あーあ
みぞれさんと出かけると何か思い出せるかなと思ったけど特に進展はなく、自分が勝手に動いただけであった。
無意識に昔の記憶が少し蘇ったのかも知れないが、特にない。
そういえば、何か部屋にカードがあったような…
そのカードはすぐ見つかったが、色が落ちてなんと書いてあるかわからなかった。
「ん〜」
ちょっと思い出そう!
ん〜
「めめんとも…り…」
思い出せたのはこのめめんともり..?っていうおそらく名前だけであった。みぞれさんに聞いてみよ
電話「めめんともりって誰かわかりますか?」
みぞれ「あー….ちょっと…知らない…です…」
何か言葉に重みを感じる
「だったら気のせいかな…」
みぞれ「突然どうしたんですか?」
「ちょっと思い出そうと思って考えたんですけどこの名前?しか出てこなくて…」
みぞれ「ちょっと..うん..知りません」
「何も知らないかぁ…わざわざ出てもらってありがとー」
みぞれ「いやいや..また何かあったら頼ってください」
「ありがとね。じゃあね〜」
変な突っかかりを感じる。RAINには「死神」という謎の相手があった。
みぞれさんはきっと何か知っているはず。でも何も話してくれなかった。
それなら何か過去の友達であるか、ましてや私と同じ事件に巻き込まれた人かも知れないと考えるとより一層心配になってくる。
後日、また聞きにいこう。いや、いっそのこと病院に行ってみるか?
変に迷惑したら嫌だけど行ってみるしかないよね..
私が入院していた病院にきた。
エントランスの人に聞いてみることに。
「あの…偽名かもしれないんですけど、ここにめめんともりって人きてないですか?」
エントランス「ちょっと存じないですね」
「あ…すいません。」
情報はなし。どうしよう。
みぞれさんは何も教えてくれない。めめんともりという名前の人もいない。
どうしよう。何もすることがない。
暇になった。することもない。財布も持ってない。
帰るにも父さんに病院に行ってくるとか変なこと言って出かけたから多分すぐ帰ったら変に心配されるよね…
まあ帰るか。
一応もう一度みぞれさんに遠回しに聞いてみよう
RAIN「みぞれさん、私って前あった海辺の事件に巻き込まれた1人ですよね?」
既読無視。話さない様子
「では、質問を変えます。前あった海辺の事件に巻き込まれた人ってどういう状態にあるんですか?」
既読がついて1分。
みぞれ「片方は重度の記憶喪失。もう片方の人は…」
「植物状態…らしいです」
おわったかもしれない。
きっと重度の記憶喪失は私だ。で、巻き込まれたであろうめめんともりさんは…植物状態で意識不明の重体…
そら話したくもないわな。
「その重度の記憶喪失って私のことですか?」
みぞれ「わかりました。そこまでいうなら…あの事件の真相を話します。」
そうして電話がかかってきた。
みぞれ「あの事件についてです。重度の記憶喪失は推測通り桜さんです。で、意識不明の重体の方の人はめめんともりさんです。もしかしたらこれでさらにあなたの病状が悪化する可能性があると考えるとあまり話したくはなかったんですが..」
みぞれ「そして被害者は後頭部をコンクリの塊で叩かれ、この状態になったというわけです。そしてその後めめんともりさんはすぐ病院に運ばれたんですが、桜さんは救急車が遅延していてビーチの方で応急処置を行なっていたという話でして…」
ん…?
海辺..ビーチ? めめんと..もり?友達..死神…
コンクリ…救急車?ああ、そういうことか。