雨に輝くクローバー
𝐴𝑚𝑒.様のコンテスト作品です。
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青×水
R入ります
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突然舞い降りた君と出会い、別れる感動ストーリー
普通の生活を送っていた俺に突然異変が訪れる
帰り道いつもと同じ、普段どうりに帰っていると空 から何か降ってきた
青「はっ!?!?えっい、今そ、空から降って来た?」
水「ちょっと、そんなびっくりしないでよ」
小悪魔らしく笑う君は天使と悪魔のハーフのようで翼は天使、色は悪魔だった。
青「えってかホンマにお前誰?」
水「僕?僕はねーーー小悪魔だよ」
小悪魔。確かにそう聞こえた。この世界には天使も悪魔も小悪魔も存在しないはずだ。なのに目の前にいる君は確かに小悪魔だった。
青「なんで俺の前に現れてるん?」
そうだ。これは何かの間違えだ。どこにでもいる普通の高校生に用は無いはずだ。そんな勘違いを信じていた。
水「うーん?なんて説明すればいいか分からないんだけど、悪魔界の神様?みたいなのが決めた相手がいふくんだったんだよ」
いふくん。そう言った君は既に俺の名前を知っていた。そして俺の前に現れたのは勘違いじゃなかった。
青「てかお前名前何?」
いふくんと馴れ馴れしく呼ばれるのも腹が立った。かと言ってずっとお前呼びでは疲れてしまうため名前を聞いた。
水「僕はほとけだよ」
ほとけ。名前的には天使側に居そうな名前だが本人が悪魔だと言うのでスルーした。
青「ほとけね。」
小さくつぶやくとほとけにも聞こえていたらしく口元を緩めていた。
一通り自己紹介も終えたところで本来の目的へ戻る。
青「俺はほとけとこれからどうしたらええん? 」
決めた相手と言うくらいなら相棒的な何かで物事をするんだろうと浅はかで誰もが考えそうなことしか思いつかなかった。ほとけの方を見ると顔を赤らめていてまるで告白の前のような緊張ぶりだ。
1呼吸置いて、ほとけは口を開いた。
水「いふくんは僕みたいに小悪魔が立派な悪魔になれる方法知ってる?」
俺の問に対して問で返して来るがその問の答えは分からない。
それもそのばず。だってこの世界には存在するはずがないのだから。
青「知らへんな、それと関係あるん?」
水「そっかぁ知らないか。なら説明するね。 天使と悪魔は人間で言う大人って感じなんだけど、堕天使と小悪魔は子供って感じで、ある課題をクリアすると天使と悪魔になれるわけ」
青「つまりは課題クリアのために俺が必要ってことやろ」
意味は理解できるが悪魔の課題となると犯罪的ななにかではないかと少し疑ってしまう。でも俺の前に現れた以上できる限りは手伝おうと思い課題を聞いた。
青「その課題ってなんやねん」
水「それはいふくんが僕のことを犯すこと」
たんたんと告げる言葉にからかいはなく真剣な表情をしていた。
青「こめん。俺には無理や。」
本当は助けてやりたいとこだが初めましてで犯すのも嫌だし、そういうことは付き合って手を繋いでと順を追って行きたいのだ。
水「なんでよ。もう相手は変えられないのに。 」
真剣だった目はいつしか泣きそうな子供の目をしていた。
青「ごめんな。でもそういうことは付き合ってって順を追って行きたいから」
そう言うとほとけは涙を拭ってこちらの目を真剣に見つめる。
水「絶対恋に落とすから覚悟しといてね。」
そう微笑んでいる君はまさに小悪魔そのものだ。
青「話は終わりね。俺家帰るけどほとけは帰る場所あるの?」
ずっと立ち話をしていたせいで足が重くなっていて1秒でも早く家に帰りたいそういう思いだった。
水「大丈夫!僕今から扉出して帰れるもんね〜」
「ってあれ?開かない。あっ?!課題中帰れないんだった。もうどうしょう。」
ドヤりながら煽って来た癖に開かないとかアホすぎるだろ。
青「ほとけ。おっつ〜」
水「いふくんひど〜」
青「別に酷くないしあほとけなお前が悪いんだろべろべろば〜」
水「はぁ!!あほとけじゃないんですけどー!」
青「あはははは、じゃあ俺帰るで〜。」
煽りきったところで足は限界を迎えようとしていたため、帰ろうとほとけに背をむけた。
水「待って」
声をかけられほとけをみると俺の服を置いてかれる子供のように掴んでいた。
青「どうしたん?」
水「こっこれから課題クリアまで一緒に住ませてください」
課題中家に帰れないほとけを1人で置いていく訳にもいかないが、一緒に住むとなると話が別だ。仮にも恋人になりたいと言っているのに。それでもほとけをほっておけなかった。
青「行くぞ。」
とそっと手を掴みいえへ向かった。
築5年と新築のアパートで一人暮らしをしている俺にとって家に人を呼ぶのは初めてだった。家に着き、慣れた手つきで鍵を開ける。
水「おじゃましまーす」
と家に入り、しっかり靴を揃えているほとけは礼儀正しくて少し感心した。
その日は夜遅く晩ご飯は適当なものを食べ、シャワーを浴び、ほとけはベッド、俺はソファで眠りについた。
翌朝、いつも通り6時に目を覚まし学校への準備をする。テキパキと準備をし家を出るまでスマホを見ていると、ドタドタと慌ただしい音が響いた。
水「いふくん!なんで起こしてくれなかったの?」
髪はあちらこちらにはねまくり俺のサイズで、ほとけには大きめのTシャツは肩が出るほど乱れていた。
青「だって頼まれてへんし、ほとけやることないやろ」
そう言うと
水「それもそっかぁあはは⤵︎ 僕ってばかだ」
しゃべり方は棒読みでなにか隠してそうだったが家を出る時間で席を立つ。
ほとけに「いってきます」とだけ声をかけ家を後にした。そのとき手を振るほとけはいつもと違うものを感じた。
学校に着くと自席に座る。
桃「まろおはよー」
とないこから声をかけられる。ないこは昔からの幼馴染で、ライバルであり最高の相棒として支えあってきた。
桃「そういえば今日このクラスに転校生来るらしいよ」
転校生か。みんなはかっこいいだの可愛いだの気になるらしいがそこにいまいち共感できない。そしてチャイムがなりないこや他の生徒が席に着く。
モ「では転校生を紹介する」
担任は転校生に視線を集めさせるが俺は興味がなく外を向いていた。
モ「軽く自己紹介してね」
?「わかりました」
たったその一言にやけに反応する。
?「この度転校生して来ました稲荷ほとけです。気軽にいむくんって読んでね」
転校生はほとけだった。自己紹介をするほとけは出会ってときの翼はなく普通の高校生にしか見えなかった。
モ「ではほとけくんは」
水「あのいふくんの隣にして貰えませんか?」
ほとけはそういい俺の方を見て軽く笑って見せた。どうやら先生はOKしたようでほとけと隣の席になった。
青「ほとけ朝寝坊したってそういう事か。
なんで俺に言わんねん。あと制服どうしたん? 」
疑問点が多すぎてHRなんて頭にちっとも入ってこない。ほとけもほとけで質問に答えるのに必死そうだった。
水「朝言わなかったのはごめんなさい。あと制服は神がくれたよ」
神どれだけ便利やねんと、心の中でツッコミHRが終了した。
桃「はじめましてほとけくん俺内藤ないこって言います!良かったら仲良くしよ!あと好きに呼んでくれていいからね」
水「わかったよろしくねないちゃん」
ないことほとけは直ぐにうちとけたらしく普通に喋っていた。だけどないこがほとけに見せる目や表情は、俺と違った。
1日ほとけをみていると表での性格が分かりだした。
みんなに優しく少しお調子者でムードメーカー的なものがあった。
時は全員の誘いを断り俺の元へ来た
青「ほとけはみんなと帰らんの?」
水「帰り道よくわかんないし、いふくんと今日そんなに話せなかったから」
青「あっそ」
人は少なく静かな校門を2人で抜けた。
そのとき背後から妙な視線を感じた気がした
数日経ってもほとけと一緒に帰っていたけど妙な視線はきえなかった。
青「なあほとけ、最近変な視線感じひん?」
そう聞くとほとけも思っていたららしく、よく頷いた
水「分かるめっちゃ感じるよね」
このまま毎日過ごすのも嫌だと思いある作戦をほとけに伝える。
青「ほとけ、今から俺が確認しに行くから動画撮っといてくれへん?」
水「動画?いいけどなんで?」
青「もしバレても動画に撮っておけば確認できる」
2人で作戦を実行するため、俺は視線の方へ移動した。
移動した先には
青「ないこ?」
そのピンクの髪にピアスで長年一緒にいる俺を騙せるわけもなかった。
桃「まっまろ〜、どっどうしたの?だってまろ今ほとけっちと帰ってたでしょ」
焦り散らかし、額からは冷や汗がにじみでていた。そして、視線であることを分からせる証拠もあった。
青「なんでほとけと帰ってること知ってんの?」
言い放った瞬間ないこの顔は青ざめた。
だが、真剣な顔でこっちを見てきた。その顔は長年一緒にいて初めてみる表情だ。
桃「そら知ってるよ。だってずっとまろのこと好きだったのに、急に現れたアイツに全部持ってかれたんだから。まろの隣に入れるように勉強も運動も頑張ってきたのにおかしいでしょ。ねぇまろずっと好きでした俺と付き合ってください」
今までないこの好意に気づかなかった自分がすごくとろく見える。ないこと付き合ってもいい気がするがほとけはどうなってしまうのかよく分からない。そんな考えを頭でグルグル考えているとほとけの声がした。
水「いふくん大丈夫?なかなか戻ってこないから心配したよーってないちゃん!?どーゆーこと?2人で倒したの?」
最悪な状況でのほとけの登場にまた頭を悩ませる。
桃「ねぇほとけ、もうまろから離れてくれない?」
水「えっなんで」
桃「俺さほとけとまろが出会うずっと前からまろのことが好きだったの。なのにお前がいるとまろはそっちに行くからさ。ねぇいいでしょほとけはモテるんだし」
ないこの顔は今までになく闇堕ち、怒りと悲しみの混じる顔をしていた。一方ほとけは少し冷静だった。そしてほとけが口を開く。
水「ごめんないちゃん。いふくんだけは譲れない」
桃「そっかぁなんかごめんね。まろ大好き”だった”よ」
ないこは決して涙を見せなかった。だけど背を向けて帰るないこの背中はとても悲しかった
水「ねぇいふくん。最初惚れさせるって言ったでしょ、あれ無理だった。」
青「なんで?」
水「僕が惚れちゃったから
改めて僕と付き合ってください」
青「俺で良ければ」
ただの視線撃退からそんなことになるとは誰も予想しなかっただろう。
その後は2人で手を繋ぎ帰った。
今までにない幸せな時間が過ぎた
家に着くと初めてハグした。ほとけの方が小さく腕にすっぽりと収まった。その流れでキスをし、寝室へ向かった。これで終わりだと思うと胸が苦しくなる。せっかく両思いなのに、お別れとなるとどんなラブストーリーよりも悲劇だろう。それでも現実を見なきゃいけない。ベットに寝転ぶほとけにまたひとつキスを落とす。服を脱がすとほとけは顔を赤く染めた。意を決してほとけのアナに指を入れる。甘ったらしい声が部屋中に響いた。
水「あ”っあ///あっ」
指だけで声を上げ、蕩けてしまう君はまるで処女そのものだった。
青「ほとけイれるよ」
そう声をかけ俺のモノを挿れる。
青「ほとけ気持ちい?」
水「あっあっあ”〜きもちぃらいしゅきぃ♡♡///」
甘い夜は朝まで終わらなかった。
翌日起きると横にほとけはいなかった。ほとけは課題をクリアし立派な悪魔になったのだ
その1日は死んだような気分だった。
その日の夜新月の月に言葉を漏らす。
青「ほとけ、今までもこれからも月が綺麗だな」
その日から3年が経った。俺はまだほとけのことを忘れられなかった。大学の帰り道ほとけと出会った道を歩く。上を見たらまた降ってこないかと考えることも少なくはなかった上だけ見てもあれだしまた前を向いて歩こう。上ばかり見ててもいいことはなかった。
また会えたらそんなこのを思い続ける。
その思いで前を向くと3年以上想い続けていた君が現れた。
青「ほと、け」
水「うん。久しぶりいふくん」
そう優しく名前を呼ぶ君の目には涙が浮かんでいた。
青「ほとけ会いたかった」
水「僕もだよぉいふくんに会いたくてたまんなかったぁ」
道だということも忘れ2人で泣いた。
青「なんで人間になれたん?」
水「僕勉強頑張って神様にお願いした」
そう笑う君もいつか消えてしまうのではないかと思ってしまう。
青「もう消えない?」
水「もちろん」
青「ずっと愛してるよ」
・━━━ ℯ𝓃𝒹 ━━━・
𝐴𝑚𝑒 様
改めまして今回コンテストに参加させて頂きましたさむです。
いつも𝐴𝑚𝑒 様の作品を読ませて頂いています。書き方がとても素敵で世界観に引き込まれます。こんな作品を読んで頂きありがとうございます。
そしてそのほかのご覧くださった皆様も時間を割いて読んでいただけて幸いです。
それではおつさむ〜
5400文字失礼しました。
コメント
6件
初コメ 失礼します !! 元 𝐴𝑚𝑒. の kumori です ... 、 覚えてるかな 、 無理に思い出さなくて大丈夫ですよ ! 改めて 私たちのコンテストに 書いてくださった この作品を見て 、 すごい 感動しました ... ✨️ めちゃめちゃ好きです 🥲♡ 改めまして ありがとうございました ! 🙇🏻♀️՞
待って時差でごめん神作すぎる😭😭😭