、、、
綺麗な横顔
綺麗な顔立ち
意地悪に笑うその顔も。
全部僕のものだと思ってたのに、。
きっと最初から間違ってたんだ、
僕には彼を好きになる資格なんてなかった。
最初から違ったんだ、
彼とは立場が違う。
「忘れなきゃ、」
彼の全てが好きだった。
喜んでいる姿も泣いてる姿も楽しんでいる姿も、。
彼の目線の先には誰がいるのかな、?
きっと彼のように素敵な人なんだろう。
「もしも桃くんの恋人になれたなら、ッ」
馬鹿げた妄想ばかり考え、今日もベットに寝転んだ。
時計は2時を刺している。
ここで、彼との思い出も終わってしまうのかな。
死んだら、彼の事も思い出せなくなるのかな。
彼の顔が頭の中に流れていく。
きっと彼は幸せに生きていける。
きっと誰かと一緒に幸せになるだろう。
僕の視界が段々と滲んでくる。
つーっと頬を伝う涙なんて、どうでもいい。
完全に終わらせよう。明日、僕は_____。
翌日
彼をここに呼び出した、彼との思い出の場所。
辺りは波の音をたてて僕の足まで浸水する。
最後は、思い出の場所で。なんて綺麗事だ。
最後なんて思いたくない。受け入れたくない。
彼にはここに来てほしくない。ずっとここで音を聞いていたい。
足音が近づいてくる。
僕は後ろを見た。
そこには綺麗な髪の毛を靡かせ、少し優しいような、少し疑問そうな顔をしている君がいた。
時間は待ってくれない。
この時間が、自分へのプレッシャーになる事を知りながら、立ち尽くしている。
「青、ごめん、待ったかな?」
眉をくいっと上げて僕の返答を待つ。
「全然、来てくれたんだね、」
少し震えた声にびっくりしたのか、顔を顰めた。
「来るに決まってんだろ、?笑」
「笑、嬉しい、。」
この時間がずっと続けばいいのに。
ふわふわした天国のようなこの一時の幸せを僕は噛み締めた。
「話って、何かあったのか、?」
時間は待ってくれない。短時間で2度も実感するとは、
「ちょっと、、ね?」
あまり元気がない僕に様子に気づいたのか、ゆっくりでいいよ と声をかけてくれた。
早く終わらそう。この気持ちに蹴りをつけて。
早く、早く。
自分の心に急かされて、思うように口が進まない。
「えっとッッ、、」
彼は僕を見守る様に次の言葉を待っていた。
「…」
頑張れ、僕。頑張れ。
「………好き、」
僕の言葉に驚いたのか、きょとんとしていた。
今、言わないときっと後悔する。
今。
「前から…ずっと……、ッ」
「、、、」
続く言葉が出てこない。
君の顔が見れないよ、
君は今どんな表情をしているのか、
きもいって思われたかな、引かれちゃったかな。
嫌われちゃったかな。
頭の中では余計な事ばっかり考えて、
視界は滲み、地面すらも見えない。
「……青」
優しく包み込んでくれる様な温かい声。
君の声に肩が震えるも、少しドキッとした。
「…言ってくれてありがとう、」
「……でも今の俺じゃ応えが出せない、。」
「ごめん、。」
結果は予想通り。
惨敗した。
僕は振られたんだ。ただの友達、いや、今、友達以下になってのかもしれない。
きっとこの先、君と話す事はないだろう。
「幸せな時間をありがとう。」
彼にそう伝えて、ゆっくりと彼に背を向けた。
「今の俺じゃ応えられない。」
なぜ少し、期待させる様な言葉を僕にかけたのか。
まだ可能性があるんじゃないか。
そんな都合の良いように解釈をしてしまう辺り、僕は変わって無いんだろう。
小説のような世界だったら、僕達は結ばれていたのかな。
僕に良い結果が残る世界線を想像して、。
でも、もう諦めよう。
きっと後悔はない、
きっと。
彼が誰かと笑って過ごせる日々が送れるのなら。
彼が誰かと幸せになるのなら。
お互いに新しい道を歩んでいこう。
もう話す事のない連絡先も削除して。
彼との写真も、思い出の品も全部捨てて。
いち早く彼の事を記憶から消す為に。
きっと最初から違ったんだ。
彼は近いはずなのに遠い様な気がしてた。
最初から間違ってたんだ。
彼に恋をしてしまった事。
彼に出会って事、
彼を愛してしまった事。
楽しかった思い出も悲しかった思い出も全てゴミ箱に捨てて。
今日もベットに寝転んだ。
end______.
どうでしたでしょうか泣😭
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コメント
1件
50↑♡ ありがとうございます😭🧡