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kaede🍁
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みら

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#AI
みら

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コメント
2件
無理😭こんな意味の無い別れって苦しみしかない🖤💚幸せになって
ああもう…読んでて胸がぎゅーってなったよ😭💦 めめが阿部ちゃんのこと忘れちゃったって、しかも阿部ちゃん自ら身引こうとしてるの辛すぎる…!「別れたことにして」って笑顔で言うとこ、無理してるのバレバレで泣けた。佐久間が黙って荷造り手伝ってるシーンも、友達の優しさが染みる…。 「ただいま」って言っちゃうとこ、もう戻れない家なのに癖で出ちゃうのがリアルで切なさ倍増やったよ…。 続き、めめの記憶戻ってほしいなあ…!
ロビーで話をしているうちに、次々とメンバーが病院へ駆けつけた。
「阿部!」
岩本が真っ先に声を掛ける。
その後ろには深澤、渡辺、宮舘、康二、ラウールの姿もあった。
全員が不安そうな表情を浮かべている。
「めめは!?」
目黒の様子を尋ねるメンバーに、佐久間が静かに首を振った。
「命に別状はない。」
「でも……。」
その言葉だけで、全員が何かを察した。
深澤が阿部を見る。
「あべちゃん、何があったの?」
阿部は胸元で握り締めていた指輪を見つめながら、小さく答えた。
「めめ……。」
「俺のこと、忘れちゃった。」
一瞬で空気が凍りつく。
「……は?」
渡辺が思わず声を漏らした。
「俺の顔を見て、『あなたは誰ですか』って。」
阿部は無理に笑顔を作る。
「だから、この指輪も返してもらった。」
そう言って手のひらを開く。
そこには、目黒の薬指から外した指輪が静かに横たわっていた。
誰も言葉を失う。
最初に口を開いたのは岩本だった。
「だからって、お前が身を引く必要ないだろ。」
「記憶だって戻るかもしれない。」
宮舘も穏やかな口調で続ける。
「焦って結論を出すことじゃないよ。」
「今は目黒が治療に専念できるように支えよう。」
しかし阿部は静かに首を横へ振った。
「もし戻らなかったら?」
その一言に誰も返せない。
深澤が一歩前へ出る。
「あべちゃん。」
「お前らの交際は、もう一般の人やファンだって知ってる。」
「今さら隠せる話じゃないよ。」
「恋人として支えればいい。」
阿部はゆっくり顔を上げた。
「……じゃあ。」
「別れたことにして。」
「え……?」
「別れた設定でいい。」
「めめには、新しい人生を歩いてほしい。」
「そんなこと言うな!」
康二が思わず声を荒らげる。
「めめが目ぇ覚ましたら、一番最初に会いたいんはあべちゃんやろ!」
「今は覚えてなくても、そのうち思い出すかもしれへん!」
ラウールも必死に続ける。
「絶対まだ諦めるの早いよ。」
「みんなで支えようよ。」
阿部は何も言わない。
ただ静かに首を横へ振るだけだった。
「俺のことを覚えていないめめに。」
「恋人だったんだよって言うのは……違う。」
「俺との思い出を、無理やり背負わせたくない。」
その決意は固かった。
どれだけ言葉を尽くしても、阿部の考えは変わらない。
長い沈黙が流れる。
やがて阿部は佐久間へ視線を向けた。
「佐久間。」
「今日、車で来てる?」
突然の質問に佐久間は戸惑いながら頷く。
「……うん。」
阿部は小さく息を吸い、静かに言った。
「これから……。」
「家まで来てくれない?」
佐久間は、その言葉の意味をすぐに理解した。
指輪。
別れ。
そして、家。
阿部はきっと、目黒との思い出が詰まった家を整理するつもりなのだ。
佐久間の胸が締め付けられる。
「……分かった。」
精一杯笑おうとしたが、うまく笑えない。
悲しそうな表情のまま、小さく頷いた。
その様子を見たメンバーたちは誰一人として声を掛けることができなかった。
阿部の決意が、あまりにも痛いほど伝わってきたからだった。
___________
病院を出た阿部と佐久間は、そのまま目黒と暮らしていた家へ向かった。
玄関のドアを開ける。
「ただいま。」
いつもの癖でそう呟いた阿部は、自分の言葉に小さく笑い、すぐに唇を噛んだ。
もう、この家へ「ただいま」と帰ってくることはない。
そう思うだけで涙が溢れてくる。
「あべちゃん……。」
佐久間は何も言えず、静かに隣へ立った。
二人は段ボールを広げ、荷造りを始める。
ステンレス製のコップ。
沖縄で一緒に選んだ置き物。
本棚に並ぶ台本や2人で作った曲のCD。
一つ箱へ入れるたびに、そこには目黒との思い出があった。
阿部は最初から最後まで涙が止まらなかった。
何度拭っても、次から次へと頬を伝っていく。
佐久間は黙って荷物を運び続けた。
今は励ましの言葉より、一緒にいてあげることしかできないと分かっていたからだ。
しばらくして佐久間が静かに尋ねる。
「この荷物……。」
「どこへ運ぶの?」
阿部は箱を閉じながら答えた。
「俺が前に住んでた家。」
「めめに内緒で、まだ解約してない。」
佐久間は驚いて顔を上げる。
「なんで?」
阿部は小さく頷いた。
「何かあった時の保険だった。」
「まさか、本当に戻ることになるなんて思わなかったけど。」
阿部は自分が戻る場所を残していた。
それは決して目黒を信じていなかったからではない。
もしもの時に困らないようにという、小さな備えだった。
その”もしも”が、こんな形で訪れてしまった。
あまりにも残酷だった。
その言葉を聞いた瞬間、佐久間の目から涙がこぼれた。
阿部は泣いている佐久間を見て、申し訳なさそうに笑った。
「ごめんね。」
「こんなこと、手伝わせちゃって。」
佐久間はすぐに首を横へ振る。
「謝るなよ……。」
「俺は友達だから。」
「こういう時こそ手伝うんだよ。」
阿部は涙を流しながら小さく頷いた。
___________
荷造りは思っていたより早く終わった。
阿部の荷物は驚くほど少なかった。
衣類。
仕事道具。
本。
思い出の品。
一時間ほどで、すべての荷物は二人の車へ積み終えられた。
阿部が最後の段ボールを運ぶため玄関を出た時だった。
佐久間はそっと振り返る。
リビングの机。
阿部がよく勉強したり、台本を読んでいた机だった。
「お前は置いていかれるんだね。」
「悲しいね。」
そう呟き、また涙が頬を伝う。
その直後、玄関の外から阿部の声が聞こえた。
「佐久間ー!」
「今行く!」
佐久間は急いで涙を拭い、外へ出る。
家の前では阿部がスマートフォンを見つめていた。
「GPS、オフにしないと。」
その一言だけで、佐久間は阿部の覚悟を悟る。
目黒がもし退院しても、この家にはもう阿部はいない。
もう見つけられないように、自分の居場所を消したのだ。
佐久間は何も言えなかった。
ただ静かに頷くだけだった。
やがて二人はそれぞれ車へ乗り込む。
夜の街へ、二台の車がゆっくりと走り出した。
目指すのは、阿部が密かに残していた、もう一つの帰る場所だった。