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「ハァ、ハァ」
荒い息を立てながら、私は今、学校の階段を昇っている。
私が向かっている場所は─
“屋上”だ。
タッタッタッ…
目的はもちろん「自殺」するため。
私は、この学校全生徒から虐められていた。
私は、この学校自体が嫌いだった。
私は、私自身が嫌いだった。
私は、楽しい人生を歩みたかった。
私は、この学校で…青春を謳歌したかった。
私は、自由になりたかった。
それでも、その言葉を聞いてくれる人は誰も⋯誰一人もいないんだ。
もうすぐ、屋上に着く。
もうすぐ、楽になれる。
もうすぐ、傷だらけの腕をもっと酷くしなくて済む。
もうすぐ、この苦しみから解放される。
『ガチャ』
私は幸せの気持ちで屋上の扉に手をかけた。
扉は…開かなかった。