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それではどうぞ!
不破家
kg/ty〔[えっ!?!?]〕
kg〔ちょ、それ本当に研究しに行っただけですよね!?〕
fw『そのはず……なんすけど…』
ty[長尾くんや弦月くんに聞いたりしたの?]
fw『いや、その…それは考えてなかった…っす』
kg〔なら今すぐにでも連絡を……〕
fw『そっ、それは嫌っす…!』
kg〔え…?でもそれじゃ…〕
fw『俺、晴なら必ず戻ってきてくれると信じてるんで、それまでちゃんと待ちたいんすよ』
fw『それまではなにも聞かないでいようと思ってますんで!』
ty[…そっか、ふわっちがそう言うなら分かった]
kg〔…そうですね、待ちましょう〕
fw『おん…ありがとう』
…大丈夫大丈夫、晴はきっと……必ず戻ってきてくれる
あんな言葉でさよならなんて、嫌だ
まだ全然、好きだって…大好きだよって言えてないのに…
数分後
kg〔__それじゃ、私たちは帰りますね〕
fw『はい…!んじゃまた!』
ty[またね]
バタンッ
fw『………』
数日後 楽屋
fw『__こんちは〜…!』
ty[あ、ふわっち。こんにちは]
kg〔こんにちは〕
あれから数日経っても甲斐田は全く戻ってこない
本当はもう……だなんて思っちゃいけないことも思ってしまう時もあった
甲斐田の傍にいることもできず、ただひたすらに待つことしかできない自分を嫌った時もあった
でも、それでも俺は待たなくてはならない……待つしかないのだ
信じて待つのも大切なことや、彼氏のことを信じないでどうするん
数十分後 不破家
fw『…甲斐田、どこにもおらんかったな……』
もしかしたらと思って甲斐田の家に行ったり、いつも甲斐田が通ってる場所にも行ってみたけど、どこにもおらんかった…
……あいつ、いつまで俺を待たせんねん…
ガチャッ
不破部屋
fw『………』
いつも仕事終わりで互いに疲れてる時に癒してくれる1番の場所…
さすがにベッド上に男2人は狭く、さらに甲斐田は180cmもあるため体もでかいため抱き着く形で寝なければ確実に落ちてしまう
けれど、だからこそ落ち着く
俺の方が身長が小さいため甲斐田の体温や心音が体全身で感じられる
その暖かさに包まれて寝るのが好きだった……
でも彼が居ない今、その好きだったことを思い出すだけで胸が苦しくなる
ボフッ
fw『そういや、あいつの声ってどんな感じやったっけ…?』
今覚えてるとすれば優しく暖かい感じの声だったということだけ
顔とかは隠れて撮った写真などがあるから思い出せはする
声だって、これまでの配信を見れば思い出せばする
…でも、それだけじゃ足らん……足らないのだ
配信じゃ…写真じゃ、暖かさや愛を感じることはできない…
ちゃんと、大好きなあの瞳で俺を見てほしい…
あの空のように透き通った綺麗な瞳を…もう一度……
ピーンポーン
fw『…っ?』
あぁ…多分、頼んだやつが届いたんかな
まぁ、時間が経てばそこら辺に置いてくれ……
ピーンポーン ピーンポーン ピーンポーン
fw『んあぁ…!もう、うるさいやっちゃな…』
しゃ〜ない、出るか…
玄関
fw『……はぁ…』
あ〜あ…面倒くさい…
ガチャッ
fw『は〜…ぃ……』
顔を上げた時に俺の目に入ったのは瞳だった
目の前にいる男は、俺より身長が数cmも高く体も大きい
が、その割に少し細めな体型のため、ちゃんとご飯を食べるかどうか心配になるぐらいだ
髪色は灰色っぽいような…銀色っぽいような色で服装は和装
目はネコ目で、瞳は__大好きな空色の瞳だった
fw『…はッ、る……?』
hr「……湊…」
そう、懐かしく優しい声で名前を呼ばれ、俺の事を見る瞳が愛おしさで溢れていることが分かる
fw『…ッ!晴ッッ!!』
その瞬間俺は、今までずっと我慢していたことを爆発させ思いっきり抱きついた
ギュッ
hr「おゎっ…!?」
fw『ばかッ、ばかッ!晴のばか…ッッ!』
fw『研究するだけって…ッ早く帰ってくるって言っとったやんッ!!』
fw『俺ッッずっと我慢して待っとったんよッ!?』
fw『なんでッ…ッぅ゙、ぅ゙ゔッッ…ポロポロ』
hr「み、湊…!?」
fw『ッ寂しかった…っ会いたかったッッ…ポロポロ』
fw『はるぅ゙ッ…ッあ゙ぅ…ッッ、ポロポロ』
hr「…!…遅くなってしまってすみません、湊」
hr「でも行く前に言った通り、ずっと研究してただけなんですよ」
hr「その魔が、あまりにも珍しかったもんで研究室に泊まり込んで、ずっと研究してて……」
fw『っ俺ッ、ずっと怖かった…ッッ』
fw『もしかしたらってッ…ずっと……っ』
hr「怖い思いをさせてすみません…」
hr「もう大丈夫ですから…ね?」
fw『うんッ……晴、もう1人は嫌や…ずっと俺と一緒におれへんの…?』
hr「それは…なるべく善処します」
hr「でも、今までずっと研究してたので長期間の休みはもらってきましたから」
hr「事務所でなにかない限りここにいますよ」
fw『…!ほんま…!?』
hr「はい、本当です」
fw『やっちゃ…!んへへ、晴と一緒……』
hr「…!?か、可゙愛゙い゙ぃ゙……!()」
hr「はっ…!湊、家に入りましょう!」
fw『んぇ?あ…そういや、ここ玄関やったな』
hr「湊に風邪引いてもらったら困りますので、早く入りましょう!」
fw『……ぅん…』
ギュゥ…
hr「…ほら、中に入ったらたくさん、ぎゅうしてあげるから。ね?」
fw『…!うん!はよ入ろ!』
hr「ぅがぁ゙ッ…ほんと、どれだけ僕のこと好きなんだって…ッ!←」
fw『ん…?大好きやで?晴!』
hr「………」
fw『…晴?』
ブシャァァ(鼻血
バタッ
fw『ちょ、晴…!?』
hr「僕、もう死んでもいいかも……」
fw『え…?…俺、晴死んじゃ…嫌…悲しい……』
hr「前言撤回、絶対に死にません」
fw『うん…そうしてくれんと嫌や』
hr「大丈夫です!湊とした約束は絶対に守るので!」
fw『ありがとう!晴!』
hr「今日の湊めっちゃ可愛い、いや、いつも可愛いけど()」
fw『なぁ、晴…!早く入ってぎゅうしようや!』
hr「あ、はい←」
それから俺らは、たくさん抱き合って…愛に包まれながら寝た
夜中 不破部屋
fw『Zzz…』
hr「………」
スリ(頬触
fw『んぅ…へへ、Zzz……』
hr「…ふふっ、可愛い…湊」
hr「………」
湊に死んじゃ嫌って言われた時に嬉しかったが、正直苦しかった
“絶対に死なない”それは本当だ、僕は死なない
……もう…死ねない……っ
…研究してる時、魔が突然動きだし暴れた
突然の事で固まっていた僕の腹を切断し上半身と下半身が分かれる状態になった
その後、長尾がすぐ駆けつけてその魔をまた気絶させた
僕はもう、ダメかと思ってた…けどその時に僕と同じ形をした魔でも幽霊でもないやつが目の前に現れた
そして僕に一言……「ボクガ君ヲ生キ返ラセテアゲル」…と
目が覚めるとベッドの上、1週間も眠っていたらしい
最初は医者が手術してくれたからだろうと思っていたが、その時に駆けつけた長尾に聞いてみると
《駆けつけた時は切断されてたけど魔を気絶させて見たら治ってた〜!》と、呑気に話してた
その瞬間、僕は本当にソイツに生き返させられたということを自覚した
それを自覚してから今まで、様々な症状が出た
急な吐き気や目眩…血を吐き出した時もあった
さらに、その症状が出た時は必ず__瞳が変わる
黒に黄色の蛍光色がバッテンになってるような感じの瞳
前に湊が話してくれた僕の好きな瞳とはかけ離れた瞳だった
生き返らせてくれたのはありがたいが、湊が大好きと言ってくれた瞳が変わるのは嫌だった
だから湊には、このことは秘密だ
こんなことを言ってしまえば湊は悲しむだろう
今日の玄関で湊が泣いてる時、胸がとてつもなく苦しくなった
自分のせいで泣かせてしまった…自分が……と…
僕はもう、湊が泣いてたり苦しんでる姿を見たくない…そんな思いをさせたくない
だからこのことは話さないし、湊を残して先に死なない
死ぬとすれば…湊が死んだ後か別れを告げられた時にする
そうすれば、湊を苦しませずにすむから……
hr「…ごめんね、湊」
hr「でも、これで本当にずっと居られるから…」
湊と一緒にいられれば、なんだっていい
例え自分が表面だけ”人間の形をしたナニカ”になったとしても…
hr「__大好きだよ、湊」
それでは次回!