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「迷惑とかそんなん置いといて」
「今日くらいは仁ちゃんとこ帰り?」
仕事帰りか、学校帰りか
は たまた吉田仁人に呼び出されて
探しに来たか。
どうして舜ちゃんが今ここにいるのか
私にはわからない。
けど、どう考えても やっぱり今日は
仁人くんの家に帰るしかないのかもな、。
「…帰る、。」
「じゃあ俺送ってく。」
「…うん、。」
「ありがと。もう大丈夫。」
「ほんまに?」
「んー…ほんとはちょっと、帰りづらい、。」
苦笑いを浮かべれば
『言うと思った』と笑って
インターホンを押した。
「バカ!勝手に出て行かないで!」
「っ、」
「どれだけ心配したと思ってるの?!」
いつもより刺々しい声のトーン。
私が悪いのに心臓がぎゅっ、となって
何故か泣けてきてしまった。
「泣けば許されるとでも思ってるの?」
「っちがっ、違うよ、!!違う、!! 」
いつかの学校を思い出す。
「なぁに?どうしたの?」
「…っ、辞めてよ、…。」
「ん?」
「やだ!!怒んないで!!」
「待って待って、俺怒ってないよ?」
「っ、嘘だ、!」
「だって、…」
「泣けば許されるとでも思ってるの?って…」
「さっき言ったじゃん、!!」
「俺言ってないよ?」
拒絶するように、泣きじゃくる私の顔を
仁人くんが覗き込んで
私の目を見てしっかり言った。
「なんで…?誰が言ったの、?」
「何を聞いちゃったの、?」
「…記憶、どうしても戻っちゃう?」
悲しそうに焦ったように、私に
幾つも問いかけてくる。
「…学校のせんせい、。」
「わかんない、。」
「…けど、戻っちゃう、。」
「そっか、…」
「ごめんね、嫌な思いさせて。」
「解決策、探そっか。 」
そう言って、優しく頭を撫でられた。
「うわぁー…結構言われてる、。」
「え?」
仁人くんに検索画面を見せれば
「酷い言われようだなぁ?!」
って顔をしかめた。
「ね。」
「でもさー、酷すぎて笑えてくるね。」
「まじ?メンタル強くね?」
「別にそんなに強くないよ。」
そう言って笑えば
「まぁそうだね。知ってる。」
仁人くんも笑った。
どうするのが一番か
最適解を導きだそうと話し合い。
「陽菜、物件見に行く?」
「あ、なら一緒に探そう!」
「え、引っ越すの?」
「いつかね。」
「それ、見られたらまずくないですか、?」
「あぁたしかに。」
「特定されかねないよね。」
「そうですよね、。」
「それだけは!気をつけてください。」
『私は大丈夫なんで、』って言えば
陽菜の方こそ狙われてんのって
佐野さんが不機嫌そうに言った。
「別に私は何されても平気ですし、。」
「ねぇそれは駄目。」
「え、?」
「駄目というか…。」
「もっと自分を大切にしろよ。」
「…どうしてですか、?」
わからない。
どうして自分を大切にしなきゃいけないの?
母と間違えられて処女は失った。
自分で自分を傷付けて、色々耐えてきた。
わからない。
どうやって自分を大切にするの…?