包帯だろうか
キツく縛られているようす
ここは病院かな??
えっと、なんでここにいるんだろうか
全身痛いがベッドから起き上がって
人に声をかけようと思った。
ガラガラガラ
廊下にでた、夜に起きなくて良かった
きっと夜だと怖くて歩けない
どこに人がいるのか分からないがとりあえず歩いてみる、
なんて事は出来ない
当たり前だ骨が折れてる、
立つことすら出来ない
誰か来るまで待とう。
目を瞑って開けたら治っていたらいいな
ガラガラガラガラ
誰か来た
鼓動が早くなる
緊張が走った
「目を覚ましたんですね」
「1週間くらい目を覚まさなかったんですよ」
「今、ドクター呼んできますね」
「あ、はい」
1週間も寝ていたのか
それよりどうしてここにいるかを教えて欲しいかった
…待つしかない
それから、私は医師に1週間前に飛び降りて
ここに連れてきたという簡単な説明を受け
食事をとった。
「雨音さんご家族と会ってみませんか?」
「え?」
家族…?
私の家族は誰?
「雨音さんが辛い思いをしたのは分かってるわ」
「でも親御さんがどうしても会いたいって」
「ま、まぁ良いですけど」
だって初対面の人だし
会いたいと言われても断わる理由がない…
「あの私の親?ってどんな方なんですか?」
「え?」
「あ、えっと誰か分からないのに会うのはちょっと抵抗があるというか…」
「会っても良いんですけど」
「雨音さん、仲の良いお友達はいる?」
「私に友達?」
「居ないです」
「そう…じゃあ部活で優しい先輩はいる?」
「先輩?私、部活なんて入ってません」
「雨音さん、誰か覚えてる人はいる?」
「え…」
「えっ…と」
「分からないです」
「そうね、無理に思い出そうとしなくていいわ」
「とりあえず、親御さんと会ってみましょう?」
「あ、はい」
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