その後、結局担任は来ずにそのまま生徒達は全員昼前に帰された
「んじゃ、またな巴!」
「うん、バイバイ虎杖君」
私はランドセルに教科書を入れ、教室前で虎杖君と別れた
その瞬間
“ あなた ! ”
「?!おわわっ、!」
私のお腹に衝撃が走り、そのまま後ろへ倒れるが、何かが私を受け止めた
「もしかして、這いばいさんと、赤傘さん?」
私がお腹に擦り寄る何かの顔の輪郭を撫でると、私の手にすり寄る感覚がした
“ 私 心配 ! あなた 怪我 ない ? ”
「うん、大丈夫だよ
ありがとう、這いばいさん」
私がそう言うと、這いばいさんは嬉しそうに笑い声を上げると
「ほわっ、?!」
“ 彼 ずるい あなた すべき 私 撫でる”
私の手首が後ろから掴まれ、サラサラとした髪のようなモノが私の手に触れた
「ふふっ、赤傘さんも、ありがとう
心配かけてごめんなさい」
その後、二人の気が済むまで頭を撫で
赤傘さんの傘を白杖代わりにし
片手は這いばいさんの手を握り、学校を後にした
(這いばいさんと握っている最中、反対からドス黒い気配を感じた、)
「 ” 私 初めて 友達 できる ! ” 」
帰る最中、私は今日あった出来事を二人に話した
“ あなた 嬉しい ! 私 嬉しい ! ”
“ あなた 話 楽しい 私 したい 聞く ”
「!うん!あとはね、」
その日の帰りは、今までで一番楽しかった
しばらく話していると、自分の家であるアパートに辿り着いた
「あ、どうしよう、” 2 帰る 場所 ある?”」
二人には帰る場所があるのだろうか?無ければ、お母さんには内緒に住まわせる事も出来るが、
“ 私 ない 帰る 場所 ”
“ 私 帰る 場所 あなた 場所 ♡ “
「うーん、とりあえず、二人共家が無いって事で良いのかな、」
赤傘さんは何言ってるのか分からないけど、
私はアパートの階段を登り、とある扉に鍵を差し込んだ
鍵を回すと、扉が開き
中にはガランとした雰囲気が部屋に流れていた
「、お母さんはお仕事かな、とりあえず入って大丈夫そう」
私は靴を脱ぎ、這いばいさんと赤傘さんを家へ招いた
” あなた 家 ! ”
「ふふっ、お茶入れてくるから
適当に座っておいてね」
赤傘さんと這いばいさんは物珍し気に
部屋の中を見渡しており、私はランドセルを下ろし、キッチンへ向かった
手慣れた手つきで、私は冷蔵庫を開け
麦茶を人数分に注いで行った
お母さんから死ぬ程覚えさせられた動き、正直あれはもう、味わいたく無い
「そういえば、私、二人の事についてまだ何も知らないな、」
お茶を持っていくのと一緒に聞いてみようか
そう思いながら、私は麦茶を持ってキッチンを後にした
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!