両思いだということが発覚して数ヶ月が経った。俺は「ドットを殺す」という任務を遂行こそ出来なかったが、ドットから聞いたスパイ組織の情報を流したため死からはなんとか間逃れた。仕事は回ってこなくなったが…
ドットは今も尚人には言えない仕事をしているらしいが、出かけてくる。と言って向かう先はいつもバイトしている居酒屋だし、特に怪しい動きはない。なんの仕事をしているのか…大方想像はつくが先程述べたように危険なことをしている訳ではなさそうなので今は放っておくことにした。
俺の生活もドットの生活も変わっていない。ただ一点を除いては…
「ただいまー!」
「ああ、おかえり。ドット」
そう。同棲し始めたのだ。
仕事柄、足が付かないように頻繁に引越しをする必要があるため大きくはないが部屋を借りて生活している。
「なぁ、」
ドットが急に真剣な表情をして話を切り出してきた。
「なんだ?」
そんなに真面目な話なのか…?
「こっ、今度!!どっか行かねぇ?」
いつかのように顔をこれでもかと言うほど真っ赤にするドットに抑えようのない愛しさが込み上げてくる。可愛い、可愛すぎる。
「ああ、一緒にデートしような 」
「で、で、で~と!?!?」
ついに顔からプシューという音と共に煙がではじめた。同棲までしている恋人同士だというのにいつまで経っても初なんだよなぁ…、まぁそんなところも好きなんだが、
「恋人が2人で出掛けるんだぞ?デート以外にどうやって言い表せばいいんだ?」
少し意地悪をするとドットは逆に冷静になってきたらしい。
「そ、そうだよな。こい…びと、だもんな。こいびと…コイビト…」
可愛い。
チュッ
「っは!?何すんだよ急に!!!」
「お前が可愛すぎるからいけないんだ。」
「は、かわいいって、お前…!!」
恥ずかしさのあまり叫んではいるが言語になっておらずわたわたしている。
…殺さなくて、殺せなくてよかった。
心の底からそう思えた。
コメント
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つ、続きを、、ください、、( ゚∀゚):∵グハッ!!