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俺のせいで
登場人物
💜💙
俺は元から障害があった
障害のせいで体も弱く記憶も無くなりやすい
💜[障害なんてなければ良かったのに]
トントントン
💙[おかめさん〜?]
💜[ん…?]
💙[これいります?]
狐が渡してくれたのはお粥だった
💜[有難く貰うよ]
💙[安静にしていてくださいね]
俺の記憶が無くなりかけていたのは食べた後からだ
💙[おかめさん食べ終わりましたか?]
💜[…?きっつんなの…?]
💙[そうですよ?]
💜[偽物でしょ、?]
💙[…そうですよ偽物です]
💙[これからは貴方一人で頑張ってくださいね]
💜[…?]
俺には本物の狐が偽物に見えていた
顔も声も何もかも違う
本当に狐に見えなかった
💙[さようなら]
バタンッ
強く閉められる扉
俺は今何が起こっているのかもわからない
💜[きっつん…?]
💜[きっつんはどこなの?…]
いくら呼んでも来ない
もうそろそろ来ると思ってた
それかあとから帰ってくると思ってた
・・・
何時間待ったとしても狐は帰ってこない
今頃後悔している
あの人は狐だと分かってから
狐はいつも甘い香りの香水を付けていた
俺の好きな匂いだった 俺が気に入っていつも付けてくれていた
あれは世界に一つだけの甘い香水だ
あの人にはあの匂いがあった
いつも支えてくれていた狐の匂いが
俺は咄嗟に走った
けどもう遅かった
💜[きっつん!何処にいるの!]
ピーポーピーポー
救急車の音が聞こえる
何が起きたんだ…?
そう、その救急車に運ばれて行ったのは
狐だった
💜[…え?]
💜[俺の勘違いのせいで、俺のせいだ、俺のせいで…]
これはずっと心奥底に残る後悔だった
新しい狐を作れば
後悔なんて消えるよね…
俺は頼んで狐と全く同じクローンを作ってもらった
狐の生まれた7月7日にクローンを作ってもらい
お祝いをした
💜[きっつん、これからもよろしくね]
💙[はい、よろしくお願いします]
これでもう狐も俺も寂しくないよね
💜[きっつんのはまだここに大切にしてあるからね]
💜[永遠に離さない]
俺は気づいていなかった
この手で自分を苦しめた事に