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「委員長、その辺にしとけ」 と言い出したのは美紅。
「委員長のために教えてやる。音露さんが怒ったら、おまえなんて一秒で殺されるぜ」
「そうやって恐怖で言うことを聞かされてるわけね」
「正直最初はそうだった。でも今は音露さんといっしょにいるとワクワクするんだ。普通じゃ見れない世界を今までたくさん見せてもらった。それに比べりゃ猫プリンおごるくらいなんでもないさ」
話の途中なのに委員長がそっぽを向いてると思ったら、視線の先には周囲を威嚇するように大声で笑う、見るからにガラの悪そうな四人のヤンキーがいた。中にはモヒカン刈りにしている男もいる。委員長はそんな彼らを苦り切った表情で見つめているのだった。要は委員長は真面目に生きてない人間が嫌いなのだろう。
「あなたが多少強くて女子のあいだでは威張れても、ああいう人たちの前で威張ることできる? あなたのような人を井の中の蛙と言うのよ」
余のようなカエルがいるなら、ぜひ会ってみたいものだ。今はヤンキーなんてどうでもいい。いいから猫プリンを早く食べさせろ!
と思ったら、ヤンキーたちが委員長に見られてるのに気づいたのか、向こうから小走りに近づいてきた。委員長の顔が真っ青になった。今さら怖くなるくらいならガン見しなければよかったのに。
ああ、猫プリンがまた遠ざかる……。思わずため息が出てきた。
四人のヤンキーは余の目の前まで来ると深く頭を下げて、
「総長、ちいっす!」
と声をそろえてあいさつしてきた。
「余を知っているのか?」
「自分たちはこの前の抗争で横浜連合側で戦い、総長に叩きのめされ、捕まったあとは火責めにされて地獄を見た者です」
「仕返しに来たのか?」
「とんでもない! おれたちが何をしたって総長には絶対勝てません。四人とも横浜デビルの一員に加えてもらいました。今度川崎との戦争にも行ってきます」
「味方か。それなら顔を上げて話せばいいだろう」
「おれたちのようなミジンコが総長の顔を見ながら話すなんて恐れ多くて……」
「かまわぬ。余もおまえたちの顔を見ながら話したいから顔を上げよ」
「はい!」
また四人の声がそろった。なかなかチームワークのいいヤンキーたちだ。