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早く助けなければいけない。ポットからの出し方は何となく分かる。俺は飴と💉に貰った箱を取り出した。早く飴をあげるためだ。
『確か俺を出す時はここを………』
カチッ
まだダメだ。でも焦っても何も変わらない、逆に助けることが出来ない可能性だってある。落ち着け…
『ふぅ、すー、はぁ』
✩.*˚✩.*˚✩.*˚
ガタガタガタ ダッダッダ
誰かが来た。朦朧とする意識の中目の前を見る。そこに居たのは、私の大切な人だった。
(あ、れ?なん、で)
『すぐに助けるからね』
なんでここが分かったのだろう。私は既に死にかけなのに何で助けるんだろう。
『確か俺を出す時はここを………』
🍭さんが前から去った。何か物を置いていた、それが気になって見てみる。
(!)
私が💉さんに頼んだ物だった。渡してくれただけでありがたい。この人のために死ねるならもう未練なんて1つだってない。
(あぁ、でも”アレ”は一緒に付けたかったなぁ)
『ふふっ』
ゴボッ
考えただけで幸せだ。笑ってしまったため水に泡がたったがそれも気にしない、なんとも思わない。
『流月!!』
(あれ?なんであんな顔してるんだろう)
悲しそうで苦しそうで見てるこっちも悲しくなる。胸にぽっかり穴があいた気分で、痛くて……
もし私達が普通の人間でH歴なんてこなくて普通に巡り会えたらどうだっただろう。🍭さんはなんとも思わない?もしくはもっと好き逢えた?そんなの空想の世界だ。今、これが現実なんだから。欲張っちゃダメだ。
グラッ
視界が歪んだ。もうダメなのかもしれない。呼吸が、息ができない。
(水の中は大丈夫なのになぁ)
✩.*˚✩.*˚✩.*˚
(早く助けなきゃ、助けなきゃなんだ)
カチッ ガチャ
ビシャビシャ バタッ
『流月!』
飴を早く舐めさせないとこのままでは死んでしまう。それはダメだ。
『お願い…』
俺は優しく口に飴を入れた。
☆彡.。☆彡.。☆彡.。
『そういえば🍭、最近流月見ませんね』
『確かにそうだなぁ』
『そうかなぁ?ほら写真!』
『おや、確かに』
写真を見せると📚はではなぜ?、と首を傾げた。📚達が最近あの子を見ないのは当たり前だ。だって
『おや?🍭帰らなくていいんですか?』
『ん〜、なんでぇ?』
『流月との約束の時間ですよ』
もうそんな時間か、楽しかったり幸せだと時間の流れは早い
『ホントだ!幸せだと時間の流れが早いね〜!じゃ!』
『🍭、楽しそうですね』
『だなぁ』
☆彡.。☆彡.。☆彡.。
『ただいまぁー!いい子にお留守番してた?』
あの子はコクコクと小さく頷いた。
だって俺がずーっと監禁してるから。見てないに決まってる。
俺はあの子の頭を撫でる、愛らしい、外に出したら変な虫が着くだろう。だってそれだけ愛らしいんだから
『あっ!見てみて〜!これ気に入ってるんだぁ!ちゃんと薬指に付けてるんだよ?嬉しい?』
あの子はまた小さく頷いた。
『お外出たい?』
シュル
口につけていた紐を解いた。
『はい』
それはどことなく元気の無いような声だった。
『そっかぁ、じゃあ変な虫が着かないようにしないとねぇ』
チュヂュヂュー
ちゃんと俺のだって印をつけなければいつか本当に取られてしまうのではないかと不安になる。
あの子は目を逸らす。流月はこちらを見ない。俺だけを見て欲しいのに。
『なんでボクを見ないの?この首が悪い子?』
なはり腕と足を拘束するだけではダメだっただろうか?でも仕方ない。だってもうこの手から離したくない、失いたくないからこうするしかないんだ。
『可愛いね』
時間が経つにつれどんどん本当の俺がいなくなって行く、本当の俺じゃない物で心を塗り重ねていく、偽りの存在になりつつあるのに、本物じゃないのに、好きと言ってしまう。今の状況じゃ喜んでもらえるはずがないのに。
(ごめんね)
好きな人を傷つけている自覚はある、けどもうこんな辛い想いしたくないんだ。
trueEND 愛の重さ