⚠️注意⚠️
死ネタ
太中◁今回はこれがメイン
敦中
芥中
死ネタ
キャラ崩壊
太宰視点
今はポートマフィアと探偵社との共闘中
私は中也が戦う姿を見ていた
人員配置の時に色々な理由を付けて中也と一緒の所にしたのだ
敦くんと芥川くんも一緒なのは気に入らないけどまぁ、許してあげよう
実は私は中也に片思いをしている
あの鈍感蛞蝓はどんなにアピールしても気付かないけどね
4年前組織を離反した時も中也と離れるのが嫌だった
でも中也は忠誠心の塊だし、羊の事もあって組織を離れることは無いと分かっていたから、
一緒に表社会に行くのは無理だった
でも、やっとまた会えたのだ
これを無駄にする訳には行かない
のに、どうしてこうなってしまったのだろうか
シャッターが勢い良く降りて、出入り口を塞ぐ
かろうじて入ってきていた光も無くなり、シェルター内は暗闇に包まれた
私達はいきなり起きた事に思考停止し、動くことが出来なかった
その中でも私は一番最初に状況を理解し、絶望した
中也は死ぬ
私が居ないのに汚濁を使用するなんて自殺行為だ
一体何故?彼は自殺するような性格では無い
それなのに何故、
敦「敵襲ですか?!」
思考がぐるぐる回っていた所を、敦くんの混乱した声で遮られる
慌ててこちらに駆け寄ってくる。さすが虎だ、暗闇に目がなれるのが早い
一方芥川くんは壁に向かって羅生門を放ち、けたたましい音を立てていた
慌てる敦くんに敵襲では無い事を教える
敦「じゃ、じゃあなんで……」
太「敦君、芥川くんと一緒にすぐ壁を破壊して」
敦「え、あはい!」
良くない状況を察したのか、敦くんは混乱しながらも両腕を虎化させ、指示に従う
芥川君は、中也が死ぬかもしれないという状況を理解したようで、
物凄い剣幕で壁を破壊しようとする
2人がこれだけ攻撃しても壁は少し傷が付くだけで壊れる気配は無い
そんな中、外から轟音が聞こえて来た
中也が汚濁を使ったのだ
不味い、不味い不味い不味い不味い不味い
どうして自分は2人のように強力な力を持っていないのか
其れさえあれば早く壁を破壊できたかもしれないのに…
轟音は鳴り止むどころか、どんどんと大きくなっていく
芥「太宰さん!壁に亀裂が入りました故、もう少しで破壊出来ます!!」
無駄なことを考えていたら、かなり時間が経っていたらしい
芥川君の報告によって現実に意識が戻される
より一層けたたましい音をたてて、壁が勢い良く崩れて行く
直ぐに行って汚濁を解除しなければならない
のに、恐怖で足がすくむ
織田作の時みたいになるのが怖かった
自分の目の前で大切な人が死んで行くのをもう見たくない
だから、無理矢理足に力を入れて走り出す
芥川君と敦君はこの後の事を考えて、私の護衛をするように少し後ろを走る
やっとの思いで着いた拠点だった大きな建物は、中也により破壊され、崩れていた
そして、中也はその上で血だらけになりながら舞っていた
敵はもう全滅……というか跡形もなく潰されていたため、もう生きている可能性はない
瓦礫だらけのそこを、私達は転びそうになりながら走っていく
だが、アラハバキの暴れようが酷く、2人は進むのが困難となった
私は攻撃が来る場所を予め予測し、よけながら走り続ける
涙が止めどなく溢れて来て、攻撃を避けるのが困難になってくる
今迄で1番大きな轟音が鳴り響く
「待って、」
自分でも驚く程の情けない声が出る
後もう少し、後もう少しで手が届く
もう少し……
中「ぅあ”」
私の手が触れると同時に汚濁は解除され、中也が倒れ込む
それを受け止め、ゆっくりと寝かせる
そして、汚濁が解除されたことを確認した2人が慌てて近寄ってくる
でも、2人は中也の姿を見て言葉が出ないようだ
中也の体はボロボロだった
美しい夕陽の色をした髪は所々血で濡れて乱れているし、体や顔の至る所に深い傷があった
綺麗な手も、中也のものか、敵のものか分からない血でべったり濡れている
自慢の帽子とコートは遠くに落ちている
太「ちゅうや……?ねぇ、起きてよ、」
名前を呼んでも、肩を揺らしても、彼のサファイヤのようにキラキラ輝く瞳は開かれない
あの日の親友と姿が重なる
涙が止まらない
それでも、そんなのお構い無しに私は名前を呼び続ける
一方芥川君は、世界の終わりかのような顔で「そんな訳ない、だって、中也さんは、中也さんは……」とブツブツ呟き、敦くんは、中也の痛々しい姿を見て、守れなかった無力感や、悲しみ等色々な感情が混ざって、涙を流した儘固まっていた
そんな二人を見て、自分がしっかりしなければと思った
中也ならきっとこんな時でもしっかりするだろうから
中也の息がまだあることを確認し、「中也はまだ生きてる、与謝野さんを早く呼んで」と震える声で敦くんに指示出す。それまで放心状態だった彼も、生きている事を知り、急いで与謝野さんに連絡をする。幸い、与謝野さんの方はもう処理が終わっていたらしく、場所を伝えると「直ぐにむかう」との事だった
芥川君も我に返り、近くにしゃがみこみ、中也の血だらけの左手を握る
敦くんは反対側の手を握り私は中也の体を支えるような形になった
もう少し、もう少しで与謝野さんが来るから、それ迄耐えてくれ、頭を撫でていると、中也が薄らと目を開けた。私達はそれぞれ驚きの声を上げた。私達を見て彼は泣くなと言うが、それは無理な話だ。喋りながらも吐血する彼を見て更に涙が溢れる。
そんな私たちを見て、呆れたように中也が弱々しく私達を抱きしめた。
彼は暴れられて楽しかった、と告げる
彼の手がだらんと私達から滑り落ちる
中也は死んだのだ
守れなかった。世界で1番愛していた彼は、世界でいちばん大切な彼は、死んでしまったのだ
これじゃあ生きている意味が無いじゃないか、どんなに人を助けても、愛する人を助けられないのなら、守れないのなら、意味が無い。自分の力はなんの為にあるのだ、なぜ彼を助けられなかったのか、色々な感情が混ざる。
それから数日が経った。中也が死んだ後のことは全く覚えていない。
抜け殻のような私を見た社長から休暇が言い渡されてからと言うもの、私は何も食べず、飲まず、外に出ることも無かった。ただ、中也のことを考えていた。中也との温かな思い出。
彼は私が自殺をすれば、「首領からの命令だ」だなんて言って自殺を阻止しに来た
文句を言いながらも止めに来るのが嬉しかった
今でも自殺をすれば止めに来てくれるような気がする
私は中也が止めに来るかもしれない、又会えるかもしれない、そんなありえないことを考え始め、近くにあったロープを握り、首を通す
「また会おうね中也、次は絶対守ってあげるから」
太宰さん視点、長くなってしまいました
すみません🙇♀️
次の話も、芥川視点、敦視点と続きますが、「そんなのどうでもいいんじゃ!中也を見せろ!」と言う方は飛ばしてください
それでは、ご視聴ありがとうございました!
コメント
4件
今までで過去一泣きました、、 中也が死ぬ寸前で織田作と重ねて泣くのは、ずっと妄想してきてたから嬉しいです。もう、大好きです。