テラーノベル
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rd dide : ら「」ぺ『』
ピコン ヾ
スマートフォンから可愛らしい音が鳴る。
俺は内容を見ずにスマホをひっくり返した。
きっと内容は可愛くなんかない。
ピコン ヾ
また同じ通知音
これは彼女が俺のスマホを勝手に開いて設定した通知音だった。
他の人からの連絡はバイブのみだが彼女からの連絡だけはこの音をつけていた。
だけど今は見る気にならない。
『らっだぁ〜〜 !!』
「うわ … 、」
『は〜 ? らだってばひっどーい !!』
大学の講義を終え教室を出ると後ろから勢いよく抱きつかれた。
明るくて少し高く元気な声とふわっとした花のような香りの香水はよく似合っている。
『この後講義ある ?』
「今日はもうないよ」
『俺も !! あ ここ行きたいんだよね〜』
そういいながら俺の横にぴったりくっついて、歩きながら自身のスマホから店を探している。
歩きスマホはくっついてたらいいわけじゃないんだぞ なんて思うけど俺以外にはしないそうだしなんてったって可愛いから許してしまう。
俺より15センチほど低い身長の彼の方を見るとスマホの中身がよく見える。
カメラロールの中から過去にスクショした店の写真を探している。
「え 俺の写真ばっかじゃん 笑」
『は 何勝手に見てんの !! /』
「見たんじゃなくて見えたんだよ 笑」
顔を赤くして分かりやすく照れるところはいつまでも変わらなく可愛い。
自撮りがあるのは言うまでもないが 俺の横顔や後ろ姿など隠し撮りしたようなものも。
『あ 見つけたよ !! ここ !!』
「ぺいんとってこういう店好きだよね」
「いいね 美味しそう 行こっか」
『やったぁ〜〜 !! 』
大学から歩いてすぐの所にあるらしい。
ぺいんとは全体的に黒っぽく大人っぽい雰囲気のカフェをよく選ぶ。
俺が初デートでカッコつけたくて連れて行った店と似ている雰囲気カフェばかり。
チリン ヾ
入口から既にお洒落なのが分かる。
店の奥の方から黒いシャツをきた店員さんが早足てこちらへ向かってきた。
( 2名様で宜しいでしょうか ?
「はい」
( かしこまりました そちらのお席へどうぞ
「ありがとうございます」
…
( お待たせしました。
「ありがとうございます 」
『え おいしそう !! 』
「ね 写真撮っていい ?」
『うん いいよ』
「気にせず食べてていいよ」
『あ そう ?』
「うん かわいいよ」
大きいパンケーキを口いっぱいに入れる彼女は小動物のようで守りたくなる。
ほんとかわいいよなぁ …
なんでこんな可愛い子と付き合えてるんだ なんでメンヘラが常日頃から言ってそうな事を一瞬思ったが そんなのぺいんとが俺を好いてくれた他理由なんてない。
『らだ お腹いっぱい …』
「いいよ 俺食べるよ」
『ありがとう〜〜〜 … 』
こうなるのを見越してアイスコーヒーをひたすら飲んでいた。
人の食べかけを食べるなんて無理に決まってる と始めは思っていたけど彼女のなら話は変わってくる。
「え うま」
『ね !!』
俺らは大学で出会って大学で付き合った。
だから学部も違うし講義の時間が違う日もある。
元々は俺らの共通の友達で飲みに行ったのがはじまり。
その時に連絡先交換して遊んで俺から告白した。
『お店の雰囲気すきでしょ ?』
「うん すきだよ 」
「よかった〜〜 !!」
「色々あるし また来ようね」
『うん !! たのしみ』
あっという間にパンケーキは皿から消えて俺らも店から出た。
『らっだぁ〜〜』
「ん ? どーした ?」
『なんでもない 笑』
「なにそれ 笑」
「先風呂行っておいで〜」
『うん !! ありがとう』
ぺいんとが風呂に行ってる間に俺が夕飯の支度をするのはいつもの事。
家事は分担しているから食べ終わったら俺が風呂に入ってぺいんとが皿洗いをしてくれる。
今日はオムライス。
ぺいんとはエビが好きだから毎日エビフライを作ってあげたいところだけど他の料理も食べてほしいからエビフライは月2回程度で抑えている。
『あがりましたぁ』
「え はやくない ?」
『暑いから湯船入らなかった〜』
「まだ出来てないわ ごめん」
『全然 むしろ作ってくれてありがとう』
こういうことを無意識に言えるのは本当に優しいんだと思う。
俺が作ってる間に皿や箸を準備してくれてすごく助かる。
「できたー」
『オムライスだ !! 美味しそう』
『いただきまーす!!』
「いただきます」
『ん !! おいひい』
「よかった」
『らっだぁのご飯いくらでも食べれるよ』
「ほんと ? 笑」
『うん !!』
同棲前からずっと料理の練習をしていて良かったな なんて思う。
こんなに喜んでくれる恋人がいたらそういうもんでしょ。
『そういえば今日ね__』
こうやって大学の話を聞くのも楽しいし1日の楽しみでもある。
「そうなの ? 笑」
『そうだよ !! やばくない ? 笑』
彼女の笑った顔は誰よりも可愛いしずっと俺の横で笑っていてほしい。
書き方変えてみたんですが読めそうですか⁉️
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡ 1000 💬 2
コメント
3件
3作品目も神作の予感…✨✨
こっからどんな展開になって行くのか楽しみ!!😁