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「んん……」
なんだか体がだるくて目が覚めた。
「おはよう」
するとすぐ側でウィリアムが微笑みながら私を見つめていた。
「あっ……おはようございます」
昨夜の事を思い出して顔を見られずに毛布に顔を埋めて挨拶をした。
すると毛布から出ていたおでこにウィリアムからキスをされる。
「まだこうしていたいがユウリが起きてくるかもしれないよ」
「そうだ!」
私はガバッと跳ね起きた!
すると何も身にまとっていない姿に今度は慌てて毛布を引き寄せる。
「ふふ、しっかりしてると思っていたがそんな一面もあるんだね」
ウィリアムは上半身を起こすと髪をかき上げ楽しそうに私を見ている。
何も身にまとっていない姿はしっかりと筋肉のついた理想的な体だった。
朝から色っぽい姿を見せないで欲しい。
見た目もいいから絵画のような姿に思わず目を逸らした。
するとグイッと手を取られて引き寄せられた。
「なんで今目を逸らしたの?」
私を抱きしめると不安そうな顔で私の顔を覗き込む。
「な、なんでもないです」
顔が近くなりまた顔を逸らすとムッとした顔で胸にキスされた。
「やぁっ……」
変な声を出してしまうとウィリアムはそのまま続ける。
「や、やめて……」
やめて欲しいのに気持ちよくて強く抵抗できない。
「ちゃんと気持ちを教えてくれたら止める」
「あ、あなたがかっこよくて直視できなかったの!」
言わせないでと両手で顔を覆った。
するとウィリアムはキスを止めてくれ、顔を覆っている両手をつかみゆっくりと退かせる。
顔を見合わせると幸せそうな微笑みを浮かべていた。
「良かった、嫌われたわけじゃないんだね」
「当たり前よ、好きでもない人に抱かれないでしょ」
プイッと顔を背けるが赤くなった顔は隠せそうにない。
「愛してる」
ウィリアムはそんな私に朝から濃厚なキスをしてきた。
その後はどうにかウィリアムから逃れて湯浴みに向かった。
メイド達は気持ち悪いくらいニコニコと微笑み、いつもより念入りにマッサージを受ける。
身支度を整えるとウィリアムはもう支度を整えてユウリを膝に乗せて本を読んでいた。
「おかーさま! おはようございます」
ユウリは私が来ると本を置いて私に駆け寄ってくる。
「おはよう、ユウリ」
昨日は一緒になれなかったので怒っているかと思ったが機嫌がいい。ウィリアムが本を読んでくれたからかもしれない。
「お父様と本を読んでいたのね」
「はい!」
ユウリは嬉しそうに頬を赤くして興奮していた。
「今日はいい天気だから外で食べようか?」
ウィリアムは立ち上がると私に手を差し出す。
するとユウリも真似をするように私に手を差し出した。
「ふふ、ありがとう」
私は素敵な二人の手を取るとエスコートされた。
そのままバルコニーに出ると既に朝食の準備がされていた。
「素敵」
どこかの映画のワンシーンのようだった。
優雅に朝食を食べていると今日の予定をアルバートと話し合っている。
ウィリアムは少し仕事があるようなので昼間は私とユウリで過ごし、仕事が終わり次第一緒に過ごそうとユウリに約束していた。
その言葉通りウィリアムは早々に仕事を終えると庭で遊んでいた私達の元にやってきた。
一緒にお昼を食べてユウリとウィリアムが遊ぶ様子を私はベンチに座って眺めている。
この光景を見ていると優里亜から聞いた不幸なユウリの姿は何処にもなかった。
「優里亜、お母さんお願い叶えられたかな?」
空に向かってボソッと呟く。
返事のない空を眺めているといつの間にかウィリアムとユウリが前に立っていた。
「はい、おかーさま」
するとユウリが手に持っていた綺麗な花束を私にくれた。
「あら素敵、ユウリありがとう」
チュッとユウリの頬にキスをすると、今度はウィリアムが隠し持っていた花束をくれた。
「愛するプルメリア、受け取ってくれ」
まるでプロポーズするかのように片膝をついて差し出してきた。
男性に花束をもらったのは初めてだった、そしてこんなにも嬉しいものなのかと感動する。
「ありがとう……ございます」
私は泣きそうになる顔を花束で隠してお礼を言う。
「おかーさま、お礼のキスしないの?」
するとユウリが自分にしたようにウィリアムにしないのかと首を傾げた。
「そうね」
私が身を乗り出すとウィリアムが受け止めるように近づいてくれる。
「あなた、ありがとうございます」
ユウリと同じように頬にキスをした。
するとウィリアムは私の手を取り甲に口づけをする、そのまま私を見上げてお願いをしてきた。
「プルメリア、これからはウィルと呼んで欲しい」
「はい……ウィル」
歯にかむように名前を呼ぶとウィリアムはたまらないというように唇にキスをして抱きしめてきた。
「おとーさまずるい!」
するとユウリも私に抱きついてくる。
「ユウリも大好きだぞ」
ウィリアムは私とユウリを同時に抱き上げてしまった。
「きゃあ!」
「すごーい!」
ユウリは抱き上げられキャッキャと喜んでいる。
私は落ちないように気をつけないといけないからと自分に言い聞かせながらウィリアムの首に抱きついた。