そんなんだからいつまで経っても!!
in有明
暑い日々が終わりを迎え始めいよいよ秋へと入った
今日は空気がからっとしていて少し肌寒かった。大きい窓や扉のガラスから見える木々は少しずつ葉が落ちていきどんどん枝だけどなっていく。
あの忘れもしない日から数日
そろそろ痛みも引いてきて今は訓練に取り掛かっている。
また今日は10号スーツについての会議とかなんやらでここにいるわけだ
今は隊員達が訓練をしている時間で室内にいるのは少人数のみ。
コツコツと靴の音を立てながら長い廊下を歩いてゆく。
ぺらぺらと資料に目を通しながらめくり、枚数を数える。1枚1枚丁寧にファイルへ挟み込む。
よしっ、と資料を腕と体の間に挟みながら歩いていく。
気がつけば目的の場所へ
ふー、……
扉の前で深く息を吸い吐く
コンコンコン
「失礼します」
ガチャと扉を開ける
目を見開いた
現実……??
そんなはずがない
だって
「え……」
「…」
「な、鳴海隊長……、???」
「そこで何しとるんですか、……、??」
「は??????????」
「なんで座って…」
「おいだまれ」
扉を開けた
目の前には綺麗な掃除された部屋。おそらく長谷川さん。部屋の真ん中で大人しく座ってる
机に向かって
机の上には資料
肝心な彼の手には??????
ペンが???????????????
「っ…え、、???」
「ど、どうしたんですか……」
「ペン持てるんですか、???」
「は???バカにしてんのかくそおかっぱ?????????」
「ボクだって事務作業ぐらいできるが???は???」
「ぅ、……嘘~、……」
「はああああ!!??嘘じゃないが!!!?!!」
「うるさっ、…」
「すみません分かりましたから!!机の上乗らんといてください!?!」
「チッッ、」
「で、なんの用事だ」
はああああとでかいため息をつき、机に足をかけいかにもという感じで偉そうに座り始めた。
「これ資料です」
ああ〜と思い出したように丁寧にファイルに入った資料を笑顔で鳴海へと差し出した
「……は?????????」
んん〜〜??と長く重たい前髪を少しかき上げた。
眉間に皺を寄せながらも、保科との距離は約1m。とても至近距離だが遠くのものを見るように、目を細め、保科の手元の物をまじまじと見る
「……」
「ボクには見えないな」
「え、いや今むっちゃ見てましたよね???」
「は???ボクがこれを欲しいと思うか???」
「いやいやいや、欲しい欲しくないとかやないです。」
「仕事ですからお願いしますよ」
「お前がやればいいだろ」
「そーゆーわけにはいきませんよ」
「ほらはやく目ぇ通して書くとこ書いてください」
「鳴海隊長が書き終わるまで僕帰れへんのやけど、……」
「は???帰れよ」
「話聞いてました???」
「だあああ!!!!!!分かっとるわこのおかっぱ細目!!!!!!」
「書けばいいんだろ!!!!!!」
「わあ関西弁がお上手やね鳴海隊長」
「今バカにしたか???」
「いえ。ええから早く書かんかい」
チッッ
短い舌打ち
そんな感じでもしっかり1枚1枚丁寧にめくりながら資料に目を通してペンを動かす。
長い前髪の間からちらちらと見える赤よりの綺麗なピンク色の瞳。思わず見惚れてしまう。待っている間ずっと彼の瞳をじっと見ていた
「……なんだ」
「え??あ、いえ、すみません、。」
あかんあかん、……仕事中〜〜〜〜…
あはは、…と笑顔でまた立ち直す。窓から見える外の景色を見る。また立川とは少し違う。今日はほんとに肌寒い。けど外は晴れ渡っていて青い。
……しな
しな……???
しな!!
保科!!
「えっ、あ、……」
「終わった」
「あ、ありがとうございます」
「ちょっと確認しますね」
書いてくれた文字を1枚1枚丁寧に読みめくる
丁寧に資料をめくる彼を見る
ふと思い出した
気になる
「おい」
「なんですかー」
資料から目を話さない
このボクが話してやってるのに。
別に関西弁を真似するわけじゃない
こいつほんとにけったいな奴だ。
「……お前」
少し息を吸う
「ボクのこと好きなのか???」
何気なく言う
??????
なんか喋れよ
しんとした空気感
そんな空気感に耐えれずふと顔を上げる
…は、
「………」
目を見開いて無言でこちらをみてくる
その顔はとても赤い
あぁ、……もうこの際だから言ってしまえ
震える口を少しあけた。
「あれ~、……バレてました、???、」
「!!」
「はは、……ほんまは、……いつ死ぬか分からへんし……こーゆーこと考えちゃあかんのですけどね、」
「ごめんなさい、……そもそも男が男好きやなんておかしいですよね、…笑」
……??、?、
ちょっと待て……落ち着け保科。
「むっちゃ嫌ですよね、…ごめんなさい…これ、もう忘れてください、」
まてまてまてまて思ってたのと違うぞ……??????待て……は???、
あかん、……むっちゃ早口になってもうた、……終わった、。
はよ、……ここから居なくならんと、……
「す、すみません……僕もう行かへんと、……ほんま………気持ち悪い、…ですよね、……ごめんなさい、」
「は、???おい、っ!!!!!!まて、!!!!!!保科!!!!!!!!!!!!」
がちゃ
だめだ、……、まて保科、
バタバタと音をたて思いっきり走った
まだ近くに居る
ぐいッ、と腕を引っ張る。
「は、、???えっ、…?鳴海隊長ッ」
「……うるさい、だまれ」
この時間使わない部屋
絶対に誰も入ってこない
扉を思いっきり開け乱暴に保科を押した
がちゃと鍵を閉めた。
保科を見る
目元が赤い
涙が潤んでいる気がする
「なんですか、……」
声が震えた
情けない
「…ボクの気持ちも聞かずに」
「そんなん分かってます、!!!!!!」
声を大きくして叫んだ
あー、情けな、……せっかく…想いだけ伝えたのに、、そんな聞かなくても分かることを聞いて心が打ちのめされるぐらいなら、
「…おい、保科、」
「なんで、……なんで2人きりにするんですか、……」
「僕の片想いで良かったんに、……」
ずっと耐えていたものが溢れた
目頭目尻から大粒の涙が落ちる
好きな人前にしてむっちゃ情けない、……
「ほんまに、……鳴海隊長…酷いですね、笑」
「僕……もう帰りますね、。」
「保科!!!!!!」
大声で叫んだ
名前
びっくりして肩が揺れた
「ボクの気持ちも聞かないで何がわかるんだよ、……」
「っ、…だって、!!」
「うるさい、、……」
「保科、…」
「っ、…1回しか言わないからな!!!!!!」
無言で涙を流しながらじっと見てくる彼の近くによる。その目をしっかり捉える
「…ボクも、……好きだ、…」
「……ぇっ、…」
「っ、…///」
「だからッ、……!!!!!!ぼ、ボク…っが、…その、……」
「っ、付き合ってやっても別にいいが????//」
「は、……ぇっ、…」
すっかり涙が止まってしまった保科を見つめ返答をまつ
が、
「そ、それ……」
「…告白…………ですか、??????」
「……」
「っ、………ウン、……////」
小さく返す
「…やり直し」
「はああああ!!!????!?!」
「なんでだ!!!????!?!完璧だったやろがい!!!!!!」
「付き合ってやってもいいって、……なんで上から目線なん、……」
「ボクのほうが隊長でえらいから。」
「えぇ、……うそ、…」
「は??????まて、引くなやめろ」
「おかしいやん、……」
「っ、……わかったッ!!!!!!//」
「保科、……ボク、…と、!!、…つ、付き合え、……///」
「……ほんまに、…僕なんかでええんですか、、」
「…保科じゃないといやだ、」
「っ、。」
「僕、も、……鳴海隊長がええです、//」
「っ、!!//」
ぎゅぅ、……と抱きしめる
「っ、……好き、…だ、、//」
「っ////僕も、鳴海隊長のこと好きです、」
「……その、…もう、…隊長…呼び、」
「…やだ、……」
耳元でぽそっと言われた
あかーーん、……心臓もたへーーん
「……な、……鳴海さん、…」
「……、ウン、…」
ふと時計に目をやる
もう少しで戻らなければ
あぁ、……ずっとこうしたかった
まだこうしていたい
いつでも時間は止まらないしところ構わず怪獣だって出る
せめて今だけは怪獣なんて出ないでほしい
時間だけ……動いてくれればいい
この関係のままずっっと。
その第1歩
「…弦くん、……ほんま、…好きや、」
「付き合えてむっちゃ嬉しい、//」
んふ、と笑う
「は、……ぇ、……///」
「っっっっっっ//////」
ぎゅぅぅぅう、……
抱きしめる力が強くなる
「んっ、……ちょぉ、…強いです鳴海さん、……」
「っっ好きだ………宗四郎、……//」
耳元で言わんといてぇぇえ、、……
「っっ///」
「もーーーーっ、…わかった、、から、//」
「…照れてるな」
「………かわいい、…」
「もー!!ほんまにッ、……やめてぇや、…//」
時計に目を向ける
「あかん、…もう時間…」
「そろそろほんまに行かへんと、」
「…やだ、…まだ居たい、」
「っっ//」
…母性がわく
これから会う度こんな感じなのだろうか
はーーーー、…これから絶対死ねない
「…僕…かて、…まだ居たいです、」
「お互い我慢しましょ、????」
笑って首をかしげる
「っっ、……//」
「おまえ…ずるいぞ、……//」
「ずるないですよ」
「っ、…わかった、」
「今日いつ終わる」
「え、」
「えっと、…今日は10時すぎには終わると、」
「…ボクが迎えに行く」
「まってろ」
「えっ、…いや、1人でも帰れますよ」
「うるさいボクが行く」
「ほ、ほんまに、???」
「…ふふ、…あかん、……むっちゃ楽しみやわあ、…」
「……ふん、…//」
「ほなお言葉に甘えてお願いします」
ゆっくり扉の方へと歩いて行く。ドアノブに手をかけ振り返る。今目の前には恋人がいる。なんと幸せなことなんだ
いつもいがみ合ってばかりだった
微笑み彼に向かって言葉を送る
「また後で」
「弦くん」
「………、ウン、…//」
がちゃと扉を開け歩き始める
はーーーーーーーーーーーーー
すき
「ほんまにすき、」
「ほんとにすきだ、」
ねくすと70
はーーまたじかい🩷💜
コメント
7件
控えめに言ってもこれは最高すぎます💖💖💖💖💖💖 ほんとにもう結ばれてくれてありがとうって感じです(語彙力なくて上手く伝えられないですけどほんとに感謝しかないです🫶🏻🫶🏻🫶🏻) 最高すぎて瞬きさえ忘れて読んじゃいました笑笑 繊細さと美しさともうとにかく最高要素が詰まってて神ですありがとうございます🙏🏻💓💓
結ばれてありがとうございました(?)
やばーーーい!!!!え、なんか泣きました😭😭いつのにか涙が出ててすごく良くてなんかめっちゃいいです!!!(語彙力なくなりました) ♡600にしときました(^^)