番外編ならぬ日常編です
『仁人〜おはよ、、』
校門前で一番に手を振ったのは勇斗。
その後ろから、太智、柔太郎、舜太が順番に現れる
山中 『ちょっと、勇ちゃん。今日は俺が迎えに行く予定だったのに』
佐野 『早い者勝ちです〜笑』
曽野 『仁人、誰と一緒に行く? 』
4人の視線が一斉に集まって、仁人は固まる。
吉田 『、、勝手に決めんなよ笑』
塩崎 『えー、でも誰かは選ばないと〜』
吉田 『選べねぇよ』
結局、仁人は柔太郎に腕を引かれて歩き出す。
しかし後ろから太智と舜太がくっついて、勇斗がさりげなく前に出る。
まるで護衛隊。
吉田 『、、何お前ら、俺を護送してんの』
曽野 『恋人護衛任務やから笑』
吉田 『ちげぇよ』
でも口元は少し緩んでいた。
昼休み。
仁人が弁当を開けようとした瞬間ーー
塩崎 『仁人、あ〜んして』
吉田 『お前何言ってんのッ///!?』
山中 『俺がやってあげる。ほら仁ちゃん口開けて』
吉田 『お前まで何してんのッ///!?』
勇斗が間に割り込んで、『仁人は俺の隣〜』
と宣言し、舜太が笑顔で箸を差し出してくる。
曽野 『、、はい!仁人、卵焼き』
吉田 『……舜太お前まで、、』
机の上には仁人のお弁当+4人の手作り弁当が並ぶ。
吉田 『……誰がこんなに食うんだよ!』
佐野 『愛の量に比例してる笑』
吉田 『お前らマジでバカっ!』
顔を真っ赤にしながらも、全部少しずつ食べてあげる仁人。
それを見て、みんなが嬉しそうに笑った。
放課後。仁人がクラスメイトの男子にノートを貸していたら、
教室の外から複数の視線。
廊下に4人がズラリと立っている。
吉田 『、、おい、お前ら何してんだよ』
佐野 『見守ってる』
吉田 『”見張り”の間違いだろ!』
仁人が戻ると、柔太郎が自然に肩を抱く。
『気にしなくていいよ。ただ、他の人と仲良くしてる仁ちゃん見ると…少し、妬ける』
『……お前までそんなこと言うなよ』
頬が赤い。
でも拒まない。
勇斗の視線と一瞬だけ交わると、仁人の胸が、、跳ねた。
(……あいつら本当ずるい///)
寝る前の恒例ーー5人での通話。
曽野 『仁人、今日も可愛かったー!』
塩崎 『俺も言おうと思ってたのにっ!』
佐野 『おい、被せんな!』
山中 『……みんな声大きい、仁ちゃん、疲れてるでしょ』
吉田 『……別に平気だし、、』
山中 『じゃぁ、おやすみのキスして』
吉田 『お前な…しねぇよ!画面越しだろ!』
曽野 『想像キスでもいいよ笑』
吉田 『しねぇよ笑』
でもその後、小さな声で
『……おやすみ』
『『『『おやすみ、仁人』』』』
静かな笑い声が重なって、画面の向こうに暖かい夜が広がる。
恋人が4人なんて、普通じゃない。
けど、普通じゃなくていい。
笑って、喧嘩して、照れて、ーー
それが仁人の”日常”になっていった。
放課後の教室、夕焼けに照らされながら仁人がぽつりと呟く。
『……なんか、毎日楽しい、、』
4人が一斉に微笑む。
曽野 『それ、最高の言葉やな』
佐野 『俺達の勝ちだな笑』
仁人が笑っている限り、この恋はずっと続いていく。
END







