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登場人物 紹介
名 白鈴 悠太 しろすず ゆうた
ネット名 裕太 ゆうた
年齢 38
仕事 イラストレーター
独身
性格 優しくて滅多に怒らない
自己肯定感がとても低い。気弱な性格
好きな人には特別扱いしてしまう
意外と独占欲が強く、ヤンデレ
嫉妬も結構する。束縛は重め
好きな人には俺だけ見てて欲しい、って思うが、迷惑だよな、気持ち悪いよなと思い誰にもその思いを言えない
依存気質
辛いことは抱え込んでしまうタイプ
名 黒瀬 凪 くろせ なぎ
ネット名 ねね
年齢 18
独身
高校3年生
性格 ツンデレで素直に思いが伝えられない
だが、優しいところもある
意外と一途で気遣いができる
独占欲は全くない
嫉妬もあまりしない。束縛もしない
この子も抱えこんでしまいがちなタイプ
辛い、助けて欲しいと思う時があるが、結局助け求めても迷惑かな、病みアピだよな、となり相談できない
裕太の低音で渋めの声が好き
꒰ 始まり ꒱
俺の名前は白鈴 悠太
毎日平凡な人生を歩んでいる
仕事から帰って、シャワーを浴びて、適当にコンビニ飯を食べて
そのあと、なんとなくスマホを見て、また寝て、起きて、仕事へ行って…
の繰り返しだ。
ある日、休日にスマホをいじっていると…
面白そうな配信アプリを見つけた
顔出ししなくてもできるのか、やってみよう
なんとなくでアプリをインストールしてみた
──最初は、ただの配信のつもりだった
40手前にもなって、何をしてるんだろうな
そう思いながら、コメントを読み上げたり、雑談をしたり
まだ配信をやり始めて3日しか経っていなかった
その日も、いつも通りだった
初見は来るが、特に喋らず出ていく人ばかり
まぁ、配信アプリなんてそんなものだろう。
そう思っていると、コメントが流れてきた
「ねね」
短い名前だった。
ねね「こんばんは」
そうコメントが来たから、俺は返事をした。
俺「いらっしゃい、ゆっくりしてってね。」
少し間があって、また文字が流れる。
ねね「声、イケボですね。」
思わず苦笑いした。
俺「そうかな。ありがとね。」
──すると、すぐに返事が来た。
ねね「とってもいい声。何歳なの?」
俺「…言いたくないな、引かれそうだし。」
ねね「まぁ、言いたくない人もいるもんね」
その優しさが、妙に印象に残った。
それから、毎日のように「ねね」は来るようになった。
配信が終わるまで必ずいてくれる。
いつも一番乗りだった。
その子は俺のくだらない話にずっと付き合ってくれた。
それが不思議で仕方がなかった。
なんでこんな俺なんかに構うのだろう、と疑問でしかなかった。
俺なんかよりイケボの人はいるはずなのに。コメントも来た時から終わる時までしてくれて、俺とずっと話してくれている。
それが嬉しくて仕方なかった。
ねね「今日もお仕事お疲れ様」
ねね「声、いつもと違う。相当お疲れだね」
そんなふうに、細かく見ている。
不思議な子だな、と思った。
ある日、配信を終えたあと。Twitterから通知が来てた。
珍しいな、と思いながらTwitterを開く。
──ねねさんからのDMだった。
ねね「配信お疲れ様、おやすみ」
たったの一言。でも、それで嬉しくなった。ねねからのその一言が、やけに胸に残った
たったそれだけなのに、今日一日の疲れが少し軽くなる気がした
俺「…ありがと、おやすみ」
送るか迷った
こういうの、重いと思われないか
気持ち悪いと思われないか
結局、数分悩んでから送った
──既読がつく
すぐに返信が来た
ねね「ちゃんと寝てね」
短いのに、少しだけ距離が近くなった気がした
その日から、DMは少しずつ増えていった
最初は一言だけ
「お疲れ様」とか「おやすみ」とか
でも、気づけば
ねね「今日の話、ちょっと面白かった」
ねね「ちゃんとご飯食べてる?」
少しずつ、俺のことを気にする言葉が増えていった
──なんでだろうな
こんな俺に
ある日、いつものように配信をつけると
ねね「こんばんは」
もう見慣れた名前が、一番上にあった
俺「いらっしゃい、今日も早いね」
ねね「まぁね」
少し素っ気ない
でも、その奥にちゃんといるのがわかる
コメントを読みながら、ふと口が滑った
俺「ねねはさ、なんで毎日来てくれるの?」
一瞬、コメントが止まる
やっぱり聞くべきじゃなかったかもしれない
そう思った、その時
ねね「…なんとなく」
短い返事
でも、すぐに続いた
ねね「居心地いいから」
その言葉で、胸がぎゅっとなった
俺「そっか…ありがと」
それ以上、何も言えなかった
──嬉しい
ただそれだけなのに
どうしてこんなに、苦しくなるんだろう
配信が終わったあと
また、DMが来た
ねね「さっきの質問、ちょっと困った」
俺「ごめん、変なこと聞いたよな」
ねね「別にいいけど」
少し間があって
ねね「でも、本当だよ」
ねね「居心地いいの」
スマホを握る手に、少し力が入る
俺「…そっか」
それだけしか返せなかった
本当は
もっと聞きたかった
なんで俺なのか
他にも人はいるのに
でも
怖かった
──この関係が壊れるのが
ねね「ねぇ」
俺「ん?」
ねね「明日も配信する?」
その一言で
全部どうでもよくなった
俺「するよ」
ねね「じゃあ、行く」
当たり前みたいに言うその言葉が
たまらなく嬉しかった
──ああ
この子、明日も来るんだ
それだけで
明日が少し楽しみになる自分がいた
そして同時に
心の奥で、黒い感情が小さく芽を出す
──この子が、他の配信にも行ってるのか
そんな考えが、ふとよぎる
すぐに首を振った
俺「…なに考えてんだ俺」
こんなの
気持ち悪いに決まってる
でも
──俺だけ見ててくれたらいいのに
その考えは
消えなかった。
──第1話【完】