TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

君の笑顔を本物に

一覧ページ

「君の笑顔を本物に」のメインビジュアル

君の笑顔を本物に

3 - 中也の躰

♥

1,377

2024年05月31日

シェアするシェアする
報告する

続きです

どうぞ!

⚠太中⚠

⚠暴力表現⚠

⚠リスカ⚠


家に着いて、僕は真っ先に中也の部屋に行った。

でも、中也はまだ帰ってきていなかった。

太宰 「ねぇ、院長中也は?」

院長 「まだ帰ってきてないんじゃないかな?高校入ってから夜遊びしてるのかわからないけど帰りが遅いんだよね…」

そうやって院長は穏やかに教えてくれた。

太宰 「じゃあ、中也に学校であったこととか聞いてない?」

院長 「?うん、聞いてないよ?」

院長 「中也君は元々自分の事を話したがらないし、私から聞くことはあまりしないの」

太宰 「そっか…」

院長の言葉を聞く限り中也は学校の事、僕との事、色んな事を何1つとして誰にも話していない事がわかった。

中也 「ただいま…」

院長と話していると中也のか細い声が聞こえた。

太宰 「あ、おかえり」

中也 「…うん……」

中也は僕に会釈をしながら自室へと戻ろうとしていたので僕は中也の腕を引いて僕の部屋へと向かった。

中也 「ちょ…どうし…… 」

太宰 「ちょっと黙って着いてきて…」

僕が言葉を発した瞬間に中也は少し震えた。

それを気の所為だと思いながら中也を僕の部屋に入れて適当な所に座らせた。

太宰 「ねぇ、最近遅くに帰ってきてるらしいけど何してんの?」

中也 「え…っと……ご…めんなさ…い……」

太宰 「何をしてるのか聞いてるんだけど」

中也 「そ……れは…」

聞いても中也は言葉を濁すだけだった。

太宰 「はぁ…」

僕がわかりやすく溜息を着くと中也の躰は見るからにガタガタと震え始め、一生懸命に何かを伝えようと口を動かそうとしていた。

中也 「ご……めんな…さいッ!」

太宰 「え…?」

中也の反応に僕の頭の中は少し混乱していた。

だって中也が…

壊れそうな程震えて、怯えているから。

太宰 「ちょ、中也?」

中也 「先輩に呼ばれ…て…た、だけだからッ!」

中也 「だからッ…許して…くださ…い……!」

太宰 「わかったから!だから落ち着いて?ね??」

そこから数分が経ってやっと中也は落ち着いた。

中也 「すまねぇ…じゃあな」((ニコッ

あ…まただ……

私は中也と会ってから、中也の”本当の笑顔”を見たことがない。

何時もなにかに怯え、作っている笑顔しか見た事がないのだ。

太宰 「ねぇ、中也…」

中也 「まだなんかあんのかよ…」

ちょっと拗ねたように言っているが、部屋から出ようとはしないので、話を聞いてくれるのだと思い僕は”あの時”の質問をした。

太宰 「中也はさ、なんで包帯ぐるぐる巻きなの?」

中也 「ッ…」

未だに中也は包帯ぐるぐる巻き…

僕は昔の跡があるから隠すため…みたいな感じだけど、中也は昔かっこいいからと言ったのだ。

それなら今もかっこいいと思ってるってこと?それは流石にアレだと思ったので、また聞いた。

中也 「…それ、言う必要あるか?」

中也 「じゃあ、なんでお前は包帯巻いてんだよ」

太宰 「確かに、質問した奴から言わないとね」

僕はそこから笑顔を作って今まで親にやられてきた事等を話した。

太宰 「僕は昔受けたその傷跡を隠すためだよ」

中也 「…ごめん……聞いた俺が悪かった」

太宰 「別に、話したのは僕だし」

太宰 「で、中也は?」

中也 「俺は……趣味だ!」((ニッ

あぁ…この子は嘘が下手だ。

太宰 「わかった…」

僕は中也が後ろを振り向いた瞬間に中也を捕まえ、制服を脱がし始めた。

中也 「ちょ!何してんだよ!!離せ!!」

中也はジタバタと暴れていたが、中也の躰から包帯が少し緩み解けた瞬間抵抗を辞めた。

そして僕は中也の躰を見た瞬間目を大きく見開いた。

中也 「……」

太宰 「ちゅう……や………」

中也 「なんだよ…」

太宰 「なんで……」

そう、中也の躰は僕の傷とは比べ物にならないくらい酷い痣や傷等が沢山あった。

太宰 「どうして何も言わなかったの?!」

中也 「……」

太宰 「ねぇ!なんで?!」

中也 「じゃあなんで”太宰”も言わなかったんだ?」

太宰 「え…」

いま、太宰って言った?中也が??なんで?

中也 「お前は何を知ってるんだ?」

太宰 「中也……僕は何も知らないよ?」

そう、何も知らない…

中也の事を何1つも…

だから……

太宰 「だから、教えてよ」

中也 「は……?」

太宰 「中也の事教えて?」

中也 「……ヤダ」

中也 「じゃあな…」

そう言うと、中也は自室へ戻ってしまった。

太宰 「(明日だ……明日こそ…!)」

そうやって中也と仲直りをする計画を僕は徹夜で作り始めた。



今回はここまでです

次回をお楽しみに!!

君の笑顔を本物に

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1,377

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚