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初めましての方は初めまして。
お久しぶりの方、お久しぶりです。
ネコの退屈、と申します。
最近、やっと落ち着いてきまして出させていただくことにいたしました。
今回は、SERVAMPの城田真昼くんの妹(夢主)が暗殺教室の堀部糸成くんの幼なじみだったらっていう内容です。
相も変わらず、いきなり始まりいきなり終わり、意味不明な部分がたた、あります。
ご了承ください。
⚠️SERVAMPの夢主がいます。
クロスオーバー目指しています。
だいたい、暗殺教室の原作沿い(イトナくんが出てるところ中心に)です。
⚠️誹謗中傷はおやめ下さい。
もっとこうした方がいいは嬉しいです。
優しくお教えくださると嬉しいです。
⚠️人を選ぶ作品です。
地雷な方はここで止まり、また別の機会に。
誰かの好きは誰かの地雷。
よろしくお願いいたします。
━━━━
堀部糸成の幼馴染の真夜ちゃん
久しぶりに会った幼なじみは、頭に触手生やしてて、前の毒舌は変わらないで優しく微笑む幼なじみではなく、ただの暗殺者としてその場に存在した。
小学生の頃、壊れたおもちゃを何も言わず、直してくれた優しい幼なじみの姿じゃなくて、怖くて仕方がない幼なじみになっていた。
一昨年、幼なじみの両親が負債を抱えて雲隠れしたという話は聞いて、心配して私の父が所属している所へ紹介する前に居なくなった幼なじみ。
幼なじみは叔父夫婦にお世話になると聞いた時から、音信不通。
私の父は幼なじみの両親に新しい仕事として開発部に携わって欲しいと思っていたが、まさかの雲隠れでどこを探しても折らず、幼なじみの両親とも音信不通。
別れる前の幼なじみは、私の前でも変わらない毒舌だったけどその通常運転がなかった。
いつもだったら、私のことを地味だとかしか言わないのに言わなかった。嗚呼、弱ってるんだなって思った、だから、私は声をかけた。
嫌じゃなければ、一緒にいようよ、と。
幼なじみは一瞬驚いたような顔をしたけど、私のことを押した。よろけた私は座り込んでしまう。
幼なじみは、そんな私に怒った口調で言う。
「情でもかけたつもりか!!??巫山戯るな!!!」
そんなつもりなくて、ただ、離れるのが嫌だった。ただ、一緒にいていつもと変わらない日常を送りたかっただけなのに……
「嫌いだ!!!」
目が熱くなるのを感じた。
言った本人は私以上に泣きそうになってて、すぐ背を向けて走り去ってしまった。
___
エンドのE組に落ちたのは、父の方針だった。
父はそこから這い上がる力をつけて欲しいといい当時の担任と理事長を説得し私をE組に在籍することとなった。
その時の私にはSERVAMPの長男、怠惰の吸血鬼沈黙する終焉(スリーピーアッシュ)クロがいた。それが影響しているらしく、理事長に許可を得て私はクロと一緒に登校することが許可された。
しかし、この話は御法度とされ、知っているのは私と理事長、新しくなる担任と副担任のみだ。
知り過ぎれば、どうなるのか。わかるだろう。
そんな中、エンドのE組の担任が超生物になったり、暗殺することになった。超生物はマッハ20で動けるせんせーで殺せるわけが無い。
私は納得した。
嗚呼、父はわかってたんだ。私のクラスに暗殺任務が来ることを……。
そこで私の話には入らせていただくと、私の成績は悪く思われがちだが、兄の友人や父からの教えにより、成績は上位をキープできるほどだ。
良く首を傾げる幼なじみに勉強を教えられるほどだ。(その後、バカがバカにするなって言われたけど)
そんな暗殺教室が梅雨に入った。
殺せんせーと呼ばれるようになった超生物の理科の授業を受けていると後ろから何かが飛んできて、振り向くと一昨年とは様子が違う幼なじみが何事も無かったかのように空いている席にすわった。
「俺は強い、たった今、この教室の壁より強いことが証明された。」
前の幼なじみはそんなことを言うような人ではなかった。私は振り向けなかった。だって、私の事なんて覚えてないと思ったし、私のことなど眼中に無いと思ったからだ。それに幼なじみにとって酷いことを言ったのには代わりがないから。
殺せんせーと同じで甘いものが好きで、巨乳のグラビア写真を見ていた。
あんな風、だった?私は、さり気なく、幼なじみの方をチラ見した。
ちょうど、懐から出した羊羹を包みごと食べていた。幼なじみは、そこまで甘いものが好きだっただろうか。
昔、幼なじみにバレンタインだからとチョコを渡したら嫌そうに食べてたのに、今は貪り食べている。私が作ったやつはすごい毒舌だったな、と思い出して笑ってしまう。
放課後に入り、机を試合のように2人を囲んで行うことになった。
「暗殺、初め」
今は幼なじみの保護者であるシロさんが手刀をおろしながら言った瞬間だった。
先生の左手(左触手?)が落とされたのは。
幼なじみの頭から生えた触手は彼の髪の毛に映えて不謹慎ながらも綺麗に見えた。
殺せんせーは怒りを露わにしていたけど。
殺せんせーと戦うことになった幼なじみは強かった。私と一緒にいる時より、いきいきしているように見えた。でも、表情が怖くて仕方がなかった。昔の幼なじみはふと見せる笑顔が優しかったのに、今は殺気じみた笑みしか見えない。
殺せんせーは潮田くんが持っていた対せんせーナイフをさりげなく奪い取り、幼なじみの触手が使い物にならなくなったところを脱皮した皮で幼なじみをつつみ、窓の方に投げた。
私は走り出しそうになった。
幼なじみが思いっきり、地面に叩きつけられるように投げられたからだ。
流石に殺せんせーは生徒を殺さないと言うが心配が勝ってしまう。
倒れた幼なじみと目が合った気がした。
泣きたくなるほど変わってしまった幼なじみ。
幼なじみの瞳は真っ黒に染まった。
幼なじみの頭に生えた触手は真っ黒に染まった。
怒っていた。
その顔は、恐ろしいとさえ思った。
否、怖かった。
私は呼吸が詰まるような感覚に陥った。
泣きそうになるのを堪えるしかできなかった。
泣くのを我慢するしかなかった。
そう言えば、私が泣きそうになるといっつもどこからとも無く現れて相変わらずの毒舌で励ましてくれてたな、と思い出した。
「イトナ、彼女の腕を離しなさい。」
保護者であるシロさんが幼なじみに声をかけた。
私の腕には刺々しい黒い触手が巻かれていた。
腕を見る、刺々しい黒い触手が私のことをまるで労わるように、泣き虫な私を慰めてくれたあの時のように、巻かれていたのだ。私は幼なじみの方を見る。
幼なじみは笑いもせずに私をじっと見つめていた。
不気味なほど笑いもせずに……
ゆっくりと離された触手。
離れがたくて掴もうとした、でも、今度は振り払われた。私は彼と離れたくなかった。
そしたら、こっちに襲いかかろうとした幼なじみをシロさんは何かを打ち込んで幼なじみは気を失って倒れた。その時、怒りで前が見えないのに私の方にさり気なく、手を伸ばしてた。
私も手を伸ばしてつかもうとした。
私が拐かされそうになった時、助けようと手を伸ばしてくれた幼なじみ。私はその時、幼なじみの手を掴めなかったんだ。
クラスメイトが帰った後。
私はクラスメイトの潮田くんと茅野さん、赤羽くんに話しかけられた。多分、私と幼なじみの関係だろう。
なんて、いえばいいの?
彼は幼なじみでしたって?
私の肩に乗るクロが低めの声でにゃーんと鳴いた。逃げろと言っているような声のトーンだった。
「今は、殺せんせーと同じで、言えない、かな。」
私の答えに、赤羽くんは首を傾げた。
「何?ただならぬ関係だったり?」
赤羽くんの方を見ると少し、ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべていた。まだ帰っていなかった
中村さんもニヤニヤと同じように笑っている。
「ちょ、カルマくん!!」
潮田くんがさり気なく割って入ってきてくれた。
ごめんね、と謝る潮田くんに私は首を横に振る。
「違う、かな。言い方が悪くなるけど」
私は肩に乗るクロの毛並みを整えるように撫でながら言った。
「今、言ったところで、変わらないし、変えられないから、」
ごめんね、赤羽くん。
私はクロを撫でるのを辞めてから、そう謝ってまだ職員室にいるであろう、殺せんせーの元へ歩みを進めた。
職員室には丁度、烏間先生とイリーナ先生がいなかった。
「おや、城田さん。珍しいですねぇ。」
ヌルフフフ、と笑う先生に私は首を傾げてしまう。あまりにも先生と話すことがないからだろう。暗殺もサポートに回って自分からなんて暗殺して居ない。
「話があって……」
私がそういうと、せんせーは何故か顔を赤らめて顔を触手で隠す。
「だ、ダメですよ!城田さん!せんせーには心に決めた人が!」
よく分からないノリを挟んでくるせんせーに私は首を傾げてしまう。クロは何故か怒っているし、分からない。
「堀部イトナくんについて、話があって、お忙しいなら、今度にします、」
私の言葉に、せんせーは慌てる。
「ちょ、城田さん!?せんせーは大丈夫ですから、なんでしょう?」
私は、ここでは嫌なので場所を変えたいといい
私の義兄たちがいつも行く喫茶店に入った。
所謂、御用達である。
私でも、経費落とせるの?と義兄に聞くと義兄は私の久しぶりの我儘に電話越しでデレデレとした声で
「もちろんだよ♡塔間さんも近くにいるけどいいよって必要経費だって♡後で迎えに行くね♡」
優しい義兄は私が困らないように優しく言ってくれた。
「にぃに、ありがとう、お迎えお願いします。」
「!!??にぃにに任せて♡」
______
義兄との電話を終え、私は殺せんせーと一緒に喫茶店へ入り、1番奥の席に座った。
せんせーには“経費”は内緒なのでせんせーは自分で払う気満々でケーキセットを頼んでいた。私は紅茶だけ頼んで、せんせーのケーキセットが来るまでは幼なじみの話をせず雑談していた。
「城田さん。話というのは?」
運ばれてきたケーキセットをハグハグと食べながら、せんせーは本題を切り出した。
私は店の店員に見えないように膝の上に乗るクロを毛並みを整えるように撫でながら、言った。
「堀部糸成くんは、私の幼なじみなんです。」
私の言葉に殺せんせーのケーキをホークで切るのが止まった。私は静かに先生の方を見る。
「イトナくんの幼なじみ……」
私は、頷いた。
話していく中で私は涙が止まらなくなった。
私が彼をあそこまで追い詰めていたのか、何がダメだったのか、私はさっぱり分からなかった。
「あの時の、糸成くんの触手、痛くなかったんです。」
小さい頃、拐かされかけた時に伸ばしてくれていた手、誰よりも優しい手。私を守ってくれた手。
泣いていた時は絶対見つけてくれた。
せんせーも泣いていた。
私が落ち込んでると心配そうに見つめて不器用な言葉で慰めてくれた。声も表情も、覚えてるよ。
私とせんせーの涙はかれて、私とせんせーは一緒にお会計をしに行くとちょうど“経費”で落とすことが出来て、領収書をもらう。
せんせー、焦ってて面白かった。
私は殺せんせーに口止めしてから義兄と義兄の友達が運転する車に乗り込んだ。
______________________
次にあったのは、プールの時だった。
殺せんせーが作ってくれたプール。
みんな飛び込んでいく中、私は持ってきていたタオルを敷いて脚だけプールの中に入れた。
私の身体は傷だらけで特に背中には集中して傷がある。腕は両方の二の腕までは大丈夫だが、肩からは傷だらけだ。つまり、私の身体の傷が特に酷いのは上半身だ。だから、良かった。脚だけでもプールにつかれたから。
傷は虐待ではなく、義兄の任務を手伝うために着いた傷だ。背中に広がる大きな火傷したような痣。お腹特に脇腹は後ろから来た奴のナイフが刺さったから。
当時、痛くて痛くて学校に通えなかった。
痛くて仕方がなかったし、血が滲んでしまうから。それに人前で脱ぐのが嫌だから、私は静かに本を読んでいた。いつの間にか隣に来てくれた狭間綺羅々ちゃんにおすすめの本を聞いて、膝に乗るクロは欠伸をしていた。
その間にせんせーの弱点が“泳げない”というものだった。
そういえば、クロたちも流れるプールとか入れないって言ってたな、なんて見当違いなことを考えていた。
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木製で作られたバイクに私はずっと見ていた。
にぃにの友人である月影弓影さん(弓にぃ)がたまに乗っていたからだ。吉田くんは大興奮で可愛かった。そしたら、寺坂くんが怒って何が入っているか分からないけど、綴を投げるとよく分からない煙がまい、殺せんせーが小さな目と鼻から液体を流してて、汚かった。
その日の放課後。
暗殺協力として、私はラッシュガードを来てプールに浸かり、対せんせーの弾丸の入った銃を持っていた。この時も背中に水がしみる気がしてじんじんと痛みが増していた。この作戦は寺坂くんの指示で入っている。
指示を出す寺坂くんにしたがって、私は痛い気のする背中を気にしないで終わるまで待っていると寺坂くんが押したボタンによって水を貯めていた水路を爆破した。
私たちはそのまま流された。
私の目に飛び込んできたのは、絶望した顔をした寺坂くんだった。
___
私は背中が痛くて殺せんせーに手を伸ばせなくて崖に放り出されそうになった瞬間、何かが私を抱きとめて岩の間に着地した。
振動が背中に響いて痛くて声が出なかった。
「イトナ?何をしているんだい?」
シロさんの怒ったような声が聞こえた。
幼なじみはじっと私を見つめていて、私は痛すぎて声が本当に出なくて私は睨むように幼なじみを見るしかできなかった。
「……」
幼なじみは私を浅い川に投げ捨てた。
私は受身が取れなくてそのまま、背中を打ち付けた。痛くて泣きそうになるのを堪えるけど立ち上がれなくて、背中にある傷が滲んでいないか気が気でなかった。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
頭の中に痛いという文字しか浮かばなかった。
背中を気にする私を幼なじみはじっと見ていたそうだ。だから、川に降りて私を見てた。
多分、川は血に染っていただろう。
誰かの息をのむ声が聞こえたから。
結局、隠せなかった。ラッシュガードでも隠せないんだ。
幼なじみの弱点は殺せんせーと同じようで水を浴びると触手はぶよぶよになる。
みんな、水遊びをして何とか2人を撃退。
私はただ、立ち上がれないまま、川の真ん中で座っていた。幼なじみがさる横を見ると、幼なじみはちらりと見ただけで何も言わず去っていった。
パサり、と何かがかけられた。
大きい制服だ。後ろを見ると寺坂くんがかけてくれたようだ。
いつの間にかクロがタオルを咥えて私を心配そうに見ている。
「てら、坂くん、ありが……とう……」
弁償しなきゃ。
「城田さん、その背中って」
片岡さんの言葉に私は体がビクッと震えた。
私はみんなの方に笑いかけた。
「大丈……ぶ……昔の……傷なの……」
本当のことだった。
ドクドクと背中が熱い。まるで火傷したようで……
「ごめんね、皆。汚いの見せちゃった」
なにかに包まれた、クラスの女の子たちだった。
みんな、泣いていた。なんで?なんで、泣いてるの?
「そんなことない!!汚くないよ、城田さん…」
「城ちゃん、痛くない?」
「ごめんね、ごめんね、城ちゃん。」
私を力強く抱きしめてくれる片岡さんや倉橋さん、矢田さん。中村さんは私の頭を撫でてくれて、奥田さんたちも近くにいてくれた。
「可愛そう、って思われたくなかった」
「ただ、普通が分からなかった」
私の言葉に、片岡さんたちが頷いてくれた。
「だから、隠した」
「でも、今は痛いの。すっごく痛いの。」
<『無理するからだ、馬鹿だな。』>
幼なじみの呆れた声が聞こえた気がした。
ねぇ、前のように戻れないのかな。
糸成くん……また、一緒にいようよ……
意識が遠くなる気がした。
片岡さんは私を抱きしめてくれた。
頬が冷たい気がしたけど、プールのみずのせい
_______
次にあったのは、二学期が始まってすぐの頃だった。
殺せんせーが下着ドロの疑いをかけられたのだ。
教鞭にはカップ数が書いてあった。でも、何故か知らないけど私のだけ書いてなかった。
ただ言えるのは0では無いということだ。(何がとは言わないけど大きいよ!!)
結局、私と不破さん、茅野さんに潮田くん、赤羽くんと寺坂くんで殺せんせーの偽物を探しに来た。
そこに居たのは、烏間先生の部下である鶴田さんとシロさんと幼なじみだった。
殺せんせーに攻撃を仕掛ける幼なじみ。
殺せんせーは邪魔な布を少年誌にあるような光線で飛ばし、それにあたった幼なじみは地面に倒れそうになる幼なじみをキャッチした殺せんせーに私は駆け寄った。
「イトナくん!!」
私はダラん、としている幼なじみ、否、イトナくんの手を掴んだ。
次の瞬間、イトナくんが頭を抑えながら、殺せんせーから落ちてる。
「頭が痛い!頭が痛い!脳みそが裂ける!!」
「イトナくん!」
「城田さん!離れなさい!今のイトナくんは」
「嫌だよ!!イトナくん!」
「まよ、る?」
「そうだよ!イトナくん!」
私の方に触手を伸ばすイトナくん。
「まよる、まよる、」
痛いはずなのに、なんで優しい声で私を呼んでくれるの?
「イトナ、」
シロさんがイトナくんを呼んだ。
やめて、連れていかないで。
「彼女を守りたければ、わかるね。」
「ぇ」
守るって何……
「城田!!」
触手が私の腕に巻きついた。
まるで大丈夫だよ、守るよ、と言っているようで
私は涙が止まらなかった。
イトナくんは私を突き飛ばして、そのままどこかへ行ってしまった。
「城田さん、どういうことなの?
どうしてイトナくんを」
不破さんに聞かれ、私は先程までイトナくんの触手が巻きついていた腕を撫でた。下を向くしかできなかった。
「幼なじみ、なの。」
「「「「「!?」」」」」
みんな、驚いていた。
そりゃそうだよ。言わなかったから。
「殺せんせーは、知ってたの?
城田さんとイトナくんが幼なじみ、なの」
潮田くんが疲れて倒れている殺せんせーに聞くと殺せんせーは私の方を見て黄色の触手で私の頭を撫でて、大丈夫ですよと頷いた。
「えぇ、一学期の頃から知っていました。
城田さんは混乱を防ぐために黙っていたのです。」
「城田さん、」
赤羽くんが私を心配そうに見ている。
いつの間にか私の肩に乗っていたクロはにゃぁと静かにないてまるで話すようにと促しているようだった。
____
潮田渚side
「お隣だったの。お家が。
昔と変わらず、毒舌は変わらないけどその中にはさ、優しさがあったと思うよ。」
そう語り出した城田さんは、イトナくんが行った方向を見ていた。
「一昨年、あったきりだったの。」
彼女の膝の上に乗る飼い猫である、クロは静かに鳴きもせずに彼女を見上げていた。
「久しぶりに会ったのは、一学期のとき。」
思い出すと、イトナくんは彼女の方に真っ黒な触手を城田さんの腕にまきつけて、縋るような目で城田さんを見ていたような気がする。
巻き付けられた左腕をさする城田さん。
「イトナくんの触手、痛そうに見えたかもだけどね、痛くなかったの。」
殺せんせーがぴくり、と動いた気がした。
「“優しい触手”だったの。」
城田さんの目からとめどなく、涙が流れる。
膝の上に乗るクロにも落ちるから、クロは心配そうに城田さんを見上げる。
「私が怖い思いした時、イトナくん、助けてくれたのに、私、助けられなかったの。」
城田さんはクロを撫でながら言った。
「嫌じゃなければ、一緒にいようよって、言ったの。」
「イトナくん、怖い顔をして嫌いって、言ったの。」
「わかってたの、イトナくんは自分のことになると絶対、人を頼らないの、わかってたの。」
クロを撫でる手を止めた城田さん。
こんな気持ちをずっと黙っていたんだ、と心が張り裂ける思いだったろうな、と思った。
潮田渚side終
______
殺せんせーはイトナくんを探しに行った。
私たちはクラスの子達に応援を要請するとみんな、来てくれた。
シロさんに一泡吹かせたいから、だそうだ。
イトナくんは、シロさんに捕まって対先生弾を打ち込まれていた。殺せんせーがイトナくんの方に行かないように庇っていて私は左腕をぎゅっと掴んだ。
頭に暖かな重みがかかって、不思議に思って見上げると、寺坂くんだった。寺坂くんは真っ直ぐ二人を見ていた。
作戦の合図が降りて、私は磯貝くんと前原くんより先にイトナくんの方に走った。
「イトナくん!!」
そう呼びかけるとイトナくんは視線を私に移した。
「……ま……まよる?」
真っ黒になった触手がジュゥと焼ける音がする。私はイトナくんを包む網から、イトナくんの右手を掴んだ。弱々しくて、衰弱してるのがわかった。
「そうだよ、」
イトナくんは、唾液を垂れ流しながら叫んだ。
「なんで、来たんだ!!!!」
みんなの手が止まった。
私とイトナくんの方に視線を感じる。
「……」
私は網を切る手を止めず、イトナくんの言葉を無視した。
「俺は、」
イトナくんが言葉を紡ぐ前にシロさんが感情の分からない声で遮った。
「ちょうど良かったよ。城田さん。」
私はシロさんの方を振り向くことなく、イトナくんにまきつけられた網を切っていく。
「君はイトナの“弱点”なんだ。」
私は手を止めた。
イトナくんは気を失ってしまう。
イトナくん……
「君がこの教室にいたのを知ったイトナはどう思ったと思う?」
私は網を切っていく。
手が震えるのがわかる。
「君を守りたいと思ったみたいだね。」
ハハ、と軽笑をするシロさん。
何がおかしいの。
「知ってるよ。」
私がそう答えると、シロさんの雰囲気が変わった。多分、私の動揺を誘い、泣かせたかったのだろう。
「少なくとも、あなたよりわかってるよ。」
イトナくんは、昔から私を守ってくれたから。
イトナくんは、昔から私を助けてくれたから。
「イトナくんの“心”を弄んで、バカにしてるあなたに、イトナくんの何がわかるって言うの?」
私の手を掴んで逃げてくれたあの日。
私はたしかにイトナくんに救いを求めたの。
「“私がイトナくんの弱点”?イトナくんの“優しさ”を弱点なんて言うバカはあなただけだよ。シロ。」
私はイトナくんの手を握ってシロさんの方を見た。
「“2、3日しか生きれない?”、あんたが決めることじゃない。それはイトナくんが決めること。」
クロの殺意が膨れ上がるのがわかる。
私は静かに網を切っていく。
____________
シロさんたちを撃退した私たちはまた別の問題にぶち当たった。イトナくんの触手をどう取り除くか、だ。
「私、やめとくよ。」
私がそう言う。
イトナくんは私を許してなんかいないと思ったから。
「なんでだよ!!」
「そうだよ!城田さん!」
前原くんと岡野さんにそう言われた。
「でも、私は、」
私が言おうとすると、きららちゃんが私の腕を引いて私の隣にたって言った。
「行くわよ、真夜。」
その声は決定事項を言っているようだった。
「……わかった。」
決まったのは、きららちゃんと寺坂くん、吉田くん、村松くんとイトナくんから触手の意識(肩の力をぬかせる)を無くすことになった。
イトナくんの頭には対先生の特殊な布でバンダナの役割を担っていた。気がついたイトナくんはぐったりとしていた。
「……」
立ち上がろうとするイトナくんを私が支えようとすると吉田くんと寺坂くん、村松くんがイトナくんが倒れないようにしてくれた。
フラフラしながら歩くイトナくんを私は倒れないように近くを歩く。私がさり気なく、手を取るとイトナくんは一瞬、ピクっと手を震わせたけど何事も無かったかのように手を握り返してくれた。
「(さり気なく、手を繋いだ)」
「(どんだけ幼なじみ好きなんだよ、城田さん)」
「(うわぁ、殺せんせー、メモとってるし詰められるぞ〜、あの二人。)」
____
まさかの寺坂くん、何も考えていなくて結局、村松くんのラーメン屋さんに行くことになった。
「お金、いいの?村松くん。」
私がそう聞くと吉田くんがニヤニヤしながら、言う。
「いいんだよ、城田。食っとけ食っとけ。」
ラーメンを啜らせて頂くと、なんか、不思議な味がした。なんだろ、美味しいんだけどなんか、不思議。
私の隣に座る、イトナくんは冷静に分析した。
「……マズい。オマケに古い」
前と同じ話し方で私はラーメンを啜る手を止めて隣のイトナくんの方を見る。
「手抜きの鶏ガラを化学調味料で誤魔化している。
トッピングの中心には自慢げに置かれたナルト、
四世代前の昭和ラーメンだ。」
私の作ったクッキーとかハンバーグとかにもよく言ってくれてたな、と懐かしさを感じていた。
「そういえば、真夜も料理できるわよね?」
隣に座るきららちゃんに言われて、私は持ってきていた学生バックを見た。
「……人並みにはできると思うけど、」
私がきららちゃんに苦笑いで答えると、村松くんが言う。
「んじゃよ、城田、イトナに食わせてやったらいんじゃねーの?」
多分、イトナくんの発言に根を持ってるなぁ。
イトナくんにお菓子あげるの、一昨年ぶりだし美味しくないかもしれない不安が募る。
「え、う、うん。」
私はバックから、シンプルなバタークッキーの包みを取り出した。
「イトナくん、食べる?」
私がそう聞くと、イトナくんはラーメンを啜るのをやめて、ああ、と頷いてくれた。
包みを開けてバタークッキーを小さく食べたイトナくんにドキドキしていると、村松くんや吉田くん、きららちゃん、寺坂くんもくれ、と言ってくれたからあげると、4人はうまっ、とか美味しい、とか言ってくれて安心した。
イトナくんは一気にクッキーを頬張った。
お、美味しくなかったのかな。
「悪くない。」
私は、力が抜けそうになった。
緩んだ顔は、昔と変わらない。
「……そっか。なにか改善した方がいい所あるかなぁ?」
イトナくんは首を横に振って答えた。
「ないな。」
「本当に?次はね、シフォンケーキ作る予定なの。」
「気が向いたらな。」
「……うん。甘すぎないようにするね。」
「……嗚呼。クッキー全部くれ。」
私は手に持っていたクッキーの包みをイトナくんに渡すとイトナくんは村松くんのラーメンを食べ終わった後に私の作ったクッキーを食べていた。
次に向かったのは、吉田くんのところだった。
吉田くんはバイクに跨り、後ろにイトナくんを乗せている。
「いいの?中学生の無免って。」
「一応、敷地内だし。」
「吉田、サーキット場通ってるしな。」
「吉田くん、かっこいい!」
私がそう感想を言うと、3人と後ろにいたみんながバッと視線を私に向ける。
「ど、どういう意味で言ったのよ。」
きららちゃんにそう言われて、私は首を傾げた。
「バイク乗れるのってかっこいいなぁって」
本人は次の日の朝、伝えたら照れすぎて何言ってるか、分からなくて困った。
_____
何か、気配がして私は後ろを向いた。
クロも戦闘態勢に入る。
まだ、いるんだ。
私は選択を間違えてしまった。
あの時、あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時あの時
声が出せなかった。
「真夜!!!!!」
呼ばれた私はイトナくんの方を見た。
手を伸ばすと同時に触手の発作。
触手で私を引き寄せて抱きしめた。
細身なイトナくんはどこから力を入れているんだというぐらい力強い力だった。
「触手の発作だ。」
「いと、なくん?」
きららちゃんと村松くん、吉田くんが離れる中
寺坂くんだけが私とイトナくんから離れなかった。寺坂くんに向かってイトナくんの触手を当てようとするけど、寺坂くんがそれを右腕と右足で挟んで止めた。
「2回目だし弱ってるから捕まえやすいわ」
口から胃液を流す、寺坂くん。
そして続けた。
「吐きそーな位クソ痛てーけどな」
そこから、村松くんと吉田くんの話をし始めて、イトナくんを説得してくれている寺坂くん。
「なぁイトナ」
寺坂くんがイトナくんの頭を殴りつけた。
「一度や二度負けた位でグレてんじゃねぇ
“いつか”勝てりゃあいーじゃねーかよ」
その言葉に、イトナくんは私の右手をきつく繋いでさらに抱き寄せた。体はガタガタと震えていた。
そして、思い出すように声を絞り出した。
「俺は、真夜を守らないといけないんだ。
あの時だって、勝利を掴めたはずなんだ。」
クロは静かに首輪を鳴らした。
ちりぃんと……
「お前、守れてんじゃねぇのかよ。」
その言葉にイトナくんの手が緩んだ。
「城田、守れてんじゃねぇかよ。プールん時もよ、他の奴ら助けねぇで城田、助けてたじゃねぇか。」
「てら、坂くん、」
「城田は良い奴だよ。一学期のとき、俺がこいつの怪我を悪化させたようなもんなのによ、責めやしねぇ。イトナ、てめぇは城田がいなくなりそうでこぇえんだろ?」
みんな、同じことを考えてる。
城田は自己犠牲が強いから、どうにかしてトドメとかねぇと消えそうな時あるしよ。
「真夜を、」
イトナくんが静かに答えた。
「守れるビジョンが、見れない」
___________
第三者side
「見れなくて、いいよ。」
イトナが固まった。
すぐに真夜を見る。
真夜は下を向いて答えた。
寺坂はそんな真夜から目を逸らせなくなる。
彼女は、こいつは、何を考えてる。
今、頷けばイトナは落ち着きを取り戻せたかもしれないのに。
「もう、やだよ。」
それは子供の戯言だった。
殺せんせーは彼女の子供心を理解していた。
彼女の生い立ちは凄惨なものだ。
幼い頃、母を目の前の事故で亡くし、父が帰ってきたのはつい最近。母方の叔父と兄と支え合いながら育ってきた。子供に必要な甘えも泣き言も全て溜め込んで唯一、幼なじみのイトナにだけ話をしていたのに、イトナは彼女を守るために彼女から離れた。それがどれだけ、彼女が嫌がったか。
「一緒がいいよ、なんで、一緒じゃダメなの?」
ヒクヒクと呼吸もするのが苦しそうな彼女と彼女を心配そうに見つめるクロ。
「イトナくん、一緒がいいよ。」
1人にしないで
彼女は、そう言った。
誰よりもひとりが嫌いだと言ってイトナと手を繋いでどこにでも行った。公園に行くにも、学校へ行くにも、家で遊んでいても……
あの日、泣いている真夜を助けられなかった。
いつも手を伸ばして、自身の手をとってくれたのに真夜はイトナに手を伸ばさないでひたすらにいつも控えめな声なのに、その日は大きく声を出していた。
(「逃げて!!イトナくん!!」)
結局、近くにいた真夜の知り合いが助けて九死に一生を得た。心が冷えていく。目の前には自身に抱きついて泣く、真夜。
無力だ。俺は、無力で力もなければ、真夜のことを守れない。
寺坂は納得した。
なんだ、簡単じゃねぇか。
「今日みてーにバカやって
城田を守るために、近くにいてバカやんだよ」
「そのためにE組(おれら)がいるんだろーが」
寺坂の顔を見ながら、イトナは彼女の手を繋いで目から執着の色を消した。
「俺は、焦ってたのか?」
「……おう、だと思うぜ。」
第三者side終
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「俺は、焦ってたのか」
「……おう、だと思うぜ。」
イトナくんの目はいつもの、優しい瞳になっていた。私の手を離さないでいてくれた。
「いと、なくん?」
私が声をかけると、イトナくんは私の目から流れる涙を拭ってくれた。
「真夜、ごめんな」
小さい頃と同じ、顔をしてくれてた。
私がイトナくんの言葉に傷ついた時に誤り来てくれた時と同じ、困ったような顔をしていたから。
「しょうがないなぁ」
私は小さい頃と同じように答えた。
素っ気ないかもしれない、いいよって言わなきゃならないかもしれない。
「いいよ、イトナくん、また、遊んでね。」
私は決まって、そう言っていたんだよね。
イトナくんは目を少し見開かせてから穏やかな顔になっていた。
「嗚呼、」
触手をとったイトナくんは、昔と変わらず、一緒に帰ってくれた。
今度から、トレードマークはバンダナになりそうだね、と笑うと少し嬉しそうにイトナくんはバンダナに触れていた。
コメント
2件
コメント、ありがとうございます😭 とっても嬉しいです😭
読ませていただきました。まず、幼なじみだったイトナくんが再会したときにはすっかり変わってしまっていて、でも触手の感触が「痛くなかった」という描写に、真夜ちゃんの中にある変わらない信頼が感じられて、胸が熱くなりました。寺坂くんの「守れてんじゃねぇかよ」という言葉も効いてましたね。本人は気づいてなかったけど、ちゃんと守ってたんだなって。シロさんに対して「優しさを弱点なんて言うな」と啖呵を切るシーンもかっこよかったです。クロの存在も含めて、世界観の設計がしっかりしていて、続きがすごく気になります。
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