テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところ闇は生まれる〜
特別編
第2話 それぞれの想い
親に捨てられた私は…リリィ様に拾われた。
マフィアに買われ、これから先地獄の日々が続くと思うと嫌になる。マフィアに虐げられ、殺されそうになった所をリリィ様は手を差し伸べて助けてくれた。
『貴方は……?』
『リリィファミリーのボスよ。貴方、一緒に来ない?私のお仕事を手伝って欲しいの。ディッド様に忠誠を誓い、その命を捧げる覚悟が貴方にはある?』
『……。』
『ここにいても、行くところなんてないのよね。それなら一緒に来て欲しいの。マフィアのファミリーに迎え入れるわ。貴方、名前は?』
『ラリータ…。』
『ラリータ、私はリリィ。よろしくね。』
その手を握りしめて微笑む。
そして私はマフィアのファミリーとして
リリィ様の元で働くことになった。
私を助けてくれた恩を貴方に返したい。
トワイライト船に乗る前日。
『ラリータ。貴方に仕事よ。』
『はい、リリィ様。』
『明日悪魔執事とその主、そしてノックスファミリーが来る。貴方は悪魔執事の足止めをお願いするわ。なんだったら殺しても構わない。』
『私の仕事…。』
『貴方の得意の武器…ナイフ投げを彼らに見せてあげて。』
私はラリータにナイフを握らせる。
『親に売られる前はサーカスの雑技団で働いてたのよね。貴方の武器……期待してるわ。』
『…!』
(期待に応えなきゃ。私を拾ってくれた、貴方にもっと褒められたい。)
私はハワイアンウッドローズの花弁を口にする。
『ディッド様から頂いたこれがあれば私は強くなれる。リリィ様、見ててくださいね。』
そして、今に至る。
『きゃはははっ!!逃げるだけで何もしたこないなんて、悪魔執事っていうのは弱い者の集まりなの?』
『く…っ。ナイフがやっかいすぎる…っ。』
『ボスキ!左に避けろ!』
『な…っ!』
右からナイフが飛んでくるのを避けられず頬にナイフがかする。
シュッ!
『チッ…。マジかよ。』
『あはっ。イケメンの顔を傷付けるのは気が引けるけど、堪らない…っ。』
私はハワイアンウッドローズを美味しそうに食べる。
『っ、なぁ、ボスキ。あれが麻薬作用のものなら、主様やこいつも操られてるんじゃないか?』
『あぁ。今こいつをここで倒したところで……悪の根源、ディッドを倒さない限り、意味はない。』
『無力化するか。』
『あぁ。それしかねぇ。』
ジャキッ。
『作戦は決まった?私はいつでもいいよ。』
私はナイフを投げる。
シュッ!トスッ!
俺達はナイフを避けた。
そのナイフが壁に当たる。
『っ…!』
(避けた……?私の百発百中の投げナイフを…っ。)
『偶然よ…私の投げナイフが避けれる訳ない…っ!』
私は無我夢中にナイフを投げる。
シュッ!シュッ!
『なんで、なんで当たらないの……っ。』
『お前のナイフはもう見きった。お前の負けだ。』
ドスッ!
『ぁ…っ!ぐはっ!』
お腹を殴られその場に倒れ込む。
『く…っ。私が、負ける、なんて……っ。』
私はそのまま気を失う。
『よし、行くぞ、ハウレス。』
267
23,004
112
『あぁ。早く主様を見つけ出そう。』
トワイライト船 3階 客室廊下
バキュンッバキュンッ
『避けるので精一杯だね…っ。』
『相手はピストルっす。下手に動いたら当たるっすよ。』
『リリィ様の言った通り、手応えがないです。つまらないんですよ。貴方達。私を満足させられるのは、リリィ様だけですね。』
リリィ様こそが、私の生きる意味。
貴方と出会ったあの夜から、私はあなたに惹かれたのです。
スリックの街 裏路地
『くそ、しくじった…。このまま見つかれば俺は殺される……っ。くそ、どうすれば…っ。』
『見つけたぞ、ルルーナ。俺を騙しやがって。』
『はっ。騙された方がわりぃんだろ。』
『もうお前は用済みだ。俺のマフィアのファミリーから出ていけ。』
俺は剣を振り上げられ目を閉じる。
『く……っ!』
ズバッ!ザシュッ!!
『な…っ。う、ぐぁ…ぁ…っ。』
私は後ろから剣を首元に当て掻っ切る。
血飛沫がその場に舞い散り、私の頬に当たる。
『あはっ。苦しまずに殺しちゃった♡♡あれ、貴方、どうしたの?こんなところで。まさか、この人のマフィアのファマリーの仲間?それなら殺さないといけないわね…。』
私は小瓶に入れたハワイアンウッドローズを口に頬張る。
『あ、あの!私を、貴方の側近にしていただけませんか!?』
『……クスッ。貴方、名前は?』
『ルルーナです!貴方のファミリーに入れてください!』
『…構わないわ。私は困ってる人は放っておけないの。ディッド様に仕え、その命をあの方のために捧げる覚悟はあるかしら?』
『…っ。はい、あります!』
『ふふ、それなら良かったわ。では、よろしく。ルルーナ。貴方のことは私が育ててあげる。』
その日からリリィ様の指導が始まった。
2人きりで過ごせるその時間は、幸せそのものだった。
『ルルーナ、貴方も食べる?気分が良くなるわよ。』
『よろしいのですか?』
『えぇ。甘くて美味しいの。ほら、あーん。』
『…美味しい、ですね。』
そして、今に至る。
『リリィ様の為なら、私は死ねます。でも、貴方達に殺されるくらいなら、私は自害を選びます。』
私はハワイアンウッドローズを口に含む。
(!主様と同じ花を…やっぱり、この人達は主様と同じで洗脳されてるんだ。ディッドに。
許せない…っ。)
『アモン。俺が合図したらその鞭をあいつのピストルに巻き付けて欲しい。』
『え?』
『これしかない。至近距離じゃないと俺の武器は届かないから。』
『りょ、了解っす!』
俺は少しずつ相手に近寄る。
『……アモン、今だよ!』
『!?』
シュルっ!とピストルに鞭が巻き付く。
『な……っ。動かない…っ。』
『フェネスさん早く何とかして欲しいっす、俺そんなにもたないっすよ!』
俺はダダダっと走り、武器を大きく振り上げる。
ブンッ!!
ゴチンッ!!
『がは…っ!!』
武器の威力で壁へと吹き飛ばし、頭を思い切りぶつける。その衝撃で相手は気絶したようだ。
『はぁ、はぁ…っ。何とか、倒せたね…。』
『はいっす……。よし、主様を探し出すっす。』
『うん、そうだね。』
一方その殺し――。
ガキンッ!!
『っ…!』
お姉ちゃんの剣が私に届く前に、バスティンが割って入る。
『バスティン…っ!』
『やめろ、主様。それ以上百合菜様を傷付けるのなら、俺は容赦しない!』
『少しは楽しめそうね。 』
私は剣を構えた。
バスティンVSリリィ
カキンッ!!カキンッ!!
『主様、ご無事ですか!』
リリィファミリーの仲間を倒し終えたみんなが私の周りに集まる。
『私は、大丈夫…だけど、今お姉ちゃんとバスティンが…。』
ズバッ!
『く……っ!』
(なんて憎しみのこもった瞳なんだ…強い…っ。)
『ほら、どうしたの。殺しに来ればいい。』
俺は剣を振り上げる。
ブンッ!!
『っ、く……っ!』
全身が震えて剣を振れなくなる。
『…残念だわ。』
ズバッ!
『く……っ!』
『バスティン…っ!!』
剣で押し負け、俺は床へ倒れ込む。
『つまらない…もっと、楽しめるかと思ったのに。』
私は剣を収めてハワイアンウッドローズの花弁を食べる。
『ん…っ。はぁ……落ち着く。もっと強くなれそうだわ。』
『くそ…っ。俺には、無理だ…主様を攻撃する、なんて…っ。』
『バスティン君…っ。』
コツコツ……。
お姉ちゃんは私達に近付いてくる。
『さぁ、まだまだ旅は長いのよ。もっと、楽しみましょう?』
次回
第3話 真のボス
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!