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あんだーわいん
20
・キョカラ ・拉致 ・首絞め ・急に終わる
「、、、?何処やねんここ」
カラスバが目を覚ますと、辺りが全く見覚えのない景色へと変わっていた。それに手足は縛られており、到底縄抜けできるような強度ではない。また誰かの恨みを買ったのか、と面倒に思いながら、取り敢えず状況を整理していった。
まず、手足は縛られていて、到底縄抜けできないようにされている為一人での脱出は困難。
次に、ジャケットが脱がされていて、ペンドラー達のボールもスマホロトムもない。つまり、ペンドラー達に助けを求めることも難しい。
そして、ここには場所を特定できるようなものが一切なく、自分を捕まえたであろう者も見当たらない。後者は兎も角、前者が一番面倒だ。場所が分かれば、まだ脱出できる可能性はあるのだが。生憎この部屋には窓もなかった。
そんなことを考えていると、不意に視界の右端にあった扉が開いた。
どうせ自分を恨んでいる奴らが来たのだろう、と思っていると、そこからひょこっと出てきたのは見覚えのある顔だった。
「、、、キョウヤ?」
いつもイワンコのように無邪気な笑顔で事務所へやってきては、何故か告白してきていた少年。日陰者だから、歳の差がありすぎるから、と理由を捲し立てても諦めずに「また来ます!」と元気に帰っていった少年。そして、ミアレを救った英雄。いつの間にか好きになっていた少年が現れたことに無自覚に安堵し、カラスバはキョウヤへ話しかけた。
「キョウヤ、丁度良かったわ。これ外してくれへん?どっかの奴の恨みまた買ってもうたんか捕まってんよ」
そう話すも、キョウヤは俯いて黙っている。
もう一度名を呼ぶが、反応は相変わらずない。
「、、、貴方が悪いんですよ」
ぼそっとキョウヤから声が漏れる。
言葉の意味を理解するのに20秒、下手をすれば1分をかけて、カラスバは言葉を飲み込んだ。
「、、、は?」
意味は理解できても意図が分からないキョウヤの発言に、思わず口からドスの効いた声が溢れる。
そんなカラスバの声に驚きもせず、淡々とキョウヤは話を続けはじめた。
「貴方が俺以外を愛でてたのは知ってます。最近入ったしたっぱさんを、随分と構ってたようですね?」
それを聞いて、カラスバは「あぁ」と思い出した。
最近組に入ってきたしたっぱは、明るくて愛想のいい奴だった。そんなしたっぱを無意識に沢山構っていたらしい。
カラスバはそれに嫉妬したキョウヤが可笑しくてかわいくて、ついくふっと笑った。
「そんなことかいな。いつも言うてるやん、オマエはオレのお気に入りやで〜って。オレがそんなほいほいと『遊びにおいで』とか言う訳ないやろ」
そんな言葉を投げかける。
不意に先程までの話題を思い出し、またキョウヤに問うた。
「ところでキョウヤ、これ外してや。『貴方が悪いんですよ』とか言われても正直何かわからんわ。裏社会のもんでな」
そう冗談混じりに言うもキョウヤは答えず、じりじりとカラスバに近寄る。
普段と雰囲気が違いすぎるキョウヤに、カラスバは漸く不信感を覚えはじめた。
だが、その時にはもう遅い。いつの間にかキョウヤは目前まで迫ってきていた。
「、、、なんやの?」
呟くと同時に健康的な色をした手が前方から伸びてくる。
そう思った時には既に手はカラスバの首にあてがわれており、唐突にぐっと締められた。
「?!、、、がっ」
くるしい。いきができない。
あまりにも唐突で何故自分がこの青年に首を絞められているのか、カラスバの聡明な脳でも理解できなかった。
「これなら分かりますか?」
キョウヤが問う。
しかしカラスバに応える余裕はなく、唯々酸素を取り入れようと踠くことしかできない。
「ぁ゛、あ」
どんどんと意識が遠のいて行く。
そんなカラスバを見たキョウヤが口元を三日月に歪めた。それを視界に入れたことを皮切りに、カラスバは意識を失った。
コメント
1件
うわっ、第2話で一気にダークサイド来たね…! キョウヤくんの「貴方が悪いんですよ」の台詞、普段の無邪気なイメージとのギャップが凄すぎて背筋が冷えたよ。カラスバさんが余裕ぶって笑っちゃうとこも、彼のキャラが出てて好き。首絞めシーンの描写が生々しくて、息苦しさが伝わってきた。次どうなるのか気になる〜!