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未熟者が作った物語
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未熟者が作った物語
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「Today is the day!」(今日はその日よ!)
休日の朝。
エマ・フロストはホテルのロビーで、
いつになく気合いの入った表情をしていた。
その隣では、天宮湊が眠そうに欠伸をしている。
「おはよう、エマさん」
「Good morning, Minato!」
(おはよう、湊!)
エマは元気よく手を振った。
今日は、湊がエマをとある店へ案内する約束をしていた。
「今日は”かき氷”を食べに行こうと思うんだけど」
「……?」
エマは首を傾げる。
湊は翻訳アプリを取り出した。
『Today, let’s go eat shaved ice.』
(今日はかき氷を食べに行こう。)
「Shaved ice?」
(かき氷?)
エマは考え込む。
「Ice… shaved…?」
「You’ll understand when we get there.」
(行けば分かるよ。)
数十分後。
二人は商店街の一角にある小さな甘味処を訪れていた。
店先には、涼しげな暖簾が揺れている。
「Welcome.」
(いらっしゃいませ。)
店員に案内され、二人は席へ着いた。
メニューを開いたエマは、目を輝かせる。
「So many flavors!」
(味がたくさんある!)
いちご。
宇治抹茶。
マンゴー。
レモン。
練乳。
しかし、日本語が読めないエマは写真だけを頼りに選ぶしかない。
しばらく悩んだ末――。
「This one!」
(これにする!)
エマが指差したのは、
たっぷりのいちごシロップと練乳がかかったかき氷だった。
数分後。
店員が運んできたそれを見て、エマは固まった。
「……What is this?」
(……何これ?)
目の前には、山のように大きな氷の塊。
「This is shaved ice.」
(これがかき氷だよ。)
「It’s huge!」
(大きすぎる!)
エマは恐る恐るスプーンを入れる。
ふわり。
雪のように軽い感触だった。
「……」
一口。
「……!!」
エマの目が大きく見開かれる。
「Soft!」
(ふわふわ!)
もう一口。
「Cold, but fluffy!」
(冷たいのに、ふわふわしてる!)
さらにもう一口。
「Amazing!」
(すごい!)
エマは夢中になって食べ始めた。
その勢いに、湊は思わず笑う。
「気に入ったみたいだな」
当然、意味は分からない。
しかし、エマの反応を見れば答えは明らかだった。
「Minato!」
「ん?」
「Japanese desserts are dangerous.」
(日本の甘いものは危険よ。)
「Dangerous?」
(危険?)
「Yes.」
(ええ。)
エマは真剣な顔で言った。
「They’re too delicious.」
(美味しすぎるもの。)
湊は思わず吹き出した。
「ははっ」
エマは不思議そうに首を傾げる。
「Why are you laughing?」
(どうして笑うの?)
「Nothing.」
(何でもないよ。)
エマは納得していない様子だったが、
再びかき氷へと視線を戻した。
その真剣な横顔を見ながら、湊はふと思う。
――この人、本当に幸せそうに食べるな。
そして、そんな彼女を見ていると、不思議と自分まで嬉しくなるのだった。
コメント
1件
おお、第5話読んだわ!エマさん、かき氷に衝撃を受けてるのめっちゃ可愛いな。「ふわふわ」「冷たいのにふわふわ」って連呼するところとか、日本の夏の風物詩に純粋に感動する姿が目に浮かぶわ。 それに「日本の甘いものは危険よ。美味しすぎるもの。」って真剣な顔で言うの、なんかエマさんらしくて好き。湊くんが思わず笑っちゃうのも分かるし、彼女の幸せそうな食べ方を見てるだけで自分も嬉しくなるって感情、すごく共感できる。 異世界から来たって設定が、こういう日常シーンで生きてるなあ。次はどんな日本の文化を体験するんだろう。楽しみにしてる🔥