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第6話 追い詰められた敵は進化する
md side
小屋の中に入ると糸のようなもので手首手足を壁に固定され、目隠しと猿くつわをされている第三王子を見つけた。人質として拘束されているのならこれくらいやられるものだよね…。とりあえず拘束を解いた方がいいよね。
「おい、そこで何をしている。」
まぁやっぱ来ちゃうよね。このタイミングで来るってことは盗賊の親玉とかかな。
ガイスト(md)
「…人質。」
「あ?」
md
「……返して。」
同じ七つの王冠のメンバーや親との会話だとあんまり緊張しないけど、いざそれ以外の人達と会話するってなると…自分のコミュ障を発揮してしまう…!とはいえ何も言わないのはどうかと思うので、とりあえず簡単に要件だけは伝える。
「ちっちぇ声だなぁ!?でも人質を返せ、か…。そんなことできる訳ないだろ!第三王子なんていうたいそう立派な肩書きがあるんだ。高く売れること間違いなしだ!易々と渡せるもんか!!」
そう言って短剣を取り出し、僕に向かってくる。
md
「守護の息吹」
「ぐっ…壊れねぇ!この短剣じゃ魔法なんか壊せるんじゃなかったのか!?」
なるほど…。その短剣、魔具か。魔具は魔法の乗った武器。とはいえ、その魔法の力は乗ってるものにも左右されるが、使用者の魔力にも左右される。
md
「………。」
「!…まさか七つの王冠か!…ははっ、そりゃ俺程度じゃ敵わねぇよな。だけどよ、はいそうですかって引き下がるわけにもいかねぇんだよ!」
そう言った盗賊はどこからか取り出したスイッチを押す。すると地震のような揺れが響き出した。すると後ろで拘束されていた第三王子が、地面から伸びてきた肉塊のようなものに取り込まれてしまった。それは目の前にいた盗賊も同じだった。
一体何が起こっているのだろうか。とりあえずこの小屋に居ては危険だ。僕は急いで外に出た。
「グォォォォォ!!」
外に出ると大きな魔物がいた。だがあんな魔物いたか…?するとクリスがこっちに来た。
クリス・エル・セリスト(ch)
「何だありゃ!?魔物、じゃねぇよな…。」
md
「だと思う。さっき盗賊の親玉と第三王子が地面から伸びてきた肉塊に飲まれた。多分あの肉塊が形を保ってるのかも。」
ch
「何じゃそりゃ…そんなんもはやキメラかなんかだろ……。」
キメラ…。確かに今はそう呼ぶのがいいだろう。しかしこうなったからには他の七つの王冠がすぐに気づいてこっちに来ると思うんだけど…。
ch
「放っときゃ城下町の方まで被害が出るからここで倒すのがいいな。んじゃ早速… 」
md
「…待って。」
ch
「どうしたガイスト。このままじゃ…」
md
「分かってる。盗賊の親玉はともかく、第三王子も取り込まれてる。今下手に倒せば中にいる第三王子にも危害が出る。」
ch
「じゃあどうする?第三王子が取り込まれてんなら、しらみ潰しにアイツの身体を攻撃して第三王子を見つけて救出する?」
md
「それが1番妥当かもだけど、せめて取り込まれてる場所を見つけられればいいんだけど…。」
「グォォォォォ!!」
ch
「来るぞ!」
キメラが大きな右手で地面を薙ぎ払う。まるで机に散らかったゴミを手で払うように。キメラは全長50mはあるんじゃないかっていうくらい大きい。早く第三王子が取り込まれている場所を見つけないと。
…そういやキメラもどきとはいえ、どこかに動力源があるはずだ。動力源…つまり核。ということは…。
あのキメラには胸の辺りに大きな赤い石が付いている。おそらくあそこが核なのだろう。もしかしたらあそこに第三王子がいるかもしれない。
僕はクリスにその事を言うと、何とかしてキメラに近づいて第三王子の救出に向かった。
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??? side
ここは…?目は動かせるが体の自由が効かない。周囲を見渡すと俺は肉塊のようなものに拘束されている。魔法を発動しようにも発動できない。むしろ自分の魔力が肉塊に吸われているような感覚があった。 つまり何も出来ない。俺は自分の無力さを痛感した。
今はただ助けが来るのを待つだけの囚われの姫のよう。
…誰か、誰でもいいから、俺を……助けて。
To Be Continued………
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