こちらの作品は私による作り話です。
本人様とは関係ありません。
森の中の小さな国に1人の青年がいた。
彼は光に憧れた。影のように暗い人生よりも誰かと楽しみを分かち合い、笑顔に満ちた明るい人生を送りたいと願った。
彼は自分に色を付けることにした
何色にしようか。
そう悩んでいる時に見つけたミヤコワスレ。
その美しい幻想的な紫色に感動して彼は自分を紫色に彩った。
ある日街を歩いていると、小さく怯えた青年に出会った。
青年は暗い顔でこう言った。
「つらい。何もかも、全てがつらい」
彼は青年の手を握って笑った。
「大丈夫、もうつらい思いなんてしないから」
青年は自然と笑顔になった。
青年は赤いネリネを見つけた。
青年はその情熱に満ちた色に惹かれ自分を赤色に彩った。
次に彼は湖の近くの野原で寝ていた青年と出会った。
彼は悲しげな目でこう言った。
「分からない。僕は何をしたらいいの?」
彼は青年の肩を抱いて笑った。
「じゃあ、一緒に探そう。君のしたいこと」
青年は最初は吃驚したものの、彼の後について行った。
青年は青いムスカリの花を見つけた。
青年はその誠実さが感じられる色に惹かれ、自分を青色に彩った。
暫くして彼が出会ったのは浜辺でギターを弾いていた青年。
青年は1曲弾き終わるとぽつりと小さな声でこう言った。
「僕は…なんの為に生きているんだろう」
彼は青年の近くに言って笑った。
「今の曲凄く良かった。これからも聴かせてくれる?」
青年は静かに泣きながら頷き、笑った。
青年は黄色いリュウキンカを見つけた。
青年はその明るく弾けるような色に惹かれ、自分を黄色に彩った。
彼はその後夕焼けの映える公園で青年と出会った。
青年は薄く笑いながらこう言った。
「もう、疲れてしもうた」
彼は青年の隣に座って笑った。
「お疲れ様、よく頑張ったね」
青年はぽつぽつと涙を流して笑った。
青年は橙色のキンレンカを見つけた。
青年はその温かい優しい色に惹かれ、自分を橙色に彩った。
彼が山桜の樹の下で出会ったのは他の皆よりも少し大人びている青年。
青年は今にも消えてしまいそうな声でこう言った。
「この桜が散るように俺もこの人生を終わらせたいな」
彼は青年のことを優しく抱きしめて笑った。
「無理に生きてほしいなんて言わない。でも少しだけ、もう少しだけお話したいな」
彼は少しだけならと目に涙を溜めて笑った。
青年は桃色の山桜を見た。
青年はその可愛らしい色に惹かれ、自分を桃色に彩った。
6人の青年たちは毎日笑顔で過ごした。
そして彼らはやがて光となり
沢山の人に愛され
幸せな人生を送った。
紫色の彼が闇にのまれた今、
5人の青年は彼が自分たちにしてくれた様に
皆を幸せにするのだと
前を向いて微笑んでいる。
花言葉
ミヤコワスレ→別れ 6月23日の誕生花
ネリネ→また会う日を楽しみに
ムスカリ→明るい未来
リュウキンカ→必ず来る幸福
キンレンカ→困難に打ち勝つ
山桜→あなたに微笑む
苺→尊重と愛情
紫くん誕生日おめでとうございます。
可愛くて、格好良くて、まっすぐな貴方の声を聞ける日が来るのを願って_________
コメント
9件
すっげ 神やんけ 早く戻ってきて欲しい!!
好きです。 上手すぎませんか、? もぉ…てんさんの作品はどれも最高ですな…(( ˘ω ˘ *))