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※死ネタ注意
人はみんないずれ死ぬ
それはいつなのか誰も知らない
もし、いつ死ぬのか分かるならあなたは何をする?
死を身近に考えたことはあるだろうか
rd side
カーテンの隙間から光が差し込む
どこからか小鳥の鳴く声が聞こえてくる
いつもと変わらない朝
隣で寝息をたてて寝ている愛しい彼
髪の毛で隠れた髪をどかして瞼にキスをする
rd「おはよ、ぺんちゃん」
起こしてしまわないように小さな声でぽそっと言えば、ベッドから降り、リビングへ向かう
rd「どうしよっかな、」
「トーストにするか」
かちゃっ
ドアが開くと、目を擦った眠そうな彼がいる
rd「おはよー」
pn「おはよぉ」
rd「もうすぐできるから座っといてね」
pn「はぁい」
大きなあくびをしながら椅子に座る彼はとても可愛い
まだ寝たいのか目は閉じてるに等しいほど開けれていない
皿にトーストとスクランブルエッグ、トマトを乗せて、ぺいんとの前、自分の席に置く
pn「わぁおいしそぉ!」
2人で手を合わせて食べ始める
pn「スクランブルエッグの焼き加減天才かよ」
「ノーベル賞取れるこれは」
rd「んふ、なにそれ笑」
pn「らっだぁの料理が1番なんだ!」
にかっと笑って嬉しいことを言ってくれる彼
本当に幸せだ
ぺいんとと暮らせる日々が大好きだ
ぺいんとと話している時間が大好きだ
こんな幸せがずっと続くといいな
そんな願いも叶えることができなかった
rd side
今日はぺいんとが出かける日
俺も行きたいと言ったが今日は1人で行くよと断られてしまった
ぺいんとに限って浮気とかそうゆうことはないと思うからあまり心配はしていない
だから、今日はお留守番を頑張ろうと思う
ガチャ
pn「ただいま、」
玄関から大好きな声が聞こえてくる
でも、元気がなさそうな声だ
どうしたんだろうと心配になって早足で玄関まで迎えに行った
pn「あ、らだ、ただいま、」
ニコッと笑ってくれる
けど、疲れたのか分からないが声と同じですごく顔に元気が見られない
rd「おかえり」
「ぺんちゃんなんかあったの?」
「疲れてる?」
びっくりしたような顔を見せ、すぐに、にっこり笑って
pn「なんもないよ、それよりもうこんな時間なんだしご飯一緒に作ろ?」
rd「うん、、」
今日の夕ご飯も食べ、リビングのソファに座って、くつろいでいた
急にぺいんとが立ち上がり、自分の前に体育座りをして座った
急にどうしたんだろうと頭にハテナマークを浮かべると、ぺいんとが口を開いた
pn「らっだぁ、俺、らっだぁが大好き」
rd「え、き、急に…な..に//」
いつもはツンデレで愛を伝えるのが苦手な彼からの唐突な愛の告白に顔が熱くなるのが分かる
pn「あのね、俺、らっだぁがすごく好きで愛してるの」
rd「うん、//」
pn「だからね、らっだぁが悲しんでる姿なんて見たくないんだ」
rd「……..どういうこと…?」
悲しむ?
俺は幸せだ悲しいことなんて一つもない
pn「そしてね、僕らっだぁから離れるのも嫌なの」
ぺいんとの顔を見れば目が潤んでいる
あと少しで溢れそうだ
離れることなんてない
俺が離さない
rd「…どうして急にそんなこと言うの?」
「離れないといけないことはなかったでしょ?」
「俺、ぺいんとが離れていったら………俺は俺でいれなくなる」
拳にしていた手を強く、固く握る
pn「らっだぁ、、」
ぺいんとが膝立ちをし、俺の頬に手を当てて、優しく微笑んでくれる
pn「変なこと聞いてごめんね、」
「これは、、大事なお話なんだ」
ぺいんとが立ち上がり、俺の隣に座る
大事な話
大事な話ってなんだろう
嬉しい話?悲しい話?
少し予想はできてしまう
今の感じだと悲しい話をされる気がして怖いと思ってしまう
聞きたくないと思ってしまう
でも、ぺいんとが真剣に話そうとしている
ちゃんと聞かなきゃダメだ
そう思い、俺は彼に体を向ける
彼が口を開く
pn「僕ね死ぬんだ」
rd「…ぇ」
かすれた声が自分の口から出ていく
長い間沈黙が流れる
死ぬ?
どういうこと?
何かのドッキリなの?
どういうこと?
何でそんなに真剣そうな目で見てくるの?
ドッキリなら笑ってネタバラシして?
はやく、はやく、はやく、、
pn「俺ね、病院に行ってたんだ今日」
やだ、やめて、
pn「そこでお医者さんに言われちゃったんだ」
「生きられる時間は少ないって」
「本当に少なくてさ」
「長くて2週間」
「あまりにもひどくない?」
笑ってごまかすぺいんと、
冗談だと思いたい
ドッキリだと思いたい
でも、
冗談じゃない、
ぺいんとの嘘なんて顔を見れば分かる
今日のぺいんとは真剣だ
真剣なのが辛くてたまらない
pn「らっだぁ、俺らっだぁが大好きなの」
ぺいんとの目からは涙が溢れている
出てくる涙を止めたい
視界が歪んでいる
俺も泣いているのか
視界が歪んで愛しい顔がよく見えない
近くに顔を寄せて、きつくハグをする
あたたかい、
あたたかいのに、
今、彼は生きているのに、
信じられない
信じたくない
rd「ぺんちゃん、俺はぺんちゃんのこと誰も追いつけないぐらい大好きで、愛してる」
腕の中でグズッと音がなる
rd「ぺんちゃんさっき、離れたくないって言ったよね」
「俺は離れたりしないし、離す気もないよ」
「ぺんちゃんが大好きだもん」
ぺいんとの顔を見れば涙で顔がぐしょぐしょになっている
きっと俺も
rd「ふは、泣かないでぺんちゃん、グスッ」
少し笑って見せ、何回も使った言葉、何回も呼んだ名前、
rd「ぺんちゃん、」
「明日は何をしようか」
「おでかけでもしようか」
ぺいんとの頭を何回も撫で、指で涙を拭い、抱きしめる
rd「ぺいんと、俺から離れようとしないで」
ぺいんとは声が抑えきれずに泣いてしまった
pn「らっだぁ、らだッ」
「すごく、グスッ怖いの」
「人は、ッグスいつか、死ぬのッ」
「俺も、いつか死ぬんだッてグスッ」
「ッ分かってたの、グス」
「でもッ、いつ死ぬのか知ると、ッグス」
「怖くてッ、震えがグスッ、、止まらないの」
彼は下手くそな呼吸をしながら一生懸命に話してくれる
俺のことを強く抱きしめてくれる
rd「もう、、寝ちゃおうか」
抱きしめたままぺいんとを抱っこして、寝室に行く
ベッドに2人で、沈む、
ぺいんとの手を強く握り、離さないようにハグをする
ぺいんとも強くハグをしてくれる
たくさん泣いて疲れたのか腕の中から寝息が聞こえてくる
たくさん寝て、明日はいっぱい遊ぼうね
カーテンの隙間から光が差し込む
どこからか小鳥の鳴く声がする
腕の中で眠っている彼
いつもと変わらない朝
変わらないはずだったのに
今日はこんなにも苦しい
朝が来るのが怖い
彼が目を覚ます
rd「おはよう、ぺんちゃん」
俺のことを強く抱きしめ、顔を俺の体にぐりぐり押し付ける
pn「ん、お、はよ、」
俺が怖いんだ
ぺいんとはもっと怖いはずだ
rd「今日、少し遠くに行こうか」
pn「…!」
ぺいんとがこくりと頷いた
rd「じゃあ、起きよっか」
いっしょにベッドから降りて手を繋いだまま、リビングに向かう
rd「準備できた〜?」
ぺいんとの部屋を開けて、確認する、
準備万端のようだ
rd「じゃあ、行こっか」
車に乗って車で遠くへ走っていく
海岸沿いに車を止めて、海岸沿いを歩く
rd「綺麗だね、ぺんちゃん」
pn「うん、すごく、」
他愛のない話をしながら幸せな時間を過ごす
たくさんの思い出をつくる
前は人前じゃ恥ずかしいと手を繋いで歩くことすらできなかった
今は恋人繋ぎで強く握ってくれる
愛おしい
1週間が経つ、彼には何の症状もない
疑うほど元気でほんとうに死んでしまうとは思えない
棚の整理をすれば、薬が出てきた
どうやらこれを飲んでいたらしい
これを飲まなければもっと早く死んでいたのだろう
教えて欲しかった
でも、ぺいんとの気持ちになれば、分かってしまう、
だから、その日、俺は見て見ぬ振りをした、
ぺいんとが口を開く
pn「僕、もう長くないみたい、」
急に言われて戸惑いが隠せない
ぺいんとには何一つ症状は出ていない
こんなに元気なのに
でも、もうすぐだと分かっていた
rd「そっか…」
今、2人でビルの上にいる
手は絶対に離したりしない
rd「怖い?」
pn「怖くないよ」
rd「俺も、」
ほんとうに怖くなかった
ぺいんと、愛しい彼がそばにいてくれる
全く怖くない
pn「らっだぁ、大好き」
rd「俺も、ぺいんとが大好き、愛してる」
キスをすればいっしょに落ちる
来世も、ぺいんとがそばにいて欲しい、
そう願いながら目を閉じた
終わりました〜
少し長すぎましたね笑
最後まで見てくださってありがとうございます
人はいずれ、死ぬ
死ほど怖いものはありますかね
ほんとうに愛で乗り越えられるものなんでしょうか
誰にもそんなことはわかりませんね
久しぶりに物語を書くので、慣れないところもありますが、見てくださった方々にはとても感謝しています
今後も出していく予定ではあるので、何卒よろしくお願いします
ありがとうございました〜