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“ 私 それ 運ぶ ”


「え?でも、」


私がおぼんを持って居間へ行くと、赤傘さんがヒョイとおぼんを私の手から取り上げた


“ あなた 大変 私 手伝う ”


「!、ありがとう赤傘さん」


“ あなた こっち 座る 一緒 ! ”


「ありがとう、這いばいさん」


その後、私は這いばいさんに手を引かれて

座らされ、麦茶を喉へ流し込んだ


「えっと、” 私 したい 2 聞く」


“ ?”


「 ” 2 ではない 人間 ? 」


これはこの二人に出会った時からの疑問だ


別に種族が違うとしても、私を助けてくれた事実だし、どうとも思わないのだが


ただの興味本位だ


“ 私 違う 人間 ”


“ あなた 私 嫌い..? “


「え?いいえ、” 私 ではない 嫌い ”」


私は微笑みを浮かべ、そう伝えた


「だって、二人共とても優しいし

そんな人達をどうして嫌いになんかなれるの?」


私がそう言った瞬間、私の身体の前後に包み込まれているような温もりが走った


“ 私 あなた 好き ずっと 一緒 ”


「ふふっ、くすぐったいよ這いばいさん」


“ 私 あなた 好き

あなた 私 好き 名前 教える ? ”


「うーん、名前は教えられないかな」


後ろから脇を持ち上げられ、私は後ろにいるであろう赤傘さんの足の間に座らされ

這いばいさんは私の頭を撫でて来た


「ふぁぁ、」


“ あなた 休む ? ”


あまりの心地良さに私に睡魔が襲った


「うん、少し、寝るね、」


私はそのまま意識を手放した


____________



「あぁ?特級呪霊二体に取り憑かれた少女の保護だぁ?!」


とある高専内、五条のそんな声が教室に響き渡った


「あぁ、何でも仙台にある小学校内で呪霊らしきモノが現れたらしい」


「呪霊らしきもの?」


「随分曖昧な言い方ですね」


「目撃報告によれば、呪霊の気配とはまた違い、別の何かのようだったらしい」


「んだそれ、傑ー。

それ取り込むのか?」


「そうだな、実際に会ってみないと分からない」


「えぇ、特級呪霊なんて、ちょっと怖いな、」


「大丈夫だよ果穂、私が守ってあげるから」


「し、硝子ちゃん、!」


果穂と呼ばれた可愛いらしい容姿の少女は硝子に抱きつき、そう甘えた声を出した


「、特級呪霊ねぇ」


五条は今にも雨が降り出しそうな雨雲を見ながら、そう呟いた


____________



「スー、スー、」


“ スー、スー、”


“ ん、あなた、 “


そんな事を知らない二体の怪異は一人の盲目少女を抱きながら、心地良さそうに眠っていた



盲目少女と呪いと怪異

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