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#成長
ももは
551
#女体化
足将軍
1,306
11
白銀に輝く髪。
澄み渡るような藍色の瞳。
あの満月の夜、私は“運命”に出会った。
午前五時。
無機質なアラーム音が、静かなワンルームに響いた。
ベッドの上の青年は、音と同時にゆっくりと目を開ける。
白銀の長髪が静かに揺れた。
「……朝か」
低く落ち着いた声だった。寝起きだというのに、その藍色の瞳には一切の隙がない。
青年は小さく息を吐いた。
「……何度やっても、慣れないな」
その瞬間、彼の身体に変化が訪れた。
腰まであった白銀の髪が肩口まで縮み、長身の体躯がひと回り小さくなる。鋭い輪郭が柔らかく溶け、少女の姿へと変わっていった。
数秒後。
鏡の前に立っていたのは、一人の少女だった。
白銀のボブカット。澄んだ藍色の瞳。黒いヘアピン。耳元で赤いタッセルイヤリングが小さく揺れている。
「……だるい」
変化の反動で、全身に重い倦怠感が広がった。
慣れたはずの感覚。それでも、不快なものは不快だった。
だが、それで仕事の精度を落とすつもりはない。それが彼——いや、今の彼女の流儀だった。
今日から彼女は、高校一年生・朔晦華(たちごり はな)として生きる。
物静かで目立たない、ただの女子生徒として。
――その正体は、この街の裏社会で“バド”と呼ばれる殺し屋だった。
同じ頃。
都内でも有数の高級住宅街に建つ、望月家の豪邸。
柔らかな朝日が差し込む広い寝室で、望月乃愛はベッドの上で転がっていた。
「うぅ~……今日から新学期かぁ」
艶やかな黒髪を高い位置で結び、紫色の瞳をきらきらと輝かせる少女は、まさに育ちの良いお嬢様そのものだった。
けれど今、彼女の頭の中を占めているのは、勉強でも友達でもない。
あの満月の夜、廃屋で自分を助けてくれた、白銀の男性。
「また会えたりしないかなぁ……」
ぽつりと漏れた呟きに、
「お嬢様、制服にしわがつきますよ」
静かな声が返ってきた。
ベッドの横に立っていたのは、執事の一ノ瀬真央だった。
「それと、あと十分で出発のお時間です」
「えっ!? もうそんな時間!?」
乃愛は慌てて飛び起きた。勢い余って足をシーツに絡ませ、ぐらりと身体が傾く。
「きゃっ——」
倒れる寸前、真央がすっと手を伸ばして支えた。
「お怪我はありませんか?」
「だ、大丈夫……!」
真央は安心したように小さく息を吐いた。
「本当に、目を離すと危なっかしいのですから」
口調は厳しい。けれど、その眼差しはどこまでも優しかった。
乃愛は鞄を抱え、勢いよく部屋を飛び出していく。
その背中を見送りながら、真央は小さく呟いた。
「……危険なことには、巻き込まれないでくださいね」
新入生歓迎会の熱気が、まだ校舎中に残っていた。
「……騒がしいな」
華は小さく呟きながら階段を降りる。
窓から差し込む春の日差しが、白銀の髪を淡く照らした。
その時、下の階から慌ただしい足音が聞こえてきた。
「お、重いぃ……っ」
大量の資料を抱えた女子生徒が、ふらふらと階段を上ってくる。
しかもかなり危なっかしい。
(……落ちるな)
華がそう判断した瞬間、女子生徒と目が合った。
紫色の瞳。
その瞬間、相手の動きが止まる。
「あっ——!?」
案の定、足を踏み外した。資料が宙を舞う。身体が大きく傾く。
「危ない」
華は一瞬で距離を詰め、乃愛の身体をふわりと抱き留めた。
「………」
「………」
至近距離で、二人の視線がぶつかる。
乃愛の心臓が、どくんと大きく跳ねた。
白銀の髪。透き通る藍色の瞳。整いすぎた顔立ち。
息が止まりそうになる。
「……大丈夫ですか」
静かな声が耳元で響いた瞬間、乃愛の脳裏にあの夜が鮮やかに蘇った。
満月。白銀の髪。自分を助けてくれた、あの人。
(まさか——)
だが次の瞬間、視界に入ったのは、ひらりと揺れるスカートだった。
(……女の子!?)
乃愛の思考が完全に停止した。
(おんなのこぉぉぉぉーーーー!?)
その間に、華は散らばった資料を素早く拾い集めた。
「どうぞ」
「あ、ありがとう……ございます……!」
乃愛がぺこりと頭を下げる。
しかし華はそれ以上何も言わず、そのまま階段を降りていった。
白銀の髪だけが、乃愛の視界に焼き付いて離れない。
「……なに、あの子」
胸が、うるさく鳴っていた。
まるで、初恋みたいに。
コメント
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読み始めたらハマりました〜〜〜〜〜〜!!!✨️✨️今フォロー大作戦っていうのやってて〜!よかったらフォローお願いします✩by作者 とっても読みやすくてストーリーもオリジナリティが溢れていて素敵です、、!!by昴 これからも頑張ってください!!