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「Regional ice cream…?」(ご当地アイス……?)
かき氷を食べた翌日。
エマ・フロストはホテルのラウンジで、
湊から送られてきた翻訳済みのメッセージを読んでいた。
そこには、こう書かれていた。
『日本には、その地域でしか食べられないアイスがある』
エマはその文章を三度見した。
「Only available in specific regions…?」
(特定の地域でしか食べられない……?)
「No way…」
(そんな……。)
エマはゆっくりと立ち上がった。
「I need details.」
(詳しく聞かなきゃ。)
数時間後。
エマは湊を近くのカフェに呼び出していた。
「急にどうしたの?」
「Minato!」
エマはスマートフォンの画面を突きつける。
『What is regional ice cream!?』
(ご当地アイスって何!?)
「ああ、そのことか」
湊は苦笑した。
「えっと……」
翻訳アプリを起動する。
『Japan has many local ice creams. Some are sold only in certain areas.』
(日本にはたくさんのご当地アイスがあって、特定の地域でしか売られていないものもあるんだ。)
「……!」
エマの瞳が輝いた。
「Amazing!」
(素晴らしい!)
「Why didn’t anyone tell me this sooner!?」
(どうしてもっと早く教えてくれなかったの!?)
「いや、昨日初めて会ったばかりだから……」
もちろんエマには伝わらない。
「For example?」
(例えば?)
湊は少し考えた。
そして、翻訳アプリへ入力する。
『There are melon ice creams in Hokkaido and purple sweet potato ice creams in Okinawa.』
(北海道にはメロンアイス、沖縄には紅芋アイスがあるよ。)
「Melon… Purple sweet potato…」
エマは震え始めた。
「I must eat them.」
(絶対に食べなきゃ。)
「絶対って……」
湊が呆れていると、エマは鞄からノートを取り出した。
そして新しいページを開く。
そのページの上には大きく、
『Japanese Ice Cream Dream List』
(日本アイス制覇リスト)
と書かれていた。
「You already made a list!?」
(もうリスト作ってるの!?)
エマは誇らしげに頷いた。
「Of course!」
(もちろん!)
そこには、
・北海道メロンアイス
・沖縄紅芋アイス
・京都抹茶アイス
・信州りんごアイス
など、様々なアイスの名前が英語でメモされていた。
湊は思わず笑ってしまう。
「本当に好きなんだな」
すると、エマは真剣な表情になった。
「Minato.」
「ん?」
「Ice cream makes people happy.」
(アイスは人を幸せにするの。)
「……」
「So I want to know more.」
(だからもっと知りたいの。)
「And I want to tell everyone about it.」
(そして、その魅力をみんなに伝えたいの。)
湊は少し驚いた。
エマはただ食べるだけではない。
本気で、日本のアイスの素晴らしさを知ろうとしている。
「……そっか」
エマは笑顔を浮かべた。
その笑顔は、まるで子どものように純粋だった。
そして湊は、この時まだ知らない。
この先、自分もまた、エマのアイス探しにどんどん巻き込まれていくことになることを――。
コメント
1件
わあ、ご当地アイスにここまで本気になれるエマ、すごく可愛いですね!「Japanese Ice Cream Dream List」ってノートに書き出しちゃう純粋な熱量に、思わずこっちまで笑顔になりました。「アイスは人を幸せにする」って言葉も、たしかにその通りだなあと共感。湊くんがこれからどう巻き込まれていくのか、楽しみです。翻訳アプリ越しの会話のギャップも、この作品らしい味わいでした。
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