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私達は地下のモニタールームに移動する。
「さあ君たちも考えて見るんだぞ!」
先生は成績をつけるためにメモを取り出す。
クラス全員の視線がモニターへ向かう。
ヒーローチームは潜入に成功したようだ。
「いきなり奇襲!!!」
誰かが声を上げると同時に緑谷君とお茶子ちゃんの元に爆豪君が単身で突っ込んできた。
「爆豪ズッケぇ!!
奇襲なんて男らしくねえ!!」
「奇襲も戦略!
彼らは今実戦の最中なんだぜ!」
「緑谷くんよく避けれたな!」
緑谷君は爆豪君の右の大振りを避けた。
「アイツ何話してんだ?
定点カメラで音声ないとわかんねえな。」
「小型無線でコンビと話しているのさ!
持ち物は+建物の見取り図。
そしてこの確保テープ。
コレを相手に巻き付けた時点で「捕らえた」証明となる!!」
「制限時間は15分間で「核」の場所は「ヒーロー」に知らされないんですよね?」
「YES!」
「ヒーロー側が圧倒的不利ですねコレ。」
「相澤くんにも言われたろ?
アレだよ、せーの!PIus「あ、ムッシュ爆豪が!」」
オールマイト先生被せられた!
爆豪君は個性をガンガン使って攻めていく。
まだ緑谷君は個性を使っていないみたいだ。「すげえなあいつ!!
“個性”使わずに渡り合ってるぞ、入試一位と!」
爆豪君は更に爆発の威力を上げる。
「なんかすっげーイラついてる。
コワッ。」
爆豪君は右手を緑谷君に向けて篭手のレバーに手をかける。
「爆豪少年ストップだ、殺す気か。」
刹那、ものすごい爆発が起こってビルが半壊する。
「授業だぞコレ!」
これ直撃してたらかなり酷いケガになるよ。「……!!
緑谷少年!!」
良かった。
直撃はしていないみたいだ。
ー爆豪勝己”個性”「爆破」
掌の汗腺からニトロのような汗を出し爆発させる!
溜まれば溜まる程その威力は増していく!ー
お茶子ちゃんは核の所までたどり着いたみたいだね。
2人とも個性を生かした接戦をしている。
爆豪君はまだ荒れていた。
「先生止めた方がいいって!
爆豪あいつ相当クレイジーだぜ、殺しちまうぜ!?」
「いや……。」
オールマイト先生は悩んでるみたいだ。
「爆豪少年、次それを撃ったら…強制終了で君らの負けとする。
屋内戦において大規模な攻撃は守るべき牙城の損壊を招く!
ヒーローとしてはもちろん敵としても愚策だそれは!
大幅減点だからな!」
爆豪君は近接主体に切り替えたみたいで、爆発を起こしながら突っ込んでいく。
「目眩ましを兼ねた爆破で起動変更。
そして即座にもう一回…。
考えるタイプには見えねえが意外と繊細だな。」
「慣性を殺しつつ有効打を加えるには左右の爆発力を微調整しなきゃなりませんしね。」
「才能マンだ才能マン。
ヤダヤダ…。」
確かに物凄い戦闘センスと判断力。
私には見てるだけなのに2人の速度についていけてないのに。
それから抵抗出来ない緑谷君に爆豪君が攻め続ける。
「リンチだよコレ!
テープ巻きつければ捉えたことになるのに!」「ヒーローの所業に非ず…。」
「緑谷もすげえって思ったけどよ…。
戦闘能力に於いて爆豪は間違いなく、センスの塊だぜ。」
威圧的に見下ろす爆豪君から逃げ出した緑谷君。
「逃げてる!」
「男のすることじゃねえけど仕方ないぜ。
しかし変だよな…。」
「爆豪の方が余裕なくね?」
お互いに振りかぶる。
「先生!!
やばそうだってコレ!」
「先生!」
オールマイト先生は迷っているみたいだ。
「双方…中止……。」
緑谷君が何かを叫んだ瞬間にお茶子ちゃんが、柱にピタッとくっついた。
爆発が緑谷君に直撃する。
爆発力は相当なもので、上の階の床に大穴を開ける。
お茶子ちゃんが今の爆発で崩れた柱を大きく振り回して、周りの石を飯田君に飛ばしていく。そしてピョンっと飛んでビターーンと核に張り付いた。
「ヒーロー…。
ヒーローチーム…WーーーーーN!!」
オールマイト先生が判決を下した瞬間に緑谷君が倒れる。
「負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら…。」
「勝負に負けて試合に勝ったというところか。」
「訓練だけど。」
そう言い合っているみんなを残し、先生と一緒にビルに向かう。
先生が爆豪君に話しかけてる間に、小型搬送用ロボ、ハンソーロボに指示を出して緑谷君を保健室まで運ぶ。
みんなが講評をしている間に治してしまおう。「師匠、戦闘訓練で怪我した緑谷君です。」「またかい!
しかも今回はかなり酷いじゃないか。
私じゃあ今は治してあげられそうにないから梓、できるかい?」
「勿論です!」
特に傷が目立つ両腕を中心に大まかに範囲を指定。
その中に探知をかけて状態を見ていく。
ある程度普通に生活できるくらいまでなら一気に戻せそうだ。
銀色の光が腕を包み込む。
光が晴れると、緑谷君の腕はもうほとんど戻っていた。
「このくらいまでですね。
今は特に疲れていますし。」
「そうだね。
まだ目が覚めないようだし、一応点滴をしておこうか。
梓、包帯を巻いておいてくれるかい?」
「はい。」
役割分担をして、師匠が点滴の準備をしている間に手早く包帯を巻いていく。
師匠が針を刺して、手当は完了だ。
私がモニタールームに戻ると、もう数試合終わってしまっていたみたいで、今は三奈ちゃん達の番だった。
みんな怪我は軽いもので、すぐに治し終わる。「お疲れさん!!
緑谷少年以外は大きな怪我もなし!
しかし真摯に取り組んだ!!
初めての訓練にしちゃ皆上出来だったぜ!」
全てのチームが終わると、初めに集合した場所に戻ってきた。
「相澤先生の後でこんな真っ当な授業…何か拍子抜けというか…。」
「真っ当な授業もまた私たちの自由さ!
それじゃあ私は緑谷少年に講評を聞かせねば!着替えて教室にお戻り!!」
オールマイト先生はそういうとバビューンっと戻って行った。
「?急いでるなオールマイト…。
かっけえ。」
着替えて教室に戻る。
今日も保健室に寄るつもりだから、みんなが誘ってくれた反省会は断った。
保健室に行くと緑谷君はすれ違いでもう戻っていたようで師匠しかいなかった。
変じゃないといいな…。