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「え、それは…ど、え!?」
「ねっ、姉さん…!?」
2人とも動揺している。流石に話の切り出しがおかしかったか。
「愛楽は俺のこと好きなの…?」
「いや別に」
「え“!?」
「姉さん!? 」
「ただ、レヴィと一緒にいるのが1番この先の人生を過ごしやすいと思っただけ」
「…ま、まぁ確かに」
レヴィは納得したような顔をしつつも首を傾げている。まだ理解できてないようだ。というより自分の中で葛藤してる感じがする。
「でも、結婚までする必要なくない?姉さんに好きな人が出来るかもしれないじゃん!」
「多分できないんだよね。それに、結婚したら双子から逃げれるし」
「気づいてたのか」
「そりゃ気づくよ。恋愛感情には疎いけど鈍感なわけじゃない。あんだけアピールされればちゃんとわかる」
レヴィは意外そうな顔をした。
双子の私への対応は他とは違うと分かっていた。距離が近いのも、執拗に私を意識してるのも、幼なじみだからと自分に言い聞かせてただけ。でも、これ以上このままにしておけない。
「普通から離れるなら、区切りはちゃんとしてないとさ。いずれ喧嘩別れしちゃうかもしれない」
「そっか。うん、俺もそれがいいと思う」
悪いけど、奏舞と空舞には諦めてもらうしかない。
「どうしたの愛楽。僕らの家に来るってめずらしいね」
「あーちゃんやっほー!寒いし中入りなよ」
「ううん。ここで大丈夫。これバレンタイン」
「「えっ、くれるの!?」」
双子の声が揃う。2人とも嬉しそうだ。
「あーちゃんこれってもしかして本命!?」
「奏舞、愛楽は本命を渡す相手がいないんだよ。作ろうともしないんだから」
「いるよ」
「「えぇ!?」」
また双子の声が揃う。面白くなって笑った。
「本命、いる」
「どこの誰!?」
「あーちゃんが恋愛…?」
「奏舞、聞こえ方によっては失礼だよ」
「愛楽、僕らも知ってる人なの?」
「うん」
そう言った瞬間、2人の顔が青ざめて、崩れ落ちた。
「そうだと思った…だって距離が近いし!!」
「それは奏舞も一緒じゃ…」
「年上好きだったのか…」
「いや、そういう訳じゃないけど」
「決め手はなに!?っていうかいつから…」
「…今日?」
「オーマイ…バレンタインのせいだ」
「奏舞落ち着いて。僕も正気を保つので精一杯だけど」
まさかここまで動揺するとは思ってなかった。流石に申し訳なくなってくる。
「じゃあ、そういうことだから」
「ちょっと待って。ってことは僕らが愛楽のことを好きって知ってたの?」
「えっ、そうなのあーちゃん!」
「もちろん知ってたよ」
「ならなんで、もっと意識してくれなかったの?」
「…ごめんね。レヴィと一緒の方が楽だったんだ」
「俺たちのこと、好きじゃない…?」
「大好きだよ。でも、ごめん」
私はその場を後にした。だんだん視界がぼやけてくる。
違う、認めたくない。そんな感情はダメだって知ってる。今の日本じゃ認められてない。欲張りだ。それに、やっぱり私が恋をするなんてダメなんだ。ダメなはずなのに…。
「2人が、大好きなのに…ッ」
私はその日、初めて自ら失恋した。
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国大好きマン
コメント
1件
うわあ、この第50話、めちゃくちゃ胸に来ましたね…。愛楽が「大好きだよ。でも、ごめん」って笑顔で去るところ、視界がぼやける描写で一気に感情が押し寄せました。双子に気づかれていると分かった上で、「レヴィと一緒が楽」と正直に言う潔さと、最後の「自ら失恋した」という一文が重すぎる。設定として「♡♡♡屋が恋をしてはいけない」という自己規制も効いてて、この世界観の理屈が通ってるのが好きです。Luluさん、バレンタインの一日でここまで持っていく構成、本当に巧いですね。連載の続きも気になりますが、まずはこのエピソード読めて良かったです。