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コレハ、ジクウヲ コエタ モノガタリ。ハルカ ムカシ ト、ハルカ ミライヲ イキキスル ショウジョ。ショウジョハ コノセカイデ アイヲシリ、ジカンノタイセツサ、ユウジョウヲ シッタ。
雪愛「今日もまた、ループしてるんだ…..」
震える声と手、涙があふれる目。どうしてこうなったの、あたしだけ。そんなの許せない、悪いことなんてしてない。むしろ、善行しか行ってないのになんで、あたしだけ。あたしが犠牲になって、悪行を行ってる奴らは幸せになる。許せない。
どうして始まったかは、わからないがループしているとすぐに気づいた。同じ一日が続いていた。友達の花鈴と遊んだ次の日が何度も何度も。違うことをしてみたけど、何も変わらなかった。
夢愛「おねえちゃーん、朝ごはん、できたってよー!」
また聞こえてきた、妹の夢愛の声。
雪愛「はーい」
雪愛「いただきまーす」
昨日も食べた料理、昨日と同じ出来事。また起こるのかぁ。じゃあ、違うことしなくちゃね
少し、怖いけど、やってみなきゃ。
しばらくして、目を開けると金髪で軽く縦ロールをしたロングヘアーの高校生くらいの女の子がいた。
雪愛「ループから抜けた!抜けられた!」
嬉しくて涙が溢れた。場所と雰囲気から天国かどこかだろうとすぐに分かり、そこまで怖くはなかった。
女の子「あ、もしかして「ループ」してたの?大変だったね。ループしてたんだったら時間を巻き戻したり未来を見ることができるタイムアビリティがあるね」
雪愛「タイムアビリティ…?」
女の子「うん!タイムアビリティ。さっきも言ったけど時間を巻き戻したり未来を見たりとか時間に関係する能力を持ってるんだよ!それに、タイムアビリティはループしないしなにか失敗したら戻ればいい。便利でしょ?」
雪愛「ループしないし、失敗したら戻ればいい…。たしかに便利」
女の子「あ、そうそうあたしはねレイラ」
雪愛「レイラさん….へえ…」
レイラ「敬語じゃなくていいよ。そうだなあ、説明はここまででいいかな。雪愛ちゃんは違う世界に転生しなきゃいけない運命なんだよね」
雪愛「運命か…」
レイラ「うん、そうなの。雪愛ちゃんは、すごく可哀想だったから。あとね、転生したらその転生先の記憶しか残らないの。少しはね、あるのよ?でも、名前とかは忘れちゃうの。これが「運命」なの」
雪愛「運命って意外と重い決断(もの)….」
レイラ「….大丈夫?確かに重いっちゃ重いけど、もしかしたら記憶を取り戻せるかもだし嫌になったらタイムアビリティを使えばいいよ。それにきっと仲間もいるはず….」
雪愛「うーん…..あたし、決めた。ちゃんと運命に従って転生するよ。確かに、私にはタイムアビリティがあるし」
レイラ「じゃあ、少し目を閉じてて?終わったら転生して中学2年生くらいになってるはず」
………てか、転生って本当にあったんだ……
小鳥「ぴよぴよっ」
紗希「ふぁあ〜」
怜「紗希姫、おはようございます!」
紗希「あ、怜おはよ」
とりあえず、お洋服を着替えないと……..。あ、なんか話し合ってる。
「そろそろ紗希姫にご決断いただかないと」
「そうですなあ…..」
何を、あたしが決断するんだろ。朝ごはんの後になにか言われるかも。不安になりながらも洋服を着替えに更衣室いかなくちゃ。
ローズピンクのふわふわしたドレスにベビーピンクの靴を履いて準備は完了。軽く茶髪の腰辺りまである髪の毛を二つ結びにしベビーピンクのシュシュで結べば朝ごはんの時間。
朝ごはんを食べ終わった後、予想通り言われた。
執事「紗希姫、あなたはこの国の姫としてこの国の運命をご決断いただかないといけない。この国は、昔から少し歴代の姫に関連する奇妙な話がありまして」
紗希「奇妙な話…….」
この国の運命は私で決まる。私が、間違った判断をすれば滅ぶ。でも、今の私には判断がきっとできないだろう。
紗希「この国の運命を決断する前に、少し成長するために街を出て修行したいわ。ずっとこのままじゃ、きっと正しい判断なんてできない」
執事「街を出るなんぞ、危険すぎますぞ」
メイド「でも、誤った決断をされても困りますし…。街に出しましょうよ。それに、紗希姫様(城街家)のおうちの家計では魔法も使えますし、史上最強の強さを誇りますよ。」
執事「….わかりました、紗希姫。では、着替えをされた後お好きなタイミングで修行に出てください…..。必ず、魔法を使うために必要なペンダントを持ってってください。」
紗希「わかったわ、ありがとう」
まさか、許してくれるなんて。ドレスは脱いで、白色のリボンが付いたトップスと短くて可愛いベビーピンクのスカート。薄灰色のブーツにくすみピンクの種々で2つのお団子をして少しチャイナ風にしたら完成。
紗希「行ってきます」
ここから私の修行は始まった。最初は、私も知っている景色だったがだんだんと森に入って知らない景色になってきた。
紗希「うわあ、なにこれ」
その時だった。
紗希「ゑ?」
シュッとナイフが飛んできた。
???「んん、弱そうな女の子。あたしは、五月雨時雨(さみだれ しぐれ)。ごめんなさいね、これが私の使命だから。あなたの命頂くわ」
その瞬間にナイフが何本も飛んできた!
紗希「うわあっ!?」
なんとか避けれるが、どんどん避けれなくなっていきそうだ。あ、そうだ魔法が使えるんだっけ。史上最強の強さを誇るなんて言ってたわね…。確か技の名前を言うだけで昔の先祖の嫁の天使様が攻撃してくれて、その天使様はずっと生きてくれているんだったんだよね。
紗希「城街の村雨っ!」
お願い、効いてっ
時雨「んっ…..」
村雨の技は、刀が敵に当たるという技…。これなら時雨にも効くはず。
時雨「城街ってあんたっ…..まあ、少しは削られたわね、あたしの体力」
まだ、だめか。あれ、あの人は?
???「オーロラブラッドストーン!」
きっと、魔法使いだろう。って、時雨の仲間だったりするのかしら….。
時雨「っ、あの有名な魔法使い天星きらら….」
きらら「有名なの、あたし?で、どう?効いた?ブラッドストーンの魔法」
時雨「ええ、よく効くわよ」
そう、言い残して五月雨時雨は消えた。
〜一話終〜
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