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ボーとしていたら次の日になって体動かせるようになって
1週間もしないうちなつは退院した
一方いるまはなつの退院と同時ぐらいに
目を覚ます。
いるまの周りには
らん、すち、みこと、こさめのいつもの
メンバーがいる
「んっ、…」
少しづつ目を開けているまが目を覚ます
「いるま!!」
そう一声をあげたのはらんでなるべく
いるまが痛まないようにそっと優しく
手を置き「よかった…目を覚まして」と
泣きそうになる。
「いるまちゃんおはよ」優しく
微笑みながらりんごを切ってたのはすち。
「いるまくんが起きてよかった…、、」と
泣きながら言うみこと。
こさめは不安そうな顔でいるまを見ていた。
「お前らなんで?」
ーー体を動かそうした時
「いっっ…」
痛そうに少し涙がでるいるまに心配そうに
らんが言う。
「いるま…動かさないほうが
今はいいかも…」
「は?、まってこれどういう状況?」
困惑してるとらんが優しく状況を説明して
あげる。
「いるまはなつと一緒に屋上から
落ちてこうなったんだよ お前なつを
最後まで庇うとかどんなお人好しだよ」
「まてまて…は?
なつって? 新メンバーとか?」
「は?」
すると医者が入ってくる
いるまは混乱しながらも必死に周りを見る。
けど、見れば見るほど全員の顔が
“不自然に固い”。
こさめなんて、唇を噛んで俯いている。
まるで、聞きたくなかった言葉を
聞いたみたいに。
「失礼します、様子を見に来ました」
白衣の医者が入ってきた。
「先生、この子……なんか変なんです。」
らんが速攻で呼び止める。
医者は落ち着いた声でいるまのベッドの横に立ち、
カルテをめくりながら静かに尋ねた。
「いるまさん。質問しますね」
「……はい」
医者は真っ直ぐな視線でいるまを見つめた。
「“ひまなつ”さんという人を……
思い出せますか?」
「だから、その……知らないって
言ってんじゃん」
焦ったようにいるまが答える。
らんたちは震える。
すちの手はナイフを落とすほど震え、
みことは口を手で覆って泣きそうになり、
こさめは完全に顔面蒼白。
医者は静かに頷き、はっきりと言った。
「やはり……記憶障害が出ていますね」
全員が息を呑む。
そして医者は続けた。
「いるまさん――あなたには“ひまなつ”さんという恋人がいました。
あの日、あなたはその恋人を庇って
墜落したんです」
その言葉に、
いるまの心臓がドクンと大きく鳴った。
全員が息をする音すら飲み込んで
いるまの返事を待つ。
……いるまは、
誰ひとり知らない名前を前にして
ぽつりと呟いた。
「……ほんとに……?
俺に……恋人なんて……いたのか?」
医者が静かにドアを閉めて出て行くと、
病室には、さっきまでよりももっと
重く冷たい沈黙が落ちた。
らんがゆっくり、ゆっくりといるまの
そばに歩み寄る。
怒鳴りもしない。責めもしない。
ただ――信じたい気持ちと、信じられない
気持ちがぐちゃぐちゃに混ざった顔で。
「……いるま。
本当に……なつのこと、覚えてないのか?」
その声は震えていた。
優しいらんが、泣きたくなるときの
震え方だった。
いるまはシーツを握りしめ、
視線を落としたまま、小さく息を吐く。
「……ごめん。名前も……顔も……
まじ……何も思い出せん。」
みことは涙をこぼし、
こさめは口を手で押さえて震えていた。
らんは必死に冷静を保とうとしているのに、
どうしても声が荒れてしまう。
「なつは……っ
お前が庇ったなつだよ…」
いるまは思わず息を呑む。
知らないはずなのに、
なぜか心臓だけが苦しくなる。
らんは続ける。
「お前ら……死ぬ気だったんだよ。
屋上から飛ぶ直前……。」
いるまの瞳が揺れる。
信じられなくて。
でも、心だけが変に痛んで。
「……なんで……そんな……俺…庇った?」
誰よりも傷ついているのは
“覚えていない自分”だと気づいてしまって、
いるまは思わず顔を伏せた。
こさめが震えた声で、ぽつりと言う。
「……なつくん、もうすぐ退院だよ。
いるまくん……なつくんの顔、見たら……
何か思い出せるかもしれない……」
そしてらんが低く呟く。
「……あいつ、退院したら……絶対来るぞ。
お前のこと……好きすぎるくらい
好きだったんだからな。」
いるまの胸がさらに痛んだ。
思い出せない恋人がいる。
その恋人が、もうすぐ目の前に来る。
――心臓が、なぜか怖がっている。
そして同時に、
理由のないざわめきが胸の奥でうずいた。
「……会ったら…
…どうなるんだろう……俺……」
もう時間になってらんたちが退室していく
いるまも疲れたのか眠る。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
次の日目を覚ましたら見たことのない男が
目の前に立っていた
「いるま…、っ」
急に名前を呼ばれたのでなんて
反応するか困るが。
「えっと…、あーはじめまして?」
とっさに一言でた言葉が一気になつを
地獄に落とした。
「…ぇ?」一気に顔を青ざめ絶望する。
「…?名前教えていただけませんか?」
「ぁ…、、えっと…ひまなつです。…、」
「あー、貴方がなつさんか
恋人だったて聞きました」
「…だった、?」
「もう 別れるみたいな話を聴いてて」
「ぇ?…まって…、お願い 捨てないで
ねぇッ」急になつが泣き出すから
いるまがびっくりする。
「え…、な、泣かないでください」
「すいません…、ッ」
なつは、いるまの一言一言に
まるで心臓をえぐられるみたいに
反応していた。
昨日退院したばかりの体なのに、
その弱い肩は震え、
目の下は泣き腫らしたみたいに赤い。
いるまは混乱しながらも
“知らない人が突然泣き崩れる”という
状況にどうしても戸惑いしかなかった。
「えっと……落ち着いてください。
俺、混乱してて……状況が、
よくわかんなくて……」
いるまがそう言うと、
なつは泣きながら必死に口を開く。
「っいるま……“だった”って……何……?
俺……捨てられたの……?
…一緒に死ぬって…ずっと一緒にいるって……言ったのに……っ」
その言葉を聞いた瞬間。
――いるまの胸がズキンと痛んだ。
思い出せないはずの記憶。
覚えていない名前。
なのに、なつの震えた声だけが
胸の奥の“どこか”に触れてくる。
でも、記憶は戻らない。
「……ごめん、ほんとに……覚えてなくて。
俺、なつさんのこと……
本当に思い出せないんだ。」
なつは一瞬で表情から血の気が引き、
張り裂けそうな声で呟く。
「……やだ……嘘だ……やだ……やだよ……」
その場に崩れ落ちそうになるなつを、
とっさにいるまが支えた。
腕に触れた瞬間、
なぜか心臓がひゅっと縮む。
理由なんてわからないのに、
この人を放したくない……
そんな感覚だけが胸に残る。
「大丈夫、大丈夫だから……」
いるまは思わずそう声をかけていた。
なつは涙をぬぐいながら、
しがみつくように言う。
「……いるま……お願い……。
俺のこと……また好きになって……
一緒にいたい……捨てないで……
俺、もう……いるまがいないと…
…無理なんだよ……」
震える声。
必死で笑おうとして、
ぐしゃぐしゃに崩れる顔。
その姿にいるまの胸はもう痛みに
近い感覚で締め付けられた。
「……なつさん。
“別れる”とかじゃなくて……
俺が記憶失ってるだけなんだよ。
だから、捨てるとか……
そんなつもりはない。
ただ……俺はまだ、
君のことを知らない。」
なつはいるまの胸を弱く掴みながら震える。
「じゃあ……知って……?
俺のこと……少しずつでいいから……
また……俺のこと、見てほしい……」
その必死さが痛いほど伝わってくる。
いるまは迷いながらも、
静かに頷いた。
「……わかったよ。
少しずつ……話して?なつさんのこと。」
そう言うと、
なつは涙でぐしゃぐしゃのまま、
それでも安心したみたいに笑った。
「……っありがとう……いるま……」
その瞬間、いるまの胸はまた痛んだ。
理由はわからない。
でも――どこか懐かしい。
失ったはずの記憶が、
心の奥でまだ生きているような痛みだった。