とは思えない。
どこからどうみても善人。
本当に尊敬出来る上司だ。
だからこそ、りうらさんのあの戦いが信じられない。
温度の一切感じられない殺気。
今の暖かい、年相応な雰囲気とはまるで違う。
いや、そんな事はどうだって良い。
僕はないこさんに忠誠を誓った一人だ!!
助けていただいた恩に報いなければ!!
たとえ、彼らが極悪人だったとしても、僕らにとっては人格者だ!!!
部下「りうらさん…」
りうら「ん??」
部下「ぼく、がんばります…。」
りうら「?う、うん、?頑張れ、???」
部下「はいっ!!!」
ど、どしたんだろ…💦💦今度からは、部下達が居る時は返り血に気を付けよ…、、。トラウマんなっても可哀想だもんね……。
部下の気持ちなど、空知らずの最年少幹部なのであった☺️
?番街にて
「嗚呼、神よ!!私はこの時を待っていたのです!!!…待っていて下さい。○様…直ぐにお迎えに上がります。もうあの男の元になど居なくて良いのです、!!…。私目がお救い致しましょう…!!!」
次章
『僕が神を辞めるまで。』
コメント
9件
次は…🐇さんです…!!。流石、感が良すぎる… が!!🐇さんが神だったかと問われると、?? というか、今の方が神と言うか…、、、なったというか、、、💎くんっていうか… こっから物語の核心に迫る伏線をバンバン張っていきたい所存です!!! ちなみに、今回の話にも伏線が…??
えっ、🍣くんやば、イケメンすぎる。部下で情報員ってことは結構下っ端な感じするのにその子に対して優しいとかまじやばいッスね。てか🐤ちゃんさすがに器用すぎwwwなんで服以外は血ベッタリなのに服には一滴も付いてないのwwどんな戦い方をしたらそんなことできるんですか!しかも今度からは戦い方に気をつけようとか本当にいい子すぎる😭
尊いっっ!!✨✨💕 🐤くんと🐶くんの関係が兄弟のようで部下と上司みたいな感じ好きです💕最後の番街なんだろう!!!すごい楽しみです!!✨