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夏目萌*優しい彼~コミカライズ
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西原衣都
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猫塚ルイ

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「……分かりました……機会があれば、聞いてみます」
それ以上は互いに何も言わず、羽衣子はシートベルトを外して希海を迎えに行く為建物の方へ歩いて行く。
そして、教室に入り先生に呼ばれた希海が羽衣子の姿を見つけた瞬間、ぱっと顔を輝かせた。
「ういちゃーん!」
「希海くん、帰ろうか」
「うん!」
その明るい笑顔を見た瞬間、先程まで胸に引っ掛かっていた重たい空気が少しだけ薄れていく気がした。
その後、乙哉に部屋まで送ってもらい、玄関へ入った途端希海が待ってましたと言わんばかりに声を上げた。
「ういちゃん! ホットケーキ!」
「ちゃんと準備してあるよ。手を洗って支度しようね」
「うん!」
荷物を置いて部屋着に着替え、手洗いうがいを済ませた希海はエプロンを着けて大張り切り。
羽衣子に教わりながら卵を割ったり、生地を混ぜたりと一生懸命手伝っていく。
時々粉をこぼしながらも、その姿はとても楽しそうだった。
「幼稚園、ちゃんと頑張れた?」
「うん! おともだちできた!」
「本当?」
「あとね、おえかきした!」
「そっかぁ、良かったね」
「うん!」
嬉しそうに今日の出来事を話す希海に、羽衣子は自然と笑みを零した。
新しい環境に馴染めるか少し心配していたけれど、どうやら大丈夫そうだと安堵する。
やがて甘い香りが部屋いっぱいに広がり、焼き上がったホットケーキを二人でテーブルへ並べる。
「いただきます!」
「いただきます」
「おいしー!」
「本当だ、美味しいね」
嬉しそうに頬張る希海を見つめながら羽衣子もまた優しく微笑み、楽しい時間が過ぎていった。
夜、仕事を終えた昴が玄関の扉を開けると、ぱたぱたと小さな足音が響いた。
「パパ、おかえりー!」
勢いよく飛び出してきた希海の後ろからは羽衣子も顔を覗かせる。
「おかえりなさい」
「……ただいま帰りました」
一瞬、昴は言葉に詰まった。
玄関で異性に“おかえり”と言われること自体、久しぶりだったからだ。
ましてや、こうして親子のように並んで出迎えられる光景は妙に現実感がなく、胸の奥がむず痒くなる。
「パパきいて! きょうね、ようちえんで――!」
「分かった、後で話は聞くから少し待ってくれ。な?」
「えー」
興奮気味の希海を宥めながら昴が苦笑すると、そのやり取りを見ていた羽衣子はふっと小さく笑みを零した。
「希海くん、パパは帰って来たばかりで疲れてるから、まずはお風呂に入ってもらおう。ね?」
「うん! あのね、おふろでね、ういちゃんとあそんだ!」
「そうか、良かったな」
「うん!」
希海は今日あった出来事を話したくて仕方がないようで、思い出したかのように次々と話を始める。
「希海くん、パパのご飯の準備のお手伝い、してくれるかな?」
どこかで収拾をつけないとと考えた羽衣子は希海に昴の夕ご飯の準備を手伝ってもらおうと考え、それを提案すると、
「やる! パパ、おふろはやく!」
興味の対象が話すことからご飯の準備へと移ったことで、昴はようやく解放され風呂へ入ることになった。
昴が風呂へ入っている間、羽衣子と希海は温め直した夕食を食卓へ並べていく。
やがて風呂を終えた昴が戻ってくると、待ち構えていたように希海が再び話し始めた。
「パパ! きょうね、おともだちできた!」
「そうか、良かったな」
「うん!」
嬉しそうに話す希海を見ながら昴は食事を進めていく。
「あとね、ういちゃんとホットケーキつくった! ぼく、たまごわった!」
「上手に出来ましたよ。少し殻入っちゃいましたけど」
「そうか、手伝いが出来て偉かったな、希海」
「えへへ」
家族団欒のようなこの空気が驚くほど自然に感じ、まるで最初からこういう日常だったかのように錯覚する昴。
暫く会話を続けていると、希海の寝る時間が近づいてきた。
「希海くん、そろそろ寝ようか」
「えー……」
「明日も幼稚園だから、起きられないと困るよ?」
「……はーい」
渋々頷いた希海の手を引き、羽衣子は寝室へ向かう。
今日は新しい環境で気を張っていたのだろう。
ベッドへ入ってしばらくすると、希海はあっという間に寝息を立て始めた。
「……ふふ、おやすみ」
小さな頭をそっと撫でた羽衣子は静かに寝室を出てリビングへ戻ると、昴は自身の食器を洗い始めていた。
「京極さん、そんなことは私がやりますから!」
「あれ、今日は早かったですね」
「あ、疲れてたみたいで、すぐ寝ちゃいました」
「そうですか」
「あの、代わります」
「いいんですよ、食器を洗うくらい」
「でも……」
「では、食後のコーヒーが飲みたいので、お願い出来ますか?」
食器を洗うのを代わろうとする羽衣子にコーヒーが飲みたいことを告げた昴。
それならばと羽衣子は食器は昴に任せて自身はコーヒーの準備に取り掛かる。
少しして、食器洗いを終えた昴がソファーへ腰を下ろしたタイミングでコーヒーを差し出した羽衣子。
並んで座りながら共にコーヒーを飲む二人の間には、穏やかな空気が流れていく。
コメント
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うわあああ第27話読み終えたよ〜!!😭💕 希海くんの「ういちゃーん!」からの笑顔、マジで尊すぎて胸がギュッてなった…!新しい環境でお友達できたって報告してくれるの、もう完全に信頼してる証拠だよね🥺✨ そして昴さんが「おかえり」に戸惑うシーン、すごくリアルでじーんときたよ…家族みたいな空気が自然に流れてて、この3人の関係がどんどん温かくなってるのが伝わってくる〜!ホットケーキ作る希海くんも可愛すぎるし、コーヒー飲みながらの穏やかな時間もエモい…次の展開が気になりすぎるよ!📖💕