桜の綺麗な日、僕はあの人のことに素直になれなくて、後悔した。
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今日、彼女が、、、宮本奈央は死んだ。僕は死んだことが今でも信じられない。今日、葬式があったが葬式で奈央の顔を見ることを想像しただけで気持ちが不安定になる。僕がベットでごろごろとしているうちに奈央の骨が焼かれていると考えると申し訳なさがある。が、葬式に出ることは僕にとっては、奈央が死んだことを昰と認めることになる。ああ、この前の夜にでも、会いに行けば良かったな。それにしても僕は薄情者だ。付き合ってる彼女が死んだにも関わらず泣かない。いや、泣けないのだ。本当に最低だ。そういえば、奈緒との出会いは突然だったな。~~~~~~~~~~~~~~~~
それは、春の匂いがする日だった。僕らは、桜の花びらが儚いように散って綺麗な夜の目黒川の桜で会った。とても綺麗で僕は立って、絵を描いていたんだ。そこで不審な行動をしている人を見つけたんだ。いや、視界に入って気になった。「どうしましたか?」と声をかけると君は「実は時計を探していまして。あの、手伝ってください。」と明るく、はきはきと喋るいい子だなと僕は思った。「はい。手伝います。」と2人で時計を探そうとしたところ、、、。「すみませんが、お手元にあるのが今探している時計では?」と手首についていた大人可愛い時計に指を向ける。すると、「あああ!これです!すみませんでした!」と頭を下げて消えて行った。面白い人でいい人だなと思ったのが君──奈央の印象だった。