第六話「オペレーション…」
「予定変更って…なにがだよ花山さん!」
「ちょ、鬼道耳元で叫ぶな。事故る。」
予定変更…?そもそも俺はエコーの本部へ行くことしか聞いてないから予定もクソも知らん。
「…スレッドが動き出した。あれからすぐにだ。」
「…マジすか。」
「あぁ、神の気まぐれか悪魔のいたずらか…このタイミングできやがった。」
さっきからなんの話をしてんだこの人たち…
でもどうせ聞いてもなんも教えてくんねーんだろーな。
そんなことを考えていたら顔に出ていたのか、バックミラーごしに花山さんが目を合わせてきた。
「…正木。お前には先程いった任務のこと、
何一つ話してなかったな。」
「あー、うん。」
お、やっと話してくれんのか
「あの任務内容は簡単だ。1人の男をとらえろ。それだけだ。」
「と、とらえる?ごめん、わけがわかんねぇや…どういう…」
質問しようとした俺をさえぎるかのようにまた花山さんは話す。
「この任務を…そうだな、オペレーション
ネメシス…とでも名付けようか。」
オペレーションネメシス…ネメシスってのは
ギリシャ神話の女神だ。だがなんで…?
「オペレーションネメシス…か。なんでネメシスなんだ?」
…静まり返る車内。
へ?なんか俺変なこと言った?
…10秒くらいだろうか。謎の沈黙が続いた後に鬼道さんが俺の頭の上に手を置いた。…とても冷たい。まるで死んでいるかのような…
「全く…、正木よ、お前が話通りの馬鹿でよかったぜ。」
…なんだよ、どういう意味だよ…鬼道さん…?
「あっ!わかったぁ!花山さん、テキトーに
かっこよくするためにギリシャ神話からとってきたんだろ!ネメシス!」
…また数秒の沈黙。なんなんだこれ。
俺がそろそろなんかキレてやろうと思ったその時、小さくため息をつき花山さんはやっと話し始めた。
「…なんだ、ギリシャ神話、知ってたのか?」
「まぁ、母さんが好きだったし。」
そしてまた流れる沈黙。…なんのドッキリだ?これ。
「そうか…夏さんの影響か。…ならば当ててみろ。ネメシスとはなんの女神だ。」
え、?いきなり何を言い出すかと思えばなんの女神…?なんの女神…なんの女神って…
そりゃあ…
「復…讐…」
コメント
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頑張れ普通に続き気になる