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莉奈へのLINEが既読された。
「寄生獣は身を潜めている。学校でも細心の注意を祓え、先ずは仲間探しだ、新一。君の生命などちっぽけな存在でパンピーの風上にも寘けない」
上履きを履き替えて教室へ向うー右手の人差し指が雄弁に騙る……昨日の出来事が夢の中にまで出てきた、俺の身体を弄くり回した揚げ句の果てに殺し合いの果たし状までのデザート。正義のヒーローが悪の組織と闘うってか!?
「寄生生物はヒトの血肉、骨を餌に無限に増殖している……目的や生きる意味など皆無。君は私と信頼関係を築くべきだー平和な日常へ戻りたかったら従え」
新一は席に着く。莉奈は絵を描いているー言おうかな、昨日の惨事を……。
「人類への啓告。文章の世界では無いパラサイトの攻撃だ、彼を使うか? 君も日本人ならAB型、一日生まれを纏え」
「……」
「恋愛なんてイケメン美男美女達のその場しのぎだ!!」
「匂う……ミギー、か。学校に混ざっている」
中肉中背の男が校舎の窓の外から見ていた。戦争……? 俺は頭が痛い。授業中の光景に啓司の神がぴりり、とGATEを綴じた!!
「怖ェ~死にたくねェよ……痛い思いなんてドラマの中だけにしてくれ! 俺はどうすればッッ」
「校庭の裏山のグラウンドに或るー君への殺意だ。莉奈のウサギ年を吸え、文章一直線の夢さ」
避難練習が行われた。俺の所為?? 莉奈が危ない! 図書室で男子生徒と居残り中……泉、勝手な事するな!! 先生の声を尻目に俺は人集りを掻き分け往くー
「ククク。泉新一、石原莉奈か……ニンゲンの色恋に興味は無いが」
「居、居た!! 部外者の侵入だ。どうするミギー!?」
莉奈はポニーテールを揺らして振り向いた、ヤバい系!!
「逃げよう、今すぐ! 君の命が狙われている」
「訓練でしょう? 万が一も有り得ない、次の密会は保健室ね」
悲鳴が聞こえた。ミギーが莉奈の左手を取り走り出す、血の臭い! まさか!? 渡り廊下は赤色一色だった。
皆死んだ……??
「きゃああァァ!!」
群がる生徒達の山が俺達に絶望を与えるー点灯する照明が殺人者の怪事件を産んだ。ミギーが叫ぶ!
「行け、振り返るな!! 保健室はまだ狙われてないー単独行動だ!!」
け、警察と消防を……そんな暇無いッッ、ミギーが新一の身体と離れて最後の断末魔を上げる….莉奈を抱えての逃避行が始まった。
保健室は蛻の殻だった。
「ねェ、これ夢。文章。一つに生りたい……。まだ??」
「叶うよ、君の願いは。今は生き抜く事を最優先に」
「同士! これ以上殺すな! ヒステリックのパニック騒ぎだぞ……」
裏山に寒々強い追風吹き荒ぶ、パトカーのサイレンの音……男の身体が引き裂かれ異形の武器へと変わるー
「仲間に入れてやるよ出来損ない。パラサイトゲームだ」
「止めろ! その男は限界を来たしている、貴様の分が悪いぞッッ」
血肉湧き骨踊る激闘。周りの草木が激しく切り裂かれゆく白昼夢、ミギーに劣勢!
「終わりだ。小物ごときが生意気なんだよ」
「く……」
刹那。新一がサッカーボールで男の無数の眼球に目眩ましをした、今だ!!
「宿主め……学生の若者など皆殺しの筈がッッ」
倒れ込む体の欠片が二つ三つにバラバラに血を吹き出す、決着の再起不能ー
「殺、殺ったのか。ミギー!?」
「うむ……HEROに感謝だな。石原は無事か?」
「疲れてベッドの中だ、警察……?」
二人は帰った。事情聴取と身元引受人、偽りの平和と解体ショーが血族の証を呼んだ。
「フミアキ。アイタイ」
莉奈は新一の着信を無視していたー寄生生物のウサギドシノオトメザのセイコウがXXXをジェラシーに感じる……
「母さん……テレビの生中継だよ! 化け物の戦争だッッ」
「新一。貴方と石原さんは生き残ったの? 外傷は無い!?」
「全然平気だよ、でも学校が」
死んだ。
みんな死んだ。ミギー……お前の所為で!! 二階に上がり押し倒す。
「無駄だ。あれがパラサイトなんだ、君達では命が幾つあっても足りない」
「……」
「奴らは人間の脳を喰らい擬態する。新しい種の起源ーこの星、地球からの自然の怒りと未来への警鐘の為の食事だ」
「……」
食事だと? ふざけるな。
「煩ェ、莉奈との平和な日常を返せ!! 文章を幸せにしろ!!」
「これが現実だ。君のクラスメイトの級友は二度と戻ってこない、喪服の用意だ。御焼香のやり方は解るか?」
「貴様!!」
実家のチャイムが鳴ったーまた奴ら……? ミギーが冷静に促す。
「気が違う。警察の尋問だ、総べて私に任せろー身体を借りるぞ」
母の呼声と共に血だらけのYシャツを脱いで玄関へ降りた。
まさかこの警官もー??
夢。
莉奈は文章と旅立った。俺の初恋は実らなかった、寄生獣の日常への侵食が幸せな日々を奪ってゆくー
「新一。君だけが希望だ」
「化け物が何を放く。明日からどうやって生きれば……」
「休め。勉強なんてするな。私は唯一の反逆児だ、共に生き抜くぞ……それが友への餞」
休校が続き報道のニュースでテレビは四苦八苦している。落ち着け、ノストラダムスの大予言てか? 両親との食事も喉が通らないー
「啓司。お前ならきっと……神様」
ミギーは何も言わなかった。隣街の高校はバスで二十分の距離ー莉奈とは違う学舎での新生活、寂しい、淋しい……
「俺だけが知っている。絶望の世界だよ、でも」
田宮良子は血族の王の復活を示唆している、コレヨリセカイニイタミヲ