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kaede🍁
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りゅず
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――時は少し遡る。
その日の夜。
「……せっかくだし。」
渡辺が選んでくれたランジェリーを手に取る。
「着てみよう。」
鏡の前に立つ。
白を基調にしたレースアップのクロスデザイン。
派手ではないものの、普段の自分では絶対に選ばないような際どさだった。
鏡を見ながら苦笑する。
「いつもより布少ない。」
それでもどこか新鮮で、少しだけ嬉しい気持ちになる。
時計を見ると、岩本が帰ってくるまであと一時間ほど。
「その前に着替えれば大丈夫か。」
そう思った瞬間、喉が渇いていることに気付いた。
「水飲もう。」
深澤はそのままキッチンへ向かった。
コップに水を注ぎ、一口飲む。
「ふぅ……。」
その時だった。
ガチャ。
玄関のドアが開く音がした。
「ただいま。」
聞き慣れた声に、深澤の動きが止まる。
「……え?」
「もう帰ってきたの?」
リビングへ入ってきた岩本も、キッチンに立つ深澤を見てぴたりと固まった。
「……。」
「……。」
数秒間、お互いに動けない。
深澤はようやく状況を理解し、慌てて両手で顔を覆った。
「ちょっ……!」
「照!」
「帰ってくるの早すぎ!」
岩本は耳まで赤くしながら、小さく息を吐く。
「……ふっか。」
「俺。」
「試されてるのかな?」
「試してない!」
深澤は即座に否定した。
「喉渇いて水飲みに来ただけ!」
「翔太が選んだやつ、一回着てみようと思って!」
「本当にそれだけ!」
必死に説明する深澤を見て、岩本は思わず笑ってしまう。
「分かった。」
そう言うと、岩本は優しく深澤の前まで歩いてきた。
「でも。」
「今夜は寝かせない。」
深澤が「え?」と顔を上げた次の瞬間。
ふわりと身体が浮いた。
「ちょっ、照!」
「歩ける!」
岩本は照れ笑いを浮かべながら、深澤をお姫様抱っこしたまま寝室へ向かう。
「今日は歩かせない。」
「なんで!」
「なんとなく。」
「理由になってない!」
深澤は真っ赤になりながら抗議する。
寝室のドアを閉めると、岩本が小さく笑った。
「ふっか。」
「そのデザイン。」
「すごく似合ってる。」
「……!」
深澤はさらに顔を赤くする。
「だから翔太に選ばせると命が足りないって言ったんだ……。」
その小さな独り言に、岩本は思わず吹き出してしまうのだった。
コメント
2件
💜バージョン😂こちらもやはり姫抱っこで寝室直行だつた😂
第4話読みました!もう、もうもう…!最初から最後までドキドキが止まらなかったです。ふっかが渡辺ちゃんに選んでもらったランジェリーをこっそり着てみる所、可愛すぎて胸がきゅうってなりました。そして岩本が早く帰ってきちゃう展開は「えええ!」って声出た(笑)でも「今夜は寝かせない」とか「今日は歩かせない」とか、照の甘々な独占欲がたまらなくツボです。最後の「命が足りない」の独り言も含めて、完璧なエピソードでした。続きも楽しみにしてます🤍