a t. t g
心中
薄暗い部屋の空気は重く、時折ひそやかな吐息と心臓の鼓動だけが響いていた。あっとくんの視線は鋭く、まるで獲物を捕らえた猛獣のようにちぐさくんの華奢な身体を見つめている。
「もう、逃げられないよ。」彼の声は低く、どこか甘い響きを含んでいた。だが、その言葉の奥には深い狂気が潜んでいた。
ちぐさくんは震える身体を小さく丸めながら、細く白い首を差し出す。首筋には繊細に浮かび上がる青い血管、汗ばんだ肌の下で脈が透けて見える。細くしなやかな肩がわずかに震え、薄く張りつめた胸は浅い呼吸に合わせて上下している。透き通るように白いその肌は、まるで折れそうなほどに脆く、美しかった。
あっとくんの手がゆっくりと首に触れ、指先が滑るように絡みつく。細く繊細なその首を包み込むように掴み、力を加えていく。ちぐさくんの体は一瞬強張ったが、すぐに力を抜き、抗うことをやめた。逃げ場のない狂気の中で、彼の心はどこか甘い快感に溺れていた。
「痛いよ…でも、あっとの君の手に締められるなら、どんな痛みでも耐えられる。」ちぐさくんの声は震え、涙が頬を伝う。汗に濡れた髪が額に張り付き、細く繊細な指があっとくんの手に触れては震えていた。
あっとくんの瞳が深く光り、狂気じみた微笑みを浮かべる。
「お前は俺のものだ。誰にも渡さない。」
彼の指は首にさらに力を込め、ちぐさくんの細く脆い身体が小刻みに震えた。血管が浮き出た首筋が圧迫され、呼吸はますます浅く、速くなっていく。華奢な肩は硬直し、脆くも必死に命を繋ごうとするその姿は、あっとくんの狂気を一層掻き立てた。
「お前の身体は、俺だけが知る儚い秘密だ。」あっとくんの囁きは甘く、だが狂気に満ちていた。彼の手が髪を掴み、ゆっくりと頭を持ち上げる。細い首をさらけ出すその姿は、まるで美しい人形のように儚げで壊れやすかった。
「もう終わりにしよう。俺たちだけの世界を、ここで閉じるんだ。」そう言って、あっとくんは部屋の隅から小瓶を取り出した。冷たい毒液が中で揺れている。
ちぐさくんは震える手でその瓶を受け取り、あっとくんの隣にそっと座る。細く華奢な肩が震え、わずかに傾く首。呼吸は乱れ、脈打つ胸が薄く浮き上がる。白く透けるような肌は、その運命を受け入れる覚悟に満ちていた。
「一緒に終わろう。」あっとくんの声は狂気と愛情が交錯し、深く響いた。
二人は同時に毒を口に含み、その味を確かめる。やがて身体の震えが増し、ちぐさくんの華奢な体はあっとくんの腕の中でゆっくりと脱力していく。肌は徐々に青白くなり、細い指先は小刻みに痙攣し、まるで儚い花びらが散るようにその身体は静かに冷たくなっていった。
あっとくんは狂気じみた微笑みを浮かべながら、自分も毒を飲み干した。ふたりは寄り添いながら、静かに闇の中へと溶けていく
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